リール

ダイワ アルファスAIR TW | 実釣インプレ

ダイワ アルファスAIR TW

ダイワのベイトフィネスリール「アルファスAIR TW」の実釣インプレをレビューします。

アルファスAIR TWは、同じ2020年にベイトフィネス専用リール機の最高峰として登場した「スティーズ AIR TW」と同じ、超小口径φ28mmG1ジュラルミン製AIRスプールを搭載。
ライン放出時の抵抗を軽減するTWSシステムなど最新テクノロジーとの相乗効果も同じ仕様で、フラッグシップモデルに近いパフォーマンスが期待できます。
その上で、十分軽量なボディ(自重160g)を保ったまま、強靭なフルアルミハウジングで高剛性を実現。丈夫なだけでなく、ソルトでのベイトフィネスゲームにも対応するなど、独自性能も魅力的ですよね。

勿論、バスフィッシング用途にも快適で、渓流トラウトまでも守備範囲となる性能。
ある意味、ベイトフィネスというジャンル内でのバーサタイルモデルと言えそうです。

本記事では、バス釣り用途で実際に アルファスAIR TW を使用してみたインプレッションを紹介!

アルファス AIR TW | 魅力と特徴

公式サイト

ダイワ アルファスAIR TW

品名 巻取り長さ ギヤー比 自重 最大ドラグ力 スプール(径/幅) 標準糸巻量 ハンドル長さ ベアリング 定価(円)
7.1R(右) 62cm 7.1 160g 3.5kg 28mm/21mm 6lb-45m,8lb-45m 80mm 6/1 42,800
7.1L(左) 62cm 7.1 160g 3.5kg 28mm/21mm 6lb-45m,8lb-45m 80mm 6/1 42,800
8.6R(右) 75cm 8.6 160g 3.5kg 28mm/21mm 6lb-45m,8lb-45m 80mm 6/1 42,800
8.6L(左) 75cm 8.6 160g 3.5kg 28mm/21mm 6lb-45m,8lb-45m 80mm 6/1 42,800

※2022年新製品・追加モデルとして、「7.1R」「7.1L」が2021年12月に発売されました。

アルファスAIR TWの性能・スペックは上記の通りです。
ベイトフィネスリールのキモとなる心臓部に、28㎜径という立ち上がりの良いスプールを採用しつつも、ハンドル1回転あたりの糸巻量は75cmと、小口径がデメリットになりがちな遅さを感じさせない設計。十分な巻取り速度がありつつ、極端にハイギアすぎないので、パワーも両立したバランスですね。

また、フィネス用途として十分な軽量さをキープしつつ、アルミハウジングの採用で剛性を高め、ソルト対応な事も魅力的なポイントではないでしょうか。
実際、コンパクトで小柄、しかも軽量なロープロファイルリールながら、かなりガッシリとした造りで、握り込んでも歪みを感じさせません。

採用技術・テクノロジー

アルファスAIR TWの特徴は、何と言っても28mm径というフィネスを極めたAIRスプールを採用している事。スプール径とスプール重量だけを見れば、フラッグシップモデルのスティーズAIR TWに匹敵するスペックです。

また、自分的にはTWSシステム採用のベイトフィネスリールである事もポイント。
これまでベイトフィネスリールへのTWSは、T3 AIR や スティーズAIR TWといったハイエンドなモデルにしか採用されていませんでしたが、その効果は軽量用途でもバツグンに機能すると感じています。
まず、レベルワインダーに対するライン抵抗が軽減されるので、軽いルアーでもスムーズでストレスを感じにくいキャスティングが可能。糸抜けが良い事で、ラインが浮きやすいフィネスなアプローチでもトラブル軽減が期待できますね。

アルファスAIR TWの実売価格は3万円台前半と、決して安い値段ではありません。
ですが、これまでハイエンドモデルだけが実現していたフィネス性能がある事を考慮すると、かなりコストパフォーマンスが高いと言えるのではないでしょうか。

そのアルファスAIR TWには、次のような技術やテクノロジーが使われています。

極フィネス 超小口径スプールφ28mm AIRスプール

マイクロボールベアリング(マイクロBB)を搭載し、軽量かつ小口径化によって、超軽量ルアーへの対応性能を極めたフィネス専用AIRスプール。

エアブレーキシステム

ダイワの代表的なSVコンセプトリール機にも採用されている、バックラッシュが極めて少ないストレスフリーなブレーキシステム。
軽量素材で作られた構造で回転レスポンスが高く、同時にブレーキのオンとオフがメリハリよく効く特性。
ピッチング等の弱い力でもスプールが鋭く立ち上がり、ブレーキをかけすぎずに距離を伸ばします。
力み過ぎたキャスト等でバックラッシュが起こりやすい時はキッチリとブレーキで制御。
様々なキャスティングで総合的に高いパフォーマンスを発揮できるブレーキシステムですね。

