2018年にモデルチェンジし、その後も順調にランナップを増やしているシマノのポイズンアドレナ。1本1本はマイルドで使いやすいのですが、1つ1つこだわりの強い機種なので、どれが向いているのか判断するの難しいですよね。
そこで本記事では、おすすめのポイズンアドレナを厳選して紹介します。
目次
ポイズンアドレナの特徴と魅力
最高技術のコストパフォーマンス
最高技術品をコストパフォーマンス高く手にしたいのであれば、ポイズンアドレナをおすすめします。
ポイズンアドレナの価格帯は、ハイエンドモデルと普及モデルの中間となる3万円台。決して安い価格ではありませんが、その価値があるロッドです。
スパイラルXコア
バスロッドは縦方向と横方向、ネジレ防止方向の3種類のカーボンシートで製造されるが普通。ハイエンドモデルのロッドでも同様です。
ですがポイズンアドレナのカーボンシートは縦方向のみ。普通の3分の1で作られているのは驚きですよね。1方向のカーボンシートで巻いたロッドを、細くて軽いカーボンテープで斜め方向に締め上げることで、2種類のシートを不要にしています。
スキマのあるカーボンテープのX巻きは多くのロッドで採用されていますが、スキマなく締め上げるのはシマノのスパイラルXだけ。ブランクス全体に採用されているバスロットはポイズンアドレナ以上のシリーズに限定されます。しかも、締め上げる角度はティップやバットなど箇所によって変える事が自在。
これが細くて軽いのに、強くて使い勝手が良い理由。最高の技術がポイズンアドレナにつぎ込まれています。
フルカーボンモノコックグリップ
リールシート後方からリアのグリップを完全にカーボンと化した現行ポイズンアドレナ。
従来、ロッドのリア部分に吸収されていた感度を反響させることで、手元に伝わるロッド感覚がより明確になる技術です。
最近ではカーボンモノコックを採用するシリーズも増えてきましたが、やはりリールシートごとフルカーボン化されたポイズンアドレナの効果は絶大です。
アルティメットブランクスデザイン
前モデルから、ポイズンアドレナのほとんどの番手にアルティメットブランクスデザインが採用されています。これは、ティップ・ベリー・バットなど、それぞれの箇所に応じて弾性など素材違いを配置する技術。センターカット2ピースモデルであれば、必要に応じてピースごとの素材を変えています。
必要な機能と使い心地を、自在に、無駄なく設計されているのがポイズンアドレナと言えるでしょう。
前モデルからの大きな進化
現行のポイズンアドレナは、前モデルから大きく進化しています。
とにかくバランスが最高。カーボン製のリアグリップという独特な性能の為か、前モデルは先重りする番手もありました。
ところが現行のポイズンアドレナは、このバランスの悪さが見事に解消。リールを装着していない状態でも理想に近いバランスです。
触ってみると分かるのですが、ブランクスが前モデル以上にキンキンになっています。また、ガイドリングがかなり小径に。こうした細かい改修が、ロッド全体のバランスを大きく向上させ、結果的に感度アップにもつながっているようです。
外見的には派手さがなくなり、黒を基調としたよりシンプルなデザインに。自己主張は減ったかもしれませんが、より長く飽きないデザインになったのは嬉しいですよね。
167L-BFS Versatile Bait Finesse
スペック 全長(m) 2.01, 自重(g)95, 適合ルアーウェイト(g)4~12, 適合ライン ナイロン・フロロ(lb)6~12, テーパーFF
167L-BFSは、ネコリグやダウンショット、シャッドなどを快適に扱えるベイトフィネスロッドです。穂先はかなり繊細で、ライトリグを絶妙に操作可能。ブランク全体もしなやかなで、シャッドやスモールプラグのフルキャストも軽快にこなします。
6フィート7インチという絶妙な長さが、オカッパリ・ボートに関わらず、近距離は勿論、ディスタンスを取った釣りまで幅広く対応。細身で高感度ながら粘るブランクスは、やや重めのルアーにも負けることなく、万能な使い心地に仕上がっています。
ベイトフィネスで繊細にライトリグを扱いたいが、大物が潜むフィールドでパワー負けしたくない方におすすめの1本。
166ML-2 -Light versatile-
センターカット2ピーススペック 全長(m) 1.98, 自重(g)97, 適合ルアーウェイト(g)5~15, 適合ライン ナイロン・フロロ(lb)7~14, テーパーRF
6.6フィートのレングスに小~中型ルアーに万能なMLパワーは、センターカット2ピースモデルだけの設計。
中型以下の巻物は勿論、ロッドワークを必要とするトップウォーターも快適で、3.5~5g程度のライトテキサスやフリリグもバッチリ。ベイトタックルでのキャストやルアー操作が楽しくなる1本です。
166ML-2は、ベイトロッドを始めて使う方に特におすすめ。特化型ロッドを多数持っている人でも初心を思い出せる快適なロッドに仕上がっています。
1610M Traditional versatile, 1610M-2 -Versatile-
スペック 全長(m) 2.08, 自重(g)105, 適合ルアーウェイト(g)7~21, 適合ライン ナイロン・フロロ(lb)8~16, テーパーRF
センターカット2ピース 全長(m) 2.08, 自重(g)107, 適合ルアーウェイト(g)7~21, 適合ライン ナイロン・フロロ(lb)8~16, テーパーRF
6フィート10インチのMパワーは、今では最も評価が高いバーサタイルロッドではないでしょうか。特にポイズンアドレナのこの番手は絶大な人気。
7~20gのハードルアーはもちろん、5~7gの底物も投げやすく、長すぎず短すぎないレングスが快適なルアー操作とフッキングを実現します。スピナーベイトは3/8ozあたりがベストですが、適合ルアー上限近くでも力負けしないブランクスは、1/2ozにトレーラーを付けたワイヤーベイトも余裕。
オカッパリでもボートでも使いやすい長さと、Mという汎用性の高いパワーは鉄板の黄金コンビです。ロッド複数本でフィールドを攻略する場合も、1本で勝負する場合も、中心にまず押さえておきたい番手ですね。
1611M+ Shore multi player
グリップジョイントスペック 全長(m) 2.11, 自重(g)110, 適合ルアーウェイト(g)7~28, 適合ライン ナイロン・フロロ(lb)8~20, テーパーF
1ozクラスのスイムベイトで広範囲を探る、7g前後のフリリグや直リグでストラクチャーを狙い撃つ、状態の良い魚をオカッパリで効率よくキャッチするのに最適なのが1611M+。
ミディアムに若干のパワーを追加した使い心地は、流れの強い河川でも活躍してくれます。広い範囲でも、1/2ozのワイヤーベイトでしっかり攻めきれるのもこの番手。
MHやHが必要となる程カバーは濃くないが、絶望的にも感じる広範囲のオカッパリを1本で攻略するなら、このロッドがおすすめです。
173MH, 173MH-2 Big lake versatile
グリップジョイント 全長(m) 2.21, 自重(g)115, 適合ルアーウェイト(g)10~30, 適合ライン ナイロン・フロロ(lb)10~20, テーパーRF
センターカット2ピーススペック 全長(m) 2.21, 自重(g)117, 適合ルアーウェイト(g)10~30, 適合ライン ナイロン・フロロ(lb)10~20, テーパーRF
173MHは、ビッグレイクバーサタイルの名が示す通り、大規模フィールドで万能なバーサタイルロッド。
10gまでの底物、1/2ozのワイヤーベイト、中~大型の巻物は勿論、スイムベイトや小型のビッグベイトにも対応。1oz以下であればヘビキャロでも余裕なキャパシティがあります。
しなやかで投げやすく、それでいて強い芯がある、ポイズンアドレナならではのメリットが集結したようなロッド。
大規模フィールドに通う方であれば、オカッパリでもボートでも必須の1本です。
172H Power versatile
グリップジョイント 全長(m) 2.18, 自重(g)122, 適合ルアーウェイト(g)12~42 12~25 MAX 5 260 F
センターカット2ピーススペック 全長(m) 2.18, 自重(g)117, 適合ルアーウェイト(g)12~42, 適合ライン ナイロン・フロロ(lb)/適合ラインPE(号)12~25/MAX5, テーパーF
水面まで伸びたウィードや、カバーが濃いエリアを攻略するならこの1本。
1/2ozまでの底物や1ozのヘビキャロで、カバーごと魚を引きずり出せるパワーロッドに仕上がっています。
PEラインを使ったフロッグも秀逸で、1年中必要なロッドではないかもしれませんが、このロッドでなければ戦えないシチュエーションが必ずあります。
ハイシーズンの大規模フィールを攻略される方に、是非使っていただきたい1品。
169XH-SB/2 Exude power
センターカット2ピーススペック 全長(m) 2.06, 自重(g)130, 適合ルアーウェイト(g)MAX150 , 適合ライン ナイロン・フロロ(lb)/適合ラインPE(号)14~30/MAX6, テーパーR
センターカット2ピースのビッグベイト用ロッド。それが169XH-SB/2
2ピースモデルのみラインナップされているこの番手は、100gクラスのビッグベイトでピンを狙ったキャストでも力強いパワーを実現。キャストだけではなく、ロッドワークを駆使したルアー操作も爽快で、スマートな見た目からは想像できない1本に仕上がっています。
打ち物や底物に対応できない事はありませんが、あくまでビッグベイト用ロッド。その特化した使い心地を、携帯性に優れたセンターカット2ピースで実現しているレアな1品です。
ポイズンアドレナに興味が無い方でも、ビッグベイト用として検討していただきたい仕上り。携帯性に優れているので、遠征でも便利ですよね。
266L, 266L-2 Valuable versatile
スペック全長(m) 1.98, 自重(g)87, 適合ルアーウェイト(g)3~10, 適合ライン ナイロン・フロロ(lb)3~6, テーパーF
センターカット2ピース 全長(m) 1.98, 自重(g)85, 適合ルアーウェイト(g)3~10, 適合ライン ナイロン・フロロ(lb)3~6, テーパーF
万能で高性能なスピニングロッドを1本欲しいのであれば、ポイズンアドレナ266Lが最適です。スピニングロッドで最も人気の高い266Lは、ラインセッティング次第でどんなリグも万能。
特に1/16~1/8ozダウンショット、3~5インチネコリグ、シャッド、スモールプラグ、ノーシンカーなど全てが快適で、小型なスピナーベイトまで対応できます。
他シリーズやアドレナ前モデルの266Lと比べても、ティップはより繊細になり、ライトリグ操作をより艶やかに演出。しかしそのブランクスはしなやかに強く、かかった魚に力負けすることはありません。
感度も良好で、高い人気通りの性能に仕上がっています。
これからスピニングロッドを揃える人にも、他の特化したモデルをお持ちの方にもおすすめな1品。
まとめ
ポイズンアドレナはラインアップも多く、1ピースと2ピースでそれぞれ仕様が異なっている番手もあります。それだけ1本1本を作り込んで、最適な設計を導き出した結果と言えるのではないでしょうか。
作り込まれた分、その分野に特化した印象もありますが、シリーズ全体を通じてはマイルドで使いやすいロッド。様々な釣りのシーンを想定し、設計され、テストされているので、はじめて使った時もまるで使い慣れた道具のようにスムーズに扱えます。
ハイエンドロッドには手が出ないけど高性能を実感されたい方、揃えるロッド本数が多いのでできるだけコストを抑えたい方に使ってみていただきたいロッドですね。
ポイズンアドレナに合うリール
ポイズンアドレナに合うはリールは、ベイトロッドなら2020年モデルのメタニウムが最適です。パーフェクトと呼ぶにふさわしい、これまでにないスキが無いリールに仕上がっています。172Hや169XH-SB/2であれば、重量級ルアーやPEライン使用時のトラブルレスを考慮して2020年新製品のSLX DCもおすすめ。
スピニングロッドには、ヴァンキッシュやコンプレックスCi4+あたりのクラスが欲しい所。高性能なロッドには、しっかりとしたスピニングリールがおすすめです。特にスピニングリールは、リール性能によって耐久性やココ1番の精度が大きく変わります。
ポイズンアドレナはシンプルなデザインなので、シマノ製に限らずどんなリールもマッチするのが嬉しい所ですね。現行リールのランキングも参考にしてみてください。
ポイズンアドレナ | インプレ
ロッドのインプレもレビューしているので、参考にしてみてください。
- 167L-BFS:巻物からライトリグまで万能なベイトフィネスロッド。
- 166ML-2:小型~中型ルアーを使っていて楽しいロッド。底物も対応。
- 1610M, 1610M-2:人気No1のバーサタイルなベイトロッド。
- 1611M+:スイムベイトや底物でオカッパリを1本で攻略。
- 173MH, 173MH-2:大規模フィールドの万能ロッド。巻物も底物も1oz未満のヘビキャロにも。
- 172H:ヘビーカバー攻略に必須のパワーロッド。ジグ、フロッグ、ヘビキャロにも。
- 169XH-SB/2:センターカット2ピースのビッグベイト用ロッド。
- 266L, 266L-2:万能で使いやすい繊細なスピニング。