暑い夏の気温も落ち着き始め、いよいよバス釣りで最もエキサイティングな「秋」がやってきます。
秋のブラックバスは、冬に備えて食欲が旺盛!
荒食い・大食いモードに入るバスも多く、ルアーに対しても非常にアグレッシブになります。
タイミングが合えば爆釣も夢では無いのですが、秋バスはエサを探して動き回るので居場所が分からなくなってしまうことも。
そんな秋のバス釣りにおすすめのルアーと使い方を紹介します。
目次
秋のバス釣りは基本が重要
秋のバスは、ベイトフィッシュがカギになると言われています。
つまり、バスが捕食する小魚を見つけることが重要。
バスも四六時中ベイトを追いかけている訳ではありません。
ですが、ベイトフィッシュが居る場所を見つければ、バスはその近辺でタイミングを待っていると考えられます。
そうしたバスに対し、ルアーでスイッチを入れる事がルアーフィッシングの醍醐味。
食欲旺盛な秋バスは、「横の動き」に敏感となるので、巻物ルアーが一番効率的と言えます。
ただ、残暑が残っている季節の移り替わりでは、まだバスが夏モードになっている事も。
状況に応じて、夏に効果的な釣り方も試してみてください。
ベイトフィッシュに合うルアー
秋のバスが狙っている代表的なベイトフィッシュには、次のような魚が居ます。
それぞれに対応するルアーをイメージしておけば、戦略を立てる上でのヒントになりますね。
小魚
ボラの稚魚など、5~7㎝程のサイズが主流。2~3インチのルアーがドンピシャ。
スピナーベイトのブレードや、シャッドテールワームなどが合わせやすい。
アユ
10㎝前後が主流なので、ジャークベイトやミノー、トップなどのハードルアーと合わせやすい。秋になると17~20cmを超えるアユも居るので、ビッグベイトがマッチザベイトになる事も。
ハス
小型のものは10から12cmほどの大きさ。チャターベイトのトレーラーとして最適な4.5インチや5インチ程度のワームと同サイズ。
3年近く成長を遂げたハスは20cm近くになるので、アユ同様にビッグベイトが合う事もあります。
甲殻類
ベイトが少ないフィールドでは、甲殻類などがバスのエサになっている場合があります。
手長エビなら10㎝程なので4インチ前後のワームが合わせやすく、20㎝近くまで大きくなるザリガニであれば8インチまで選択肢に入ります。
カニや川ヒルなどであれば3~4インチ程度がベスト。ゲーリーヤマモトの4インチグラブなど、テロテロ動くテール部分を除外した、本体だけのサイズ感が丁度マッチします。
ルアーのカラーについて
秋のルアーは、バスが捕食するベイトにカラーを合わせるのが基本です。
また、水中で目立ちやすいグリーンパンプキンやウォーターメロン、黒系といった定番色も効果的。
通常、バスが低活性で喰いが悪い時は、クリア系やナチュラル系といった「弱めのカラー」を選びがちです。ですが、秋は逆のパターンが効く事も。
これは、基本的に喰い気はあるものの、何らかの悪条件で、バスがエサを識別する能力が落ちている可能性があるからです。
好条件なのに何故か釣れないような時は、チャート系や「強めのカラー」で、低活性な秋バスがルアーを見つけやすくなる工夫も試してみてください。
秋の巻物 - おすすめルアー
バスフィッシングの秋と言えば、なんと言っても巻物!
ルアーの特徴を最も活かせるストレートリトリーブで、ドカンッ!と力強いバイトが得られるのが魅力です。
ベイトフィッシュが居るレンジ(水深)に合わせて、「表層」から「中層」そして「ボトム」を攻めるのが効率的。
高活性で良サイズのバスから反応させるために、まず強めのルアーを通し、徐々に弱めなアクションに切り替えていきます。
スピナーベイト
秋の代表的なルアーと言えば「スピナーベイト」。
フラッシングとブレードの回転、ワイヤーの振動によるアピールが非常に強く、高活性のバスを引き寄せます。
ブレードが小魚の群れに見えるという説もあって、秋バスが夢中になって突撃してくる傾向が強め。とにかくコンディションの良いバスを釣りたいのであれば、スピナーベイトがおすすめです。
スピナーベイトは中層やボトムを狙う事もできますが、秋の釣りでは表層近くをリトリーブするのが基本です。ブレイクや岩陰、ウィードといったカバーで捕食のチャンスを狙っているバスに対し、上から広範囲でアピール。
底から喰い上げて、水中に引きずり込むようなバイトが秋の醍醐味ですね。
スピナーベイトのウェイトは、ヘッド部分だけの重さで表記されているので、ルアー全体はより重量があります。その為、使用するロッドはある程度パワーに余裕が必要。
表層を狙うのであれば、M~MHパワー程度のロッドで、3/8ozを基準に軽めの方が使いやすくなります。
表層を狙う場合、「O.S.P ハイピッチャー」や「エバーグリーン SRミニ」がおすすめ。どちらも小ぶりで遠投しやすく、プレッシャーが高いフィールドでも実績の高いルアーです。
一撃で決めるようなアピール力であれば、「エバーグリーン Dゾーン」が効果的。
スピナーベイトは、風が吹く状況で実績が高いと言われています。実際その通りなのですが、この説にはさらに追加があり、「他のルアーが操作できないような強風」でもスピナーベイトは効果的なルアーです。
釣りをあきらめてしまうような強い風の中でこそ、スピナーベイトが真価を発揮すると言えそうですね。
チャターベイト
次に、表層を狙う巻物としておすすめなのがチャターベイト。中層やボトム近くを狙うこともできますが、基本は表層トレースに適したルアーです。
スピナーベイトと比べると視覚効果や波動が控えめなので、プレッシャーの高いフィールドでも繊細に狙う事が可能。その上でブルブルと伝わるアクションは、スローなリトリーブでもしっかりと伝わるので、巻いてくるコースを丁寧にアピールできます。
シングルフックのルアーで、かつ全体がシンプルなシルエットなので、岸際のカバーやシャローを攻めやすいのも特徴。
また、4~5インチのワームをトレーラーにしやすいので、ハスやアユ、ギルと言った代表的なベイトフィッシュとマッチさせる事ができます。
OSPのブレードジグは、リトリーブが安定していてオールマイティに使いやすいチャター。
シャローを中心に攻めるのであれば、浮力が高いジークラックのスイングチャターがおすすめです。
バズベイト
秋の日差しが安定していて、朝マズメから適水温で安定している時はバズベイトが効果的にハマることがあります。
雨が降っていたり、ローライトの中で風が吹いている時もいいですね。
小バスを数釣るには不向きですが、シャロー沿いにバズベイトを流すと、思わぬ大物がブレイク沿いから追ってくることも!
日が昇る直前の薄暗い朝など、秋が落ち着いたシーズンは、最初にバズベイトを試してみることをおすすめします。
ゲーリーヤマモトのジャンボバズは、やや投げにくいルアーですが非常に実績の高いバズベイト。
エバーグリーンのバブルトルネードは、双方が逆回転するペラが安定したトレースを実現し、強いアピールを発揮します。飛距離が出やすいのもいいですね。
ノリーズのボルケーノグリッパーは、浮かび上がろうとする揚力が高く、根掛りが少ないのでカバーエリア帯でもゆっくりとリトリーブできるバズベイトです。
クランクベイト
クランクベイトで釣った事が無い方は、秋こそ絶好のチャンス。
根がかりしやすいイメージもありますが、浮力が強く、深度の浅いシャロークランクであれば、オカッパリでも使いやすいルアーです。
スピナーベイトや後述のジャークベイトが、表層からの視覚と波動で広範囲をアピールするのに対し、クランクベイトはトレースしたコース近辺(つまり、やや狭場)を強めのアクションでしっかり攻めるイメージ。
水中のカバーが濃い、水が濁っている、光量が不足している、など視覚的な制限が厳しいシチュエーションで狙ったラインのバスを釣りやすいルアーです。
「エバーグリーン ワイルドハンチ」は、クランクとしては控えめなアクションで、喰わせ要素も高いルアー。「OSP ブリッツ」は、障害物の回避能力が高く、オカッパリでも使用感が良いクランクです。
ディープクランク
3m以上潜航するディープクランクは、ブレイクやボトム際、ウィードの上っ面、深場の中層など、狙った水深を攻めやすいルアー。
急潜航するクランクベイトは、巻いている途中に障害物がある場合、手前のラインから先に引っ掛かりそうな感覚で触れるので、慎重に手ごたえを掴みながら巻くのがいいですね。
「OSP ブリッツ エクストラDR」は、MLクラスやパワーフィネスタックルでも使用できる小ぶりなサイズながら、よく潜ってくれる使いやすいディープクランク。
ボートであれば、引き抵抗がそれほど強くなく、適度なアピール力でしっかりと泳ぐ「OSP ブリッツMAX DR」、グイグイと圧倒的にアピール力が強い「メガバス DEEP-X300」などがおすすめです。
バイブレーション(リップレスクランク)
広範囲にあらゆるレンジを探るのであれば、バイブレーションがおすすめ。
遠投が効くので、広い場所を効率よく攻める事ができます。
リフト&フォールによるリアクションも狙えるので、他のルアーで中々反応が得られない場合に重宝するルアー。
ただ、スピナーベイトほど広範囲にアピールするルアーではないので、とにかく数を投げ続ける事が重要です。
どこでも使いやすく、実績の高いバイブレーションは「ジャッカルのTN60」。広いフィールドで遠投するのであれば「TN70」。野池などの小規模な場所であれば、「TN50」が炸裂する事もあります。
「レイドジャパン レベルバイブ」は、障害物の回避能力が高く、根がかりした後も比較的外しやすいので、オカッパリでも使いやすいのがいいですね。
ジグヘッド(シャッドテール、フィッシュテール、ピンテール)
ハードルアーの強いアクションにバスが反応しない場合、ジグヘッドのソフトルアーで横の動きを演出する事もできます。
ラインスラックを丁寧に操るミドストやボトストが効果的ですが、ただ巻きでも高い確率で魚を喰わせる事ができます。さまざまなスピードで、いろいろなレンジを攻めてみてください。
ウィードエリアやブレイク沿いをズル引きし、落ち込む場所でフォールさせる等も効果的。
メインのタックル以外に、ジグヘッド用のスピニングを1本用意しておくと、イザというときに便利です。
ジグヘッドのワームには、水押しが強いシャッドテールワームがおすすめ。
より繊細に攻めたい場合は、フィッシュテールやピンテールのワームが効果的です。
ジグヘッドは、4インチ以上のワームならフックサイズ#1/0(スウィングヘッド 1/16oz)以上、3.5インチ以下ならフックサイズ♯1(スウィングヘッド 1/20oz)以下を選ぶ目安にしてください。
ジャーキング、トゥイッチ | ロッドワーク・ロッドアクションを楽しむ!
秋のバス釣りでもう1つ楽しめるのは、ジャーキングやトゥイッチといったロッドアクション。
ロッドワークを駆使するルアー操作が効果的なのも、秋ならではの魅力と言えますね。
他の季節に比べ、より広範囲のベイトをバスが狙っているので、「ルアーに気付く」「喰い気モードになる」「追いかける」時間を、ロッドアクションで演出します。
ジャークベイト
秋は、ジャークベイトが最も活躍する季節ではないでしょうか。
フィールドを問わず、特に効果的なルアーは「メガバス ワンテン」。
ベイトフィッシュに近い110㎜という大きさで、国内でも海外でも昔から実績の高いルアー。
波や流れがある場所でも比較的キッチリ動き、初心者でも使いやすいのがポント。
ジャークベイトには様々な種類がありますが、まずはワンテンで釣ってみる事をおすすめします。
ジャークベイトはしっかりとしたラインでキッチリとアクションを付ける事が重要。
フロロなら14lb程度を使って、ラインを直接引っ張るというより、たるみをロッドで叩くイメージで2~3回アクションを付けます。その後、2秒程度のステイを入れ、再びアクション...の繰り返し。
反応が鈍いようであれば、ステイ時間を4秒程度に伸ばす、逆にステイ時間をほぼ無くす...など、色々と試してみてください。
また、ラインを細くするとルアーがより深く潜るので、12lb程度のラインで別タックルを用意できれば理想ですね。
実際、全く同じルアーでも、深度の微妙な違いでバイト数が段違いに変わる事があります。
シャッド
シャッドプラグのトゥイッチも秋の定番。