TWS (TWシステム、T-ウイングシステム)

T字型のレベルワインドがクラッチと連動して半回転するシステム。
キャスティング時はレベルワインドが前方に回転し、T字型のレベルワインドを出口にする仕組みで、ライン放出がスムーズに。スムーズなライン放出はトラブルを軽減させ、快適なキャスティングを実現します。
クラッチを戻すまでの間、リグをフリーフォールさせたい時などにも抵抗の少ないライン放出が活躍してくれますね。

リトリーブ時はレベルワインドが後ろに倒れる形で半回転し、レベルワインド下部の溝にラインが誘導されてタイトに巻き取れる構造。
一見複雑なシステムですが、長年改修を続けてきたダイワの技術とノウハウの結晶です。

特にアルファスAIR TWは、スプールの横幅が狭いナロー設計なので、TWSとの相乗効果でライン放出時の角度が浅くなり、非常に快適なライン抜けだと感じました。

ゼロアジャスター

エアブレーキシステムの採用で、ダイワのベイトリールは幅広い状況下でブレーキ制御しやすい特性。
結果、パーミング側にあるマグダイヤルだけで大半のシチュエーションをコントロール可能になり、スプールのガタを押さえてブレーキを効かせていたメカニカルブレーキやテクニカルブレーキの必要性が薄れました。
ゼロアジャスターは、不用意にスプールを調整して押さえつけすぎないように、手が触れにくい形状で動作幅も抑えたメカニカルブレーキ。製品出荷時に、ベストな状態でスプールのガタが設定されているので、基本的に一切の調整が不要です。

UTD(アルティメットトーナメントドラグ)

ドラグ効き始めの食い付きを解消し、ムラのない滑らかさと、締めるほどに効く最大ドラグ力を備えたドラグ機構。

アルファスAIR TW | ベイトフィネスの使用感

ダイワ アルファスAIR TW キャスティング性能

▲ソウルシャッド45SP(自重約2.7g)もキャスト可能

28mmという超小口径スプールを搭載するアルファスAIR TW のキャスト性能は、軽量ルアーやライトリグ用途に最適。
シンプルに、「従来のベイトフィネスリール機より1g軽いモノが使いやすい」と感じました。
実際に、バス釣り用途でアルファスAIR TWを使ってみた使用感を紹介します。

キャスティング | キャストフィール、飛距離、キャスタビリティ

アルファスAIR TWは、1.8gシンカーのダウンショットや同重量のスモラバ、3インチのネコリグ、3g前後のプラグなどでも、しっかりとスプールが回転し、低弾道でキャストしやすい特性。
流石にこのクラスのルアーだと飛距離は出ませんが、多少の逆風下でもバックラッシュしにくく、近距離を連続的に撃ち込む用途には最適です。

こうしたルアーは、従来のベイトフィネスリール機でも十分に投げれますが、アルファスAIR TWは弾道がスムーズで、狙った所に投げるキャスタビリティが秀逸。小径スプールが持つ回転の立ち上がりを存分に堪能できます。

ただあまりにも小口径な為か、軽量すぎるルアーでは飛距離が出にくいと感じました。
近距離戦でバスを釣るには実用十分な距離ですが、抜けるようなキャスト後半の伸びはかなり抑えめ。しかし、距離こそ出にくいものの、そうした軽量ルアーでも浮き上がりにくい弾道で、キャスト精度に優れた性能だと感じます。

もう少しルアーウェイトのある2.6gシンカーのダウンショットや、4インチ程度のネコリグ、5g前後のハードルアーや総重量3.5gを超えるスモラバであれば、グッと飛距離も伸びるので快適でした。
とは言えこのクラスのルアーなら、従来のベイトフィネスリールや、アルファス CT SV のようなライトバーサタイルモデルに浅溝のシャロースプールを組み込んでも十分快適です。

ただアルファスAIR TWは、ルアーが真っすぐに浮かび上がらず飛ばせる使い心地がかなり快適で、さらに狙い通りにキャストをコントトールしやすい操作感。従来のベイトフィネスリール機で普通に扱えるルアー重量帯が、1g分重いルアーを扱っているような快適さを与えてくれます。
結果として、ベイトフィネスで扱いやすいルアーが、より高精度で狙い通り使いやすいリールだと感じました。

巻き心地、巻取りパワー、バスとのファイト

アルファスAIR TWはギア比8.6と比較的ハイギアで、ギア自体も小さくコンパクトなボディに収まっていますが、巻き上げ時のパワーは比較的高いと感じました。

最近のダイワベイトリールはかなり巻き心地が向上していて、シマノのハイエンドモデルにあるような極上のシルキー感とまではいきませんが、実釣時のリーリング性能は高い印象。
引き抵抗の高いクランクやスピナーベイトでも、ベイトフィネスで扱えるサイズなら丁寧にリトリーブしやすく、良サイズのバスがヒットしても強引に巻き上げる事ができます。

コンパクトなボディは、メタルが凝縮するかのようにガッチリとしているので、パーミングしている手に力を入れてもヨレたり歪んだりする印象がありません。
ベイトフィネスリールの中でも小型な部類に入るアルファスAIRですが、その外観とは裏腹に、フィネス用途として十分すぎる程の力強さがメリットと言えそうです。

ボディ形状、リール感度

「アルファス AIR TW」のボディは、過去モデルとは異なり、完全に新しく設計された新規デザイン。個人的にこの形状は、従来のリール機より圧倒的にフィネス用途で使いやすいと感じています。
どんな角度でも持ちやすく、ライトリグを操作する際、ガッチリとパーミングしなくても、ホールド感が高く持ちやすい形状。指を添えるような持ち方でも問題が無く、さまざまな持ち方で軽く握る事で、フィネスな操作がグッと向上し、快適です。

より研ぎ澄まされた スティーズAIR TW や スティーズCT SV TW といったハイエンドモデル程、極限までブラッシュアップされたボディではありませんが、アルファスAIR TW の外観デザインは、実釣時の使い心地や操作性がバツグンの仕上がり。
手元の収まりを気にする事なく、釣り人が思いのままにライトリグや軽量ルアーの操作に集中できる形状だと感じました。

また、高強度な剛性感がギュッと詰まった印象のコンパクトボディは、リール内部の反響感が絶妙で、ラインからリールを通じて伝わる感度伝達も良好。小型なリール本体の内に、力強さと繊細さを兼ね備えているリールだと言えそうです。

小口径スプールのデメリット

小口径なスプールは、ラインの巻き癖や、リーリング速度が遅いといったデメリットがあります。
ただ、細いラインを少ないラインキャパで巻くベイトフィネス用途の場合、それほど巻き癖は気になりませんでした。
確かに、バーサタイルなベイトリールよりは巻き癖が付きやすいのですが、最近はフロロカーボンラインも進化していて、細いラインなら十分しなかやでクセが付きにくい印象。巻きつける量も少ないので、ラインが減ってきた頃に巻きなおしていれば、さほど巻き癖のデメリットは感じられません。
また、巻き癖が少ないPEラインでも扱いやすいブレーキなので、小口径な事による致命的なネックは無さそうです。

リーリング速度が遅い点についても、アルファスAIR TWは巻き心地が良いハイギアで十分な速度を保っているので問題なさそうですね。
様々な技術の進化がデメリットを解消したことで、こうした小口径スプールを設計できるようになったのかもしれません。

スティーズAIR TW, CTリール機 との比較

ダイワ アルファスAIR TW と スティーズAIR TW の比較

▲左:アルファスAIR TW 右:スティーズAIR TW

ダイワのベイトリールは、用途が近いモデルが多数ラインナップされていますよね。
アルファスAIR TW と いくつかのリールを使い比べた印象を紹介します。

アルファスAIR TW と スティーズAIR TW の比較

「アルファスAIR TW」と同じ2020年に発売されたフラッグシップモデル「スティーズAIR TW」は、どちらも28㎜径のG1ジュラルミン製AIRスプールを搭載しています。

ダイワ アルファスAIR TW スプール重量

▲アルファスAIR TW のスプール(スプール重量・約8g)

ダイワ スティーズ AIR TW スプール重量

▲スティーズAIR TW のスプール(スプール重量・約8g)

両機種のスプール重量はほぼ同じ約8g。ベイトリール、特にフィネス用途で重要なスプール重量がフラッグシップモデルと同じである事は驚きですね。
実際どちらのリールも、従来のベイトフィネスより1g軽いルアーを投げやすいと感じました。

スプール径やスプール重量は同じですが、ブレーキ設定が両機種で若干異なるようです。

ダイワ アルファスAIR TW スプール重量

▲7lbラインを約45m巻いたアルファスAIR TW のスプール(スプール重量・約11g)

ダイワ スティーズ AIR TW スプール重量 ライン有

▲7lbラインを約45m巻いたスティーズAIR TW のスプール(スプール重量・約11g)

同じラインセッティングで同一ルアーを同一ロッドで投げ比べてみましたが、アルファスAIR TW は比較的どんな状況でも投げやすいリール。
対するスティーズAIR TW は、ルアーやロッド、ラインなどのセッティングがドンピシャに合えば、より鋭い弾道でキャストが決まる印象です。

スティーズAIR TW は、アルファスAIR TW を上回るキャストフィールで、若干ですが飛距離も伸びやすいと感じました。
ですが、ルアーチェンