前作06キングボルトから11年ぶりにモデルチェンジしたダイワ スティーズ 681MLFS-SV キングボルト(以下、17キングボルト)です。
キングボルトと言えば、オカッパリを1本で攻めれる万能スピニングとして長年人気のロッド。
最新技術でモデルチェンジしたことで、今の時代でもピカイチな実釣性能の高さを主張します!
スティーズ 17キングボルトの特徴
スペック SVF COMPILE-X, 全長(m)2.03, 自重(g)97, ルアー重量(g、oz)1.8-11 1/16-3/8, ライン(lb)4-8
適合ルアー ネコリグ/ジグヘッドリグ/ワッキージグヘッドリグ/ライトキャロライナリグ/スプリットショットリグ/ダウンショットリグ/ノーシンカーリグ
17キングボルトは、高性能SVFコンパイルXのブランクスに、3DXによるバット補強が施された最新モデル。
ライトリグ全般が使いやすく、世界を転戦する並木敏成プロのボートにも積み込まれている事からも、1本あれば重宝する万能スピニングロッドです。
6.8フィートと一見長めなレングスですが、その軽量感とバランスの良さは、6.6フィートクラスのロッドと同じようなイメージで取り回しが可能。なのに、キャスティングや魚のランディング時は長さのメリットを存分に堪能できる仕上がりです。
キャスティング | キャストフィールとキャスタビリティー
17キングボルトはバーサタイルなスピニングロッドとしてクセの無いテーパー。穂先からベリーがしなやかに、でもバット部分には力強いパワーを秘めています。
キャスティングでもピッチングでも、ライトリグ全般を鋭く正確にピンを狙え、非常に心地よいフィール。
特に、1/16~1/8ozのダウンショット、3~4インチセンコーのノーシンカー、4インチ以上のネコリグ、5g前後のシャッドあたりが非常に使いやすい仕上がりです。ブランクスが力強く、適度な長さがあるので、3.5~7g程度のキャロも気持ちいいですね。1/4oz以下の小型スピナーベイトも爽快。
過度に多すぎないガイド数と径が広めなリングの効果で、太めのラインやリーダー結束部の抜けも良く、飛距離も良好。フロロであれば4~6lb、PEなら0.8~1号にリーダー6~8lbのセッティングが使いやすいと感じました。
17キングボルトの感度
17キングボルトの感度は良好。ライトリグでも、ディープや遠投先のボトムをつぶさに感じ取れます。ただ、使いやすさを考慮したバーサタイルなガイドセッティングなので、ハイエンドモデルとして極端な超感度を体験できる程ではなさそうです。
明確に伝わる高音のような感度は、ブラックレーベルやポイズンアドレナといった中堅機種よりやや上な程度。感度の分かりやすさだけに限れば、現行のシマノ ポイズングロリアスの方が明確です。
ですが、コンコンと明確に伝わる感度の中に、砂地を静かに撫でるような情報伝達があり、釣り人の集中力次第ではより多くの変化を捕らえる事ができます。
17キングボルトは、高感度なブランクスを、バーサタイルでマイルドにガイドセッティングすることで、汎用性の高さを上げたロッドと言えそうです。
使用感とデザイン
最初に17キングボルトを手にして思うのはバランスの良さ。リールをセッティングする前から先重りもなく手に馴染みます。
そして触って1番驚くのが、ブランクスのスムーズなテーパー。
SVFコンパイルXはロッドが曲がってからの戻りが強い、つまり瞬間的な反発力が非常に高弾性。しかし17キングボルトは、かなり「しなやか」な味付けで、ブラックレーベル等の同パワーモデルより、柔軟に曲がる穂先になっています。
それなのに他モデルより反発力が強いのが特徴。
「高弾性なのにしなやかなのに曲がる」という、2つの特性が高いレベルで完成されています。
たしかに感度面ではガイドセッティング等の要素もあり控えめですが、その分、非常になめらかで使いやすい仕上がりになっています。
シャッドやミドストなど、ロッドワークを使った操作性もバツグン。
「スピニングはこの1本」と言い切れる万能ロッドと言えそうですね。
そして、魚をかけた後はブランクスが全体にキレイに曲がり、強い反発力が魚の動きをロックします。ロッドが曲がることでドラグがキレイにかかり、ラインブレイクの不安も減少。
ダメ押しとして、3DXで補強されたバットがグイグイ魚を寄せてくれます。
外見面では、赤基調のデザインながら、上品にまとまっていて所有感も高く、長く使っていても飽きがきません。前モデルから長年愛され続けたデザインをそのまま継承していると言えます。
注意点としては、前モデルのキングボルトもクオリティが高いロッドなので、2本を比べても外見上は違いが分からないほど。1番の違いはバット部分を補強している3DXなので、見分ける場合は要チェックです。
まとめ
17キングボルトは、繊細なライトリグ全般を扱いやすいスピニングロッド。にも関わらずビッグバスに負けないパワーを持ち、マイルドでクセの無い仕上がりながら、感度も良好。ルアー操作やキャスティングも快適です。
高品質な素材を丁寧に、堅実な設計で完成された1品と言えます。
6.8フィートという長さながら、バーサタイルスピニングとして人気の6.6フィート感覚で取り廻せるのも魅力!オカッパリでスピニングを1本に絞るのであれば、まさしく17キングボルトを選びます。
ボートの釣りでも、超フィネスな用途でない限り、何かと便利に使えそうですね。
17キングボルトに合うリール
17キングボルトは汎用性が効くロッドなので、リールはバーサタイルな2500番台がおすすめ。イグジストが理想ですが、2020年にモデルチェンジしたルビアスも軽量でベストマッチします。
現行スピニングリールのランキングも参考にしてみてください。
代用するならこのロッド
かなり高額な価格が17キングボルトのネックですが、これだけのパワーと繊細さを両立させたロッドは他であまり代用が効かない...というのが正直な思いです。
強いて候補を挙げると、2020年に発売されたリベリオンの「661ML/LFS, 662ML/LFS」であれば、17キングボルト程のパワーはありませんが、操作性やキャストフィールが近いレベル。
リベリオンの感度はかなりいいので、万能なスピニングロッドを求めている方であれば最適です。
他のスティーズロッドやリベリオンのおすすめ機種も記事にしているので、参考にしてみてください。