ダイワのバス用ハイエンドロッドと言えば「スティーズ」
スティーズのベイトロッドとスピニングロッドは長年かけて蓄積されたラインナップが揃っていて、その性能はアングラーを裏切りません。
ただ、定期的に新機種がリリースしたりモデルチェンジするので、機種が多くて迷いますよね。本記事では、おすすめの機種として厳選したラインナップを紹介します!
※スティーズロッドは、2021年に「21スティーズ」としてフルモデルチェンジ。最新のスティーズ ロッドについては、次の記事を参考にしてください。
目次
スティーズの魅力と特徴
スティーズと言えば、高弾性高感度なハイエンドロッドのイメージです。
高弾性と聞いて、「折れやすいのでは?」「特化していて使いにくいのでは?」と心配になりますよね。ですが、ロッドの素材や仕上げの製法は年々進化しているので、最近のスティーズはかなり丈夫。
2012年ごろからの番手であれば、性能面でほぼ問題ないのではないでしょうか。
また、スティーズは確かに高弾性で、ロッドが曲がってからの反発力・復元力は強いですが、意外な程しなやかに曲がります。ブラックレーベルなどの他シリーズと比べても、スティーズの方が柔軟な印象。
その上で、曲がってからの反発力が強く、フッキングやルアー操作性がバツグン。
「よく曲がるのに、レスポンスが良い」それがスティーズの奥が深いロッド性能を際立たせています。つまり、使いやすくて高感度。所有感やデザインといった外観部分だけではない、価格分の実釣性能をキッチリと実現しているロッドと言えますね。
SVFナノプラス と SVFコンパイルX
最近のスティーズロッドは、「SVFナノプラス」か「SVFコンパイルX(COMPILE-X)」のどちらかの製法で作られたカーボンシートを採用しています。
「SVFナノプラス」は、東レ(株)のナノアロイテクノロジーで補強されたカーボンシート。強度を保てる分、よりしなやかでマイルドな作りのロッドが多いです。底物への高い感度と操作性を実現しながら、キャストしやすく巻物にも対応できる汎用性が魅力。
「SVFコンパイルX」は金属質な高感度が特徴で、ややハリの強い仕上がりになっています。どちらかと言えば底物特化型で、普通でも高感度なスティーズが、より高い次元でビンビンに。繊細な情報量も多いので、使い手である釣り人の集中力次第で得られる感度に大きな差が出ます。フッキングやリグの操作がよりシャープなのもSVFコンパイルX。
バーサタイルな用途であれば「SVFナノプラス」、底物主体であれば「SVFコンパイルX」が向いていると言えるでしょう。また、巻物特化のロッドには、低弾性カーボンLow Modulus Materialを採用している番手もあります。
681MLMFB-SV スカイレイ パワープラス
スペック SVF COMPILE-X, 全長(m)2.03, 自重(g)90, ルアー重量(g、oz)2.3-18、5/64-5/8, ライン(lb)7-14
適合ルアー スモールラバージグ/ワッキーリグ/ノーシンカーリグ/ダウンショットリグ/ジグヘッドリグ
2016年に登場したスカイレイ パワープラス。
岸際のシャローは勿論、沖のストラクチャーまで、やや強めのライトリグで攻め切れるベイトフィネスロッドです。MLMは、MとMLの中間という独特なパワー設定。そこにコンパイルXの超高弾性カーボンが加わり、細身に秘めたパワーはかなり強め。ですが、繊細なティップと絶妙なレングスが、繊細かつテクニカルで力強いフィネスを可能にします。
AIR系リールに8lbラインで4インチ前後のネコリグ、CTリールに10lbラインで5~6インチのネコリグ。扱うリールと組み合わせるラインによって、懐の深いフィネスアプローチが可能になります。
巻物向きなロッドではありませんが、あらゆる状況で「効率よくフィネスで攻め切れる」スカイレイパワープラスは、魚を手早く手にしてくれる1品と言えるでしょう。
661MLFB マシンガンキャスト タイプ0.5
スペック SVFナノプラス, 全長(m)1.98, 自重(g)91, ルアー重量(g、oz)2.7-14、3/32-1/2, ライン(lb)6-14
適合ルアー スナッグレスネコリグ/ノーシンカーリグ/ダウンショットリグ/スピナーベイト/シャッドプラグ/ジャークベイト/トップウォータープラグ/クランクベイト
繊細なベイトフィネスを0.5段階パワーアップして、2018年に登場したマシンガンキャスト タイプ0.5(ゼロ・ポイント・ファイブ)。
レギュラー寄りのファーストテーパーデザインで、5g前後のシャッドやスモールクランクもロッド全体で気持ちよくキャストできます。そして、しなやかに曲がり切るのに、戻りに強い反発力を見せるSVFナノプラスのブランクスがライトリグや底物も快適にこなします。
4~5インチのネコリグ、1/16~1/8ozのダウンショットなど、ベイトフィネスの領域も余裕。ライトリグの操作性も高く、3DXで強化されたバットが力強いフッキングを可能にしています。
とにかく、ライトリグからハードルアーまでキャストが楽しくなるのがマシンガンキャストで、ベイトフィネス向きながらマイルドな仕上がりは初心者でも使いやすいバーサタイル。
キャスト時だけではなく、巻き続けるハードルアーにバスが食らいついた時の爽快なアタリの出方は、底物への適正性能からは想像もつかない程。巻物専用のような気持ちよさに仕上がっています。
SC 661M/MLFB-SV ウェアウルフ
スペック SVF COMPILE-X, 全長(m)1.98, 自重(g)83, ルアー重量(g、oz)3.5-18、1/8-5/8, ライン(lb)6-14
適合ルアー スナッグレスネコリグ/スモールラバージグ/ヘビーダウンショットリグ/ノーシンカーリグ
2019年にモデルチェンジしたヘビダンスペシャル・ウェアウルフ。
従来のSVFコンパイルXをより進化させた製法で作られたブランクスは、ガラスのような繊細な感度を持ちながら、手にした時はまずその強靭なブランクスに驚きます。「強すぎるのでは?」といった疑念が沸きますが、スモラバやカバーネコをキャストする時、頑丈なブランクスからはイメージできないクイックな柔軟性で曲がり、鋭くリグを弾き飛ばします。
高弾性ロッド特有の強い反発力を持ちながら、キャスティングスピードに追従してしなやかに曲がるのが19ウェアウルフの特性。
感度も最高レベルで、ディスタンスを取ったアプローチでも水中のメージが明確に手元へ伝わります。3.5~5g前後のヘビーダウンショットや4インチ以上のカバーネコが気持ちよく、鋭い反発力はワイヤーベイトやメタルバイブのシャクリでも高いフッキング力を発揮してくれる1品。
661MFB マシンガンキャスト タイプ1.5
スペック SVFナノプラス, 全長(m)1.98, 自重(g)97, ルアー重量(g、oz)3.5-21、1/8-3/4, ライン(lb)8-14
適合ルアー スナッグレスネコリグ/ノーシンカーリグ/ダウンショットリグ/ライトテキサスリグ/スピナーベイト/バズベイト/ジャークベイト/トップウォータープラグ/バイブレーション/クランクベイト
バーサタイルの王道とも言える、Mパワーのベイトロッドを2017年にリファイン。それがマシンガンキャストタイプ1.5(ワン・ポイント・ファイブ)。
レギュラー寄りのファーストテーパーデザインは、巻物に高い適応性をもつマシンガンキャストシリーズの良さをそのままキープ。さらに、柔軟でありながら戻りの反発力が強いSVFナノプラスのブランクスが、ライトな底物への対応性も兼ね備えています。
3.5g以上の底物、10~20gの巻物、3/8oz前後のワイヤーベイト、トップウォーターやジャークベイトといったロッドワークを要するルアー、その全てを使うのが楽しくなるロッド。
「スティーズは裏切らない」と強く実感する仕上がりです。
SC 6111M/MHRB ファイアウルフ
スペック SVFナノプラス,全長(m)2.11, 自重(g)112, ルアー重量(g、oz)3.5-28、1/8-1, ライン(lb)8-20
適合ルアー スナッグレスネコリグ/ノーシンカーリグ/ダウンショットリグ/テキサスリグ/フィネスジグ/スピナーベイト/バズベイト/フロッグ/バイブレーション/クランクベイト/クローラーベイト
スモラバからスイムベイトまで万能な究極のバーサタイルロッドとして、2016年に話題と注目を集めて登場したファイアウルフ。
ベイトフィネスロッドにも匹敵する繊細なティップと、スイムベイトまで力強くキャストするMHパワーのバット、相反する2つをクセのないレギュラーテーパーで集結したロッドです。
ただ、穂先からベリーにかけてあまりにもクイックなレスポンスは、はじめてキャストした時に大きく戸惑うかもしれません。しかしこの独自な特性に慣れた時、どんなルアーでもピンポイントにキャストできる器用さを堪能できます。
あまりに独特な仕上がりだったこともあり、発売当初は賛否両論の不遇な名作。ですが、発売数年後に雑誌の人気ランキング1位に輝いたことからも、そのポテンシャルは本物です。
3.5~5gのダウンショット、4インチのネコリグ、スモラバ、3/8~1/2ozのスピナベまで万能。10~20gのクランクベイトといった巻物へも対応する、まさに究極のバーサタイルロッドです。
SC 6111HSB キングバイパー
スペック SVFナノプラス,全長(m)2.11, 自重(g)105, ルアー重量(g、oz)7-100、1/4-3・1/2, ライン(lb、PE号)14-25、PE#3-6
適合ルアー フロッグ/ラバージグ/テキサスリグ/ノーシンカーリグ/スピナーベイト/クローラーベイト/ビッグベイト/スイムベイト/マグナムクランクベイト
2018年に登場したキングバイパーは、100gのビッグベイトから底物まで万能に対応するヘビーバーサタイルロッドです。
パワーロッドなのに、リールやラインのセッティング次第で、5g程度の底物まで対応できるのは驚きました。エクストラヘビーなティップと、力強さと柔軟性のバランスがいいMHのバットが、この両極の性能を高いレベルで実現。
スローテーパーなデザインの為、一見すると底物に不向きな印象を受けますが、曲がった後の戻りが強いSVFナノプラスとバットを強化する3DXは、10g前後の底物でも鋭い操作性とフッキングを発揮してくれます。
その上で、2oz程度のビッグベイトであれば、オーバーヘッドに振りかぶったキャストで、ロングディスタンスのピンを狙える余力があります。
非常にバランスの良い軽量ロッドで、ヘビーロッドとしては短めなリアグリップが、片手で大型ルアーを振り抜く器用さも特徴。他のどのロッドにも言えますが、特にこのキングバイパーは「スティーズでなければ!」と強く実感するロッドです。
721MH/HRB トップガン
スペック SVFナノプラス, 全長(m)2.18, 自重(g)120, ルアー重量(g、oz)5-42、3/16-1・1/2, ライン(lb)12-25
適合ルアー ラバージグ/テキサスリグ/パンチショットリグ/ヘビーキャロライナリグ/スイムジグ/ノーシンカーリグ/スイムベイト/スピナーベイト/バイブレーション/フロッグ
MHのティップにHパワーのバット、レギュラーテーパーなデザイン、パワーロッドながら全体がマイルドに使いやすく仕上がっているのがトップガン2016年モデルの特徴。
ラバージグやテキサスといった底物は勿論、3/4oz以上のスピナーベイトのスローロールやヘビキャロまでバツグンに使えます。
反発力の強いブランクスながら素直なレギュラーテーパーは、中~大型の巻物にもよく、PEラインでのフロッグゲームも快適。スティーズは特殊な特化ロッドというイメージを、高い次元で、そしていい意味で覆してくれるロッド。
大規模なフィールドでのボートは勿論、オカッパリでもスタンダードに忠実な釣りを高性能で支えてくれる1本です。
721MHFB-LM スカイパイレーツ
スペック Low Modulus, 全長(m)2.18, 自重(g)120, ルアー重量(g、oz)7-42、1/4-1・1/2, ライン(lb)10-25
適合ルアー バイブレーション/スピナーベイト/バズベイト/チャターベイト/ディープクランクベイト
スカイパイレーツは、低弾性カーボン・Low Modulusを採用して2017年に登場したパワークランキングロッド。
非常に軽量ながら、太い竹のように「強さ」と「しなやかさ」を合せ持つブランクスは、6m級のディープクランクの動きを損なうことなく巻き続けられる性能。しかし決してダルさはなく、しっかりとしたバットは精度の高いキャストを自在なものにします。
重厚なパワーに目が行きがちになりますが、10g前後のバイブレーションも軽快に扱える繊細さもあり、巻物用ロッドとして手放せない1本に仕上がっています。
621LXS-ST スーパースカイフラッシュ
スペック SVFナノプラス, 全長(m)1.88, 自重(g)85, ルアー重量(g、oz)0.9-3.5、1/32-1/8, ライン(lb)2.5-5
適合ルアー ノーシンカーリグ/ダウンショットリグ/スモールラバージグ/ネコリグ/ワッキーリグ
スーパースカイフラッシュは、2019年に登場した最新の超フィネスなスピニングロッド。元々高性能なスティーズロッドに、エアセンサーシートにX45コブラシールドといった最新技術を導入。
ベイトロッドの軽量ルアーへの対応が進化する中、より繊細でスピニングならではのフィネスを発揮します。
特筆すべきは、ソリッドティップ「メガトップ」を多段テーパーで仕上げた点。
障害物に食い込みすぎてスタックしない絶妙なパワーと、食わせの間を両立させています。過去のスティーズロッドはメタルトップを採用していたモデルも多かったのですが、厳しい極寒のフィールド攻略を想定した場合、寒さに強い「メガトップ」は重宝します。
641LFS-SV キングボルト F-スペック
スペック SVF COMPILE-X, 全長(m)1.93, 自重(g)96, ルアー重量(g、oz)1/32-1/8、4-8, ライン(lb)2.5-5
適合ルアー ライトダウンショットリグ/ノーシンカーリグ/ワッキーリグ/ジグヘッドリグ/スプリットショットリグ/スモールラバージグ/ミノー/バグルアー