フロロなら4~6lb程度のライン、ナイロンなら8lb程度のラインで、スピニングタックルによるアクションが快適ですね。
ジャーキング同様、ラインを直接引っ張らず、たるみをロッドで2~4回程度叩くようなロッドワークが理想。ステイ時間は2秒、4秒、6秒といろいろなケースを試してみて、その日の状況を確認します。
ベイトフィネスでもシャッドは使えますが、ただ巻きではなく、ロッドワークを多用する場合はスピニングが快適。穂先だけでは無く、ベリーの柔軟性が適度なアクションを演出します。
最近は低弾性カーボンのスピニングロッドも発売されているので、機会があれば専用ロッドを用意してもいいですね。
オカッパリであれば、「スーパースレッジ」や「ベビーシャッド」、ボートであれば「ウルトラスレッジ」や「パワーダンク」がおすすめ。「ソウルシャッド」と「ハイカット」はどこでも比較的オールマイティに使えます。
ハイカットやパワーダンクはマッディな水域でも効くので、状況に応じて色々試してみてください。
また、「ダイワ スティーズシャッド 60」は、比較的ベイトタックルでも使いやすいので、ロッド本数を絞りたい場合に重宝します。
トップウォーター
梅雨から夏にかけて活躍したトップウォーターは、秋のバスにも有効です。
特にポッパーの音は、バスの捕食音をモチーフにしているので、フィーディングに入ったバスに強烈に効く事も。
バスのボイル(水面下で小魚を追いかけている)やライズ(水面から飛び出して小魚を捕食)を見かけた場合、素早くキャストできるように事前に1タックル準備しておくのが理想的。
また、ペンシルベイトの高速ドックウォークも秋バスにスイッチを入れる事があります。
1アクション毎にステイを挟んで誘う事もできるので、ペンシルベイトもポッパー同様に使い勝手が良い秋ルアーと言えそうですね。
ソフトベイト | フリリグ、テキサス、ダウンショット
ベイトフィッシュが少ないエリアでは、甲殻類などの底物がバスの主食になっている場合も。
なので、フリリグやテキサス、ダウンショットやヘビダンといった底物用ワームも準備しておいた方がいいかもしれません。
基本はボトムのズル引きで、何かに当たった場合に少し待つ...といった繰り返しで手早く探ります。
秋のバスは、横の動きだけでは無く、フォールするルアーに対しても他季節以上に好反応。
条件が揃う場所であれば、フォールとズル引きを組み合わせて攻めるのも効果的ですね。
まとめ
秋は爆釣の季節...といいますが、フレッシュなバスは常に条件の良いエサを求めて動き回ります。なので、バスの居場所が分からず、途方に暮れてしまうことも。
まずは生命感のある場所をしっかりと見つけ出す事が重要と言えますね。
その為にも、効率の良いルアーで手早くサーチし、ここぞという場所では引き出しを多く持ちたい所。
さまざまな要因がきっちり揃えば、質・量ともに、最高の手ごたえのバスと出会うことができます!
是非、秋のバス釣りを存分に堪能してみてください。
秋バス攻略におすすめのタックル
良サイズが良く釣れる春に対し、秋のバスは非常にアグレッシブな事が特徴。
ルアーに対する強烈なアタリも多く、特にコンディションが良いバスがスピナーベイトに見せるバイトは、いつもより10~20cmは大きいと感じる程です。
しっかりとしたタックルとラインで、忘れらないような秋の手ごたえのバスを堪能してみたいですよね。
おすすめのベイトタックル
ベイトタックルのおすすめは、MHパワーのベイトロッド「ダイワ リベリオン 6101MHRB, 6102MHRB(2ピース)]。
スイムベイトまでキャスト可能なパワーを持ち、その上でヘビダンやライトテキサスといった軽めの底物まで万能に使えます。セッティングが合えば、スティーズシャッド60といったルアーも使用可能。レギュラーテーパーなので巻物とも高相性なのがポイントです。
リールは、さまざまなルアーをトラブルレスでキャストできる「ダイワ 2020 タトゥーラSV TW」がイチオシです。
おすすめのスピニングタックル
シャッドを主体としたスピニングロッドは、「シマノ エクスプライド 266L-LM」がおすすめ。低弾性カーボンでハードルアーと相性が良く、ラインスラックを使ったワーミングにも効果的です。
リールは、2020年9月に新登場した「シマノ ヴァンフォード」が最有力候補。
その他のタックル
その他にも、最新タックルには魅力的な製品がたくさんあります。
次の記事も参考にしてみてください。
秋のバスフィッシング攻略
秋のバス釣り攻略も記事にしているので、参考にしてみてください。