シマノから2020年に発売された20ゾディアス264UL-Sのインプレをレビュー!
昨年大流行したホバストや、夏場のサイトフィッシングに使えるフィネスロッドが欲しかったので、思い切って20ゾディアスを購入!
専門的な番手としての性能は勿論、話題のカーボンモノコックグリップ技術の使い心地など、半年以上使ってみた感想を紹介します。
目次
20ゾディアス 264UL-S の使用感
20ゾディアスと言えば、他の機種でのインプレでも紹介した通り、カーボンモノコックグリップが特徴的。リアグリップのメガホン効果で、手元へ反響する感度が明確になったと思います。
ハイエンドモデルのような、繊細なライン振動すらキャッチできるような高感度ではありませんが、ブランクスが感じ取った情報が増幅される事で、うっかり見逃しがちな微妙な感覚が伝わりやすくなったイメージ。
次に、20ゾディアス 264UL-S を半年以上使用して感じた事をレビューします。
感度
「20ゾディアス 264UL-S」は、サイトフィッシングや、軽いものをフワフワさせる釣りで多用。
バーサタイルなスピニングロッドより繊細な使い方をしていたので、他のロッドとの違いを感じる機会はあまりありませんでした。
それでも、子バスやブルーギルがついばむようなアタリも、ラインを引っ張られる前にキャッチできるようになったり、感度の良さを体感できるシーンは多かったと思います。
同価格帯のロッドと比べ、同等以上の感度は得られると感じました。
軽さ、バランス
正直、最初リールを合わせて持ってみて「思ったほど軽くない」というのが第一印象でした。
カーボンモノコックグリップ採用による軽量化を期待しすぎていたかもしれません。
スペック上でも、旧ゾディアス264UL-Sの自重が90gなのに対し、20ゾディアス264UL-Sは92gと若干重め。
おそらくですが、グリップジョイントになった事や、Kガイドを採用した事など、全体のバランスが影響しているのかもしれません。
ただ、100gを切る自重はスタンダードなバスロッドとしては十分軽量で、優れた特徴と言えます。自分は2000番代のリールと合わせて使用しているので、一日中キャストしていても疲れることなく快適!
リアグリップが軽量なカーボンモノコックになった事で、先重りを心配する方もいらっしゃると思いますが、使っていてバランスの悪さを感じたことはありません。
リールシートの位置やガイドの配置など、全体の設計が良く作り込まれていると感じました。
デザイン
カーボンモノコックグリップを採用した20ゾディアスのリアグリップは、全体がスッキリとしたミニマルデザインで、仕上がりも良く、所有感はかなり高め。
どちらかと言えば、セパレートグリップよりストレート派な自分も、20ゾディアスの見た目は気に入っています。
グリップエンドには、ゴムのエンドキャップが付いていて、置き傷が付きにくそうなのも好印象。
オカッパリでもガンガン使えました。
使用ルアーやおすすめリグ
「20ゾディアス 264UL-S」で実際に使用しているルアーやリグを紹介します。
ホバスト
ホバストは、「このリグをやるために264UL-Sを購入した!」...と言っても過言では無い程、多用するリグです!
264UL-Sは、バットにしっかりと粘り強いハリがありつつも、ソリッドティップの柔軟性が効いているので、僅かなロッドシェイクでワームに動きをつける事ができます。
ダウンショットリグ
1.8gシンカーでのダウンショットリグでは、ボトムの障害物をしっかりと感じ取りながら、ワームを中層で小刻みに漂わせるような誘いが可能。
ウルトラライトのパワーでは、シンカーが2.3g程になると投げ難さが目立ってきます。
1.8g以下の軽量リグがバスとバランスだと感じました。
シンカーとワームが離れているリグでは、微妙なアタリを取りにくい時もありますが、カーボンモノコックグリップで増幅された感度はかなり良い感じ。
ソリッドティップの喰い込みも良く、気が付いたら穂先が微妙に曲がっていた...と目でアタリを感じ取る事もよくありました。
3〜4インチのストレートワーム
見えバスを見つけたら、すかさず小型のノーシンカーワームを投入します。
264UL-Sで一番投げやすいのは、3インチ~4インチ前後のノーシンカー。
飛距離はそれ程は出ませんが、ソリッドティップでも正確なキャストを決める事ができます。
実際、20ソディアス 264UL-Sを使うようになってから、サイトフィッシングでのキャスト精度が高くなった気がしています。
ロッド全体の絶妙なバランスと扱いやすい長さが、ソリッドティップという特色のあるモデルを使いやすく仕上げてくれていると感じました。
20ゾディアス 264UL-S の特徴、性能・スペック
最後になりますが、264UL-Sの特徴や性能・スペックを紹介。
1ピース(グリップジョイント)とセンターカット2ピースモデルがラインナップされています。
品番 | 全長 | 継数 | 仕舞寸法 | 自重 | 先径 | 適合ルアー | 適合ライン | グリップ長 | テーパー | カーボン含有率 | 定価(円) |
264UL-S | 1.93m | 2※ | 167.7cm | 92g | 0.8mm | 1.5~5 | 2~5lb | 203mm | FF | 99.9% | 18,500 |
264UL-S/2 | 1.93m | 2 | 99.2cm | 90g | 0.8mm | 1.5~5 | 2~5lb | 203mm | FF | 99.2% | 19,000 |
※G=グラスコンポジット、S=ソリッドティップ
※ワンピースシリーズの継数2は、グリップジョイント
ソリッドティップ
「20ゾディアス 264UL-S」は、ULパワーという繊細さに、さらに柔軟なソリッドティップを採用したモデル。
ですが、ソリッドティップである扱い難さはあまり感じませんでした。むしろ、喰い込みの良さや、微妙な地形変化などを穂先の揺れで感じ取れるメリットを実感。
シマノのソリッドティップは柔軟ですが、華奢なイメージは無く、安心して使えました。
キャスティング、キャストフィール
ソリッドティップによる投げ難さは感じないものの、ULというパワーはかなり繊細。
3インチ~4インチ程度のノーシンカーが投げやすく、シンカーを付けたリグでは1/16oz(1.8g)あたりが上限だと思いました。これ以上重くなると、ロッドがダルくなりすぎて、投げ難さを感じます。
比較的ショートレングスな事と、かなり軽量なルアーをメインとする事もあり、遠投性はそれほど期待できません。ですが、近~中距離を狙ったキャスタビリティは高く、用途にマッチしていれば快適な釣りを楽しめます。
使用用途
20ゾディアス 264UL-Sの使用用途としては、ミドストやホバストなどに最適だと思っています。また、ノーシンカーワームを扱いやすく、サイト的な使い方もいいですね。
1/16oz以下の軽量なスモラバ、ダウンショット、3インチ以下のネコリグなど、フィネスなライトリグ全般にも対応。4lb以下、できれば3~3.5lbあたりのフロロラインで一番パフォーマンスを発揮するのではないでしょうか。
まとめ
20ゾディアスは、スタンダードなグレードのバスロッドとしては、非常に高いコストパフォーマンス。
価格帯以上の満足度があり、ソリッドティップのウルトラライトという繊細なモデルでも十分な実釣性能を発揮してくれます。
グリップジョイントで無ければもう少し軽いのでは...とも思っていますが、イザというときの収納性や携帯性には重宝するかもしれません。
それでも、十分な軽さとバランスの良さは、フィネスな釣りを快適にしてくれます。
また、よりコンパクトに収納できるセンターカット2ピース版もラインナップ。
持ち運びする事が多い方にとっては便利ですよね。
「20ゾディアス 264UL-S」は、ソリッドティップのフィネススピニングを検討されている方に特におすすめなモデル。
ルアーを漂わせるような繊細なロッドを使用したことがない方にも、20ゾディアスであればコストパフォーマンスの高い実釣性能を手にする事ができます!
20ゾディアス 264UL-S に合わせるリール
繊細なフィネス用途に長けた20ゾディアス264UL-Sには、「ヴァンフォード C2500SHG」がおすすめ。
ヴァンフォードC2500(Cはコンパクトの略)は、2500番台のボディに小径スプールを搭載したモデル。一般的なバスフィッシング用途に向く2500Sより軽量で、フィネスの使い勝手が高まりますよね。
さらにヴァンフォードは、飛距離に有利なロングストロークスプールなど最新機能が充実しているのも魅力です。
また、2021年新製品の「コンプレックスXR C2000 F4 HG」も有力候補です。
このリールも、ロングストロークスプールといった最新テクノロジー採用機種。
さらに、細糸の強度を極限まで発揮できるハイレスポンスドラグ搭載で、4lb以下のライン仕様がメインの場合におすすめです。
20ゾディアス のラインナップ
20ゾディアスの他機種に興味をお持ちの方は、次の記事も参考にしてみてください。