「スモールマウスバス」を釣ってみたい、だけど「ラージマウスバス」と何が違うのか解らない・・・と言う方も多いのではないでしょうか。
また、スモールマウスで有名なフィールド長野県「野尻湖」についても、未体験な方にとっては未知の領域。
- 普段良く行くフィールドで使っているタックルやルアーで通用するのか?
- 始めてのレイクに行っても、どの様なポイントが良いのか?
- ボートで挑戦してみたいけど、どのボート屋さんで借りるのが良いか?
- せっかく遠征するのなら、何処に泊まるか?美味しい食べ物が食べられるのか?
・・・と、心配事も絶えないですよね。
お任せ下さい。今回は、関東からも関西からも交通の便が良いリゾート地、長野県の野尻湖でのスモールマウスバスに挑戦する為の、とっておきの情報モリモリでお届けいたします!
野尻湖のシーズンインは4月の第4週土曜日から。
ちょうどこれからが、スモールマウスのシーズンとなります!
目次
野尻湖を知る
スモールマウスバスのメジャーフィールド「野尻湖」について紹介します。
野尻湖ってどんな湖?
「野尻湖」は、長野県と新潟県のほぼ県境に位置します。
斑尾高原、妙高高原や赤倉温泉といった、冬季には2~3mの積雪にもみまわれる豪雪地帯の近くにあり、周囲を緑豊かな森に囲まれた標高654m・最大水深38mのクリアレイクです。
周辺にはスキー場も多いので、スキーやスノボで近くまで訪れた方もいらっしゃるかもしれませんね。
車では上信越自動車道の「信濃町」ICを降りると、約10分程で湖畔に到着できるので、関東、関西いずれからも便の良いレイクです。
以前はIC最寄り迄の高速が片側1車線だったので、事故があると簡単に通行止めになってしまったり、夏は海の無い長野県民がこぞって新潟の海に行くため渋滞も激しかったのですが、2019年末に片側2車線ずつの4車線化されたので、快適に訪れることができます。
野尻湖で「スモールマウスバス」が釣れると有名になったのは1980年代後半から。
比較的まだ歴史が浅いのですが、全国的に知れ渡るスモールのメジャーレイクは、福島県の「檜原湖」とこの「野尻湖」くらい。関東・関西からの便が良く、釣れるスモールのサイズが大きめなので、野尻湖の人気が高まっているようですね。
両フィールドはJBプロトーナメント開催レイクともなっていて、有名バスプロがポイントやルアー、リグの紹介や、現地でガイドサービスなども行っています。
野尻湖には禁漁期間があり、バスフィッシングができるのは、4月の第4週土曜日から11月の第1週日曜日まで。
メインのベイトフィッシュはワカサギ、ヨシノボリ、エビそして、夏期はそれに「虫」が加わるのがこのレイクの特徴です。
野尻湖でバスを釣るならスモール?ラージ??
野尻湖は、スモールマウスの生息密度が高く、バスの中の80%近くを占めると言われています。滅多には出ませんが50cmオーバーの実績もアリ。
ラージマウスも生息し、60cmオーバーのラージが釣れたことも!
スモールマウスは湖全体で楽しめます。
北側や北西のボートハウス周辺の桟橋エリア、枇杷島周辺、北東の菅川エリアはシャローを控えていますが、それ以外の周囲の多くが岩盤や密度高い森に囲まれていますので、陸っぱりで狙えるポイントはかなり限定的。
野尻湖特有の釣り方は、木が湖上にせり出したオーバーハングの下に「虫パターン」のルアーを投入してのトップウォーターの展開が有名です。
ラージマウスのポイントは少なめですが、桟橋、倒木などのストラクチャーに付いている事が多いですね。
ボート屋さんへ行こう!
スモール、ラージ、いずれのバスを狙うにしても、せっかく遠征するならボートの利用がおすすめ。狙えるポイントが断然増えるので、免許の不要な手漕ぎボートや2馬力艇でも十分です。
ボートの出廷は6:30~16:00までが基本。禁漁区などもあるので、出廷前にボート屋さんに色々聞いて確認してください。
湖畔には複数のボート屋さんがあり、それぞれ扱うレンタルボートの種類も豊富。
手漕ぎは3,000円~本格的なバスボートで3万円位迄のラインナップです(1名乗船追加で+3,000円要)。
漁協のHPから各店のボート情報や、湖沼図、ポイント紹介、水温等豊富な情報が掲載されていますので事前にチェックしてみてください。
野尻湖は人気レイクなので、ボートの事前予約は必須。
遊漁料は1日券700円で、各ボート屋さんで取り扱っています。
初めての方には、気軽に出廷できる手漕ぎ、足漕ぎボート(3,000~4000円/日)や、免許不要な2馬力未満の船外機やエレキを搭載したレンタルボート(~8,000円)で湖に出てみるのがお勧めです。
おすすめサイト
野尻湖漁業協同組合 | (nojiriko-gyokyo.com)
この記事で紹介するポイント名など、このサイト内のマップが親切で分かりやすくなっています。
野尻湖 シースピリット&一番館 釣りマップ バスフィッシング|ガイドサービス (seaspirit.jp)
おすすめボート屋さん
※それぞれの関連施設で宿泊や、ランチ、ディナーもご利用できます。
野尻湖のマップ
先ほど紹介した野尻湖漁業協同組合のサイトには、野尻湖の詳細な遊漁マップが公開されています。
是非参考にしてみてください。
手漕ぎボートでの行動範囲は、枇杷島周辺や立ヶ鼻のコンクリート桟橋周辺、大崎周辺、樅々崎手前西側のバンクまで行くのが限度ですが、その範囲でも野尻湖らしい釣りの展開できるポイントが点在していますので、充分満喫できます。
野尻湖遊魚マップ出典:野尻湖漁業協同組合
野尻湖でのタックル
野尻湖でのタックルは、スモールとラージで変える必要はありません。
ライトラインが主体となりますが、次のようなタックルで十分対応できます。
おすすめ機種は、どれもセンターカット2ピースモデルがラインナップされているので、遠征時の収納に便利です。
L~MLクラスのベイトタックル
8~10lbのフロロラインで、トップウォーター、ジャークベイト、シャッド、ラバージグを使用。
おすすめはダイワの「リベリオン 661MLRB, 662MLRB(センターカット2ピース)」。ベイトフィネス対応モデルながら、力強いMLクラスのパワーが魅力です。
合わせるリールは「21アルファス SV TW」がおすすめ。
また、シマノのベイトフィネスタックルも、軽量ルアーが扱いやすく、粘り強さがあるのでおすすめです。
Lクラスのスピニングタックル
4lbのフロロラインで、シャローでノーシンカーや、7~8m位迄のベイトフィッシュの群れに付くバスを狙うためのダウンショット、ネコリグ、ライトキャロライナを使用します。
ライトキャロは、リーダーにナイロン3~4lbあたりがBEST。
繊細なルアーを多用するので、できるだけ高感度で柔軟性のあるロッドがおすすめ。
シマノのポイズンアドレナとコンプレックスの組み合わせであれば、繊細なスピニングフィネスが幅広く快適。コストパフォーマンス優先であれば、ヴァンフォードもいいですね。
バーサタイルなスピニングど真ん中の「ダイワ リベリオン 661ML/LFS, 662ML/LFS(センターカット2ピースモデル)」もおすすめ。
野尻湖だけでなく、全国各地のバス釣りで使える万能スピニングです。
ULクラスのスピニングタックル
可能であれば、ライトキャロ専用にもう1本ULクラスのスピニングタックルがあれば盤石です。ラインは、3lbのフロロ、ナイロン3lbをリーダーとしてセッティング。
おすすめのロッドは、「シマノ エクスプライド 262UL-S」。
耐久性に優れたソリッドティップ搭載のウルトラライトスピニングで、ノーシンカーの微妙な振動でも、ティップを通して視覚的に感じ取る事ができます。
合わせるリールは、ライトラインを想定した軽量なC2500番台やC2000番台がおすすめ。
さあ、手漕ぎボートで出撃!
現地で実績のある、できれば事前に用意しておきたい、おすすめルアーやリグを交えて、基本的な野尻湖の攻略を紹介します。
使用するルアーやワームのカラーは、クリアレイクだからといって地味目なカラーのみが有効とは限らず、特に表層を攻める場合は視認性の良い白、クリアーや、チャートリュース系も扱いやすい上に効果的です。
天候やレンジによりヒットカラーも変わるので、グリーンパンプキンや茶系と、白系やチャートリュースの、カラーパターンはいくつか持っておくと良いでしょう。
朝一はシャローで勝負!
立ヶ鼻のコンクリート桟橋周辺、大崎周辺の桟橋等マンメイドストラクチャー周りのシャローエリアのボトムには、ウィードやゴロタ石が絡むエリアとなっています。
まずはスティックベイトやシャッドテールワームのノーシンカーリグで表層からアプローチし、その後多少レンジを下げてジグヘッドリグ(ミドスト)へ。
また、季節を問わず、ジャークベイト、ミノー、シャッドでのジャーキング、トウィッチングも効きます。波気のある日のシャローエリアや、枇杷島周りの反転流の生じるエリアでは、狂った様にスイッチオン状態になる事も。
おすすめルアー・リグ
野尻湖でおすすめのルアーやリグを紹介します。
ノーシンカーリグ
ジグヘッドリグ(ミドスト)
ジグヘッドによるミドストは、ベイトのレンジに合わせる重要性の高い野尻湖で効果的なリグ。
「フォロースティック」はミドストだけではなく、ノーシンカーやネコリグでも使えるので便利です。ノーシンカーで評価の高い「ヤマセンコー 2インチ」や「ドライブスティック 3インチ」は、野尻湖のミドストでも使われる優れ物!
ジャークベイト、ミノー:ジャーキング、トゥィッチングに
6月以降は岸際の「虫パターン」
6月以降の夏場前後は、枇杷島周りや各岬周辺では水面に木がせり出した状態になったオーバーハング下での、「虫パターン」が本領を発揮します。
野尻湖は超クリアレイクなので、キャストに自信を持てる範囲で遠目からキャストし、枝にラインが引っ掛かった場合は「ちょうちん釣り」で。
引っかけたまま水面のルアーを10㎝ほど上下に動かし水面に波紋を起こして誘ってください。
コンディションによっては、なるべく動かさないで放置しておく方が良い日もあるので、食い気が悪いと感じた日はお試しを。
活性の高い日は2~3匹のバスが我先にと追って来るのが見えます。
岸際から多少離れてしまっても、深場から急激にチェイスしてくることがあるのもスモールの特徴。
最後まで、決して気を抜かない様に誘ってください。
おすすめルアー・リグ
夏場の虫パターンでおすすめのルアーを紹介します。
虫パターン
日が高くなったら、ディープレンジも攻略
ディープといっても、野尻湖は最大水深38m。ワカサギの群れが10mより深くにいることもザラです。
この水深を攻略するには、フリーリグやヘビーダウンショットリグ(ヘビダン)といった底を取りやすいリグでも可能です。
ですが、食い気のある良いサイズのバスを効率良く狙うなら、(魚探で反応のあるレンジにもよりますが)比較的攻略し易い4~5mレンジから、深くても7~8mまでが狙い目。
そうしたレンジを、ダウンショットリグやネコリグで攻略するのが有効です。
立ヶ鼻沖、大崎沖などの台地状のフラットなディープレンジ上には、必ず複数のボートが浮かんでいるので、それを目印に水深とベイトフッシュを魚探で確認しながらポイントに入って行くと良いでしょう。
フラットエリアでは、ライトキャロライナリグでのズル引きも定番です。
その日のコンディションによっては、なるべく動かさず「放置」する方が効く時があるので、アタリが出ない場合は根気良くお試しを。
使用するワームは、ワカサギ、ヨシノボリ、エビを想定させるモノ。また、ここでも「虫パターン」があるのが野尻湖の特徴です。
おすすめルアー・ワーム・リグ
野尻湖のディープを効率よく探るおすすめルアー・リグを紹介します。
ダウンショットリグ
ネコリグ
ライトキャロライナリグ
長野県 野尻湖 | 何処泊まる? 何食べる??
遠方から野尻湖まで訪れるのであれば、がっつりレジャーとして楽しみたいですよね。
宿泊施設や、おすすめの飲食関係を紹介します。
野尻湖周辺で満喫したい場合
一泊する場合、夜の間も野尻湖の雰囲気を満喫し、気象条件を共にして明日の対策をじっくりと練りたいですよね。
そうなると、やはり湖畔近くに泊まるのが一番。昼間のランチだけでも利用可能です。
温泉、グルメも満喫したい場合
車で下道30分以内で行き来できるグルメスポットを以下に紹介しておきます。
信州と言えば「蕎麦」。
また、野尻湖周辺の夏の特産品「トウモロコシ」は、やはり外せません。
家の近くのスーパーで買ったトウモロコシしか食べた事無い方には、採れたてがこれ程甘くて美味しいものかと驚愕するハズ。
蕎麦
トウモロコシ
温泉
せっかくだから夜は温泉にゆっくり浸かりたい・・・と言う場合も、車で15分も走れば、冬はスキー場でも有名な赤倉温泉に行けます。
入浴だけの日帰り温泉もOK。
ついでに美味い晩飯を食べたい場合は、各施設で日帰り温泉とセットで満喫できるプランもあります。
もちろん宿泊もできますので、釣行日程に合わせてご検討してみては如何でしょうか。
まとめ
野尻湖への釣りは、日帰りで強行することも可能です。
ですが、せっかく信州の緑豊かなリゾート地に訪れるなら、泊まりでゆっくり丸二日かけてスモールに夢中になるのも悪くないのではないでしょうか。
釣りを行うポイントも、1日だけではとても回りきれません。
また、小さくてもスモールを1匹でも釣った方は、ラージとは違った「俊敏性」「水面炸裂のバイト」「連続ジャンプ」「スピードある横走り」「トルクフルな強烈な引き」など、その魅力にハマってしまうと思います。
是非とも、十分な時間を確保して、野尻湖を存分に堪能し、スモールマウスバスを釣り上げてみてください。
船舶免許を持った方や、免許保有者と同行される方は、一泊して2日目は船外機付のバスボートを利用するのもアリ。湖奥にある、より野尻湖らしい自然豊かなポイントを回ってみると、さらに魅力に取りつかれてしまうと思います。
レンタルバスボートで出撃してみたい方には、「スモールマウス:野尻湖へボートで出撃!【船外機付】編」を記事にしているので、参考にしてみてください。
その他にもおすすめな厳選記事をまとめているので、遠征のお供に最適なタックル紹介やインプレ、攻略記事などに興味をお持ちの方はご覧ください。