2014年に登場したキングボルトFスペック。当時最新鋭の技術で作られたそのロッドはまだまだ最前線の性能を誇ります。
SVFコンパイルXという上位製造方法を惜しげも無く使い切ったのがキングボルトFスペックの特徴。かなり短く切り詰めたリアグリップながら、6.4フィートという取り回しの良い長さを、先重りのない完璧なバランスに仕上げています。
その使用感は、ライトリグの操作性から小規模な場所でのテクニカルなキャストまで非常に快適。
ガイドセッティングやガイドリングにゆとりを持たせているのも特徴で、飛距離が出やすく、太めのラインでもトラブルが抑えられています。最高の製造方法を、あえて超高弾性特化でギチギチにチューンナップしなかった事が、逆にマイルドで使いやすいスピニングロッドを高いレベルで完成させていると言えますね。
底物であれば超フィネスな1g台から適正ルアー重量上限の3.5gまで使いやすく、シャッドや小型プラグなら5gクラスも余裕。勿論、より軽量でも快適です。
特化したモデルが多いハイエンドロッドにおいて、あくまでもベーシックでスタンダードなバランスを、高品質・高精度に昇華させたとても贅沢なロッドです。
681MLFS-SV キングボルト
スペック SVF COMPILE-X, 全長(m)2.03, 自重(g)97, ルアー重量(g、oz)1.8-11 1/16-3/8, ライン(lb)4-8
適合ルアー ネコリグ/ジグヘッドリグ/ワッキージグヘッドリグ/ライトキャロライナリグ/スプリットショットリグ/ダウンショットリグ/ノーシンカーリグ
バーサタイルなスピニングロッドとして長年愛され続けたキングボルトが2017年にモデルチェンジ。バット部分に3DXの補強があるのとが2017年モデルの特徴です。
オカッパリでスピニング1本ならコレ!と言われるほど万能なロッドで、ダウンショットやネコリグやシャッドなど全てが快適。
ノーシンカーは勿論、1/4oz程度のスピナーベイトや10g以下のハードルアーにも対応します。
長めのレングスはライトキャロの操作性もバツグンで、近距離からロングディスタンスまで、ボートの釣りでも重宝します。
高弾性なSVFコンパイルXを採用していますが、ガイドセッティングがマイルドで飛距離が出やすいことも特徴。太めの糸や、リーダーの結束部などもスムーズにキャスティングできます。
まとめ
スティーズのロッドは、どれもハイエンドと呼ぶにふさわしい仕上がりで、高性能を使いやすい形で実現しています。
ダイワにはよりハイエンドなスティーズレーシングや、ハートランドのハイエンドモデルがありますが、趣味の範疇での最高級品としては、通常スティーズが1つの目安なのではないでしょうか。その品質はもちろんバツグンで、アングラーを裏切らない仕上がりです。
機会がある方は、是非1度使用されてみる事をおすすめします。スティーズの良さは、店頭では発揮されません。
- 681MLMFB-SV スカイレイ パワープラス:近距離も遠距離も効率よくフィネスで攻め切るベイトフィネス。
- 661MLFB マシンガンキャスト タイプ0.5:0.5段階強めたベイトフィネス。中型以下のルアーが万能に使いやすい。
- SC 661M/MLFB-SV ウェアウルフ:進化したヘビダンスペシャル。パワーベイトフィネスの最高峰。
- 661MFB マシンガンキャスト タイプ1.5:底物も巻物も快適なバーサタイルの王道。
- SC 6111M/MHRB ファイアウルフ :スモラバからスイムベイトまで究極のバーサタイル。
- SC 6111HSB キングバイパー:ビッグベイトから5g程度の底物まで万能。
- 721MH/HRB トップガン:クセの無いバーサタイルなヘビーロッド。
- 721MHFB-LM スカイパイレーツ:ディープクランクならコレ。巻物全般に最適。
- 621LXS-ST スーパースカイフラッシュ:多段ソリッドの超フィネススピニング。
- 641LFS-SV キングボルト F-スペック:スタンダードを最高品質で仕上げたスピニング。
- 681MLFS-SV キングボルト:1本で戦える万能スピニング。
スティーズに合うリール
スティーズに合うリールは、ベイトロッドであればやはりスティーズ。バーサタイルモデルからベイトフィネスまで、高性能で使いやすいリールが揃っています。
スピニングロッドには、2020年新製品のルビアスがおすすめ。今の最新機能が盛り込まれたスピニングリールであれば、繊細なラインを駆使するフィネスもバッチリです。
現行リールのランキングも参考にしてみてください。
スティーズ ロッド | インプレ
ロッドのインプレもレビューしているので、参考にしてみてください。
現行バスロッドのおすすめ機種シリーズ
現行バスロッドのおすすめも記事にしているので、興味をお持ちの方はチェックしてみてください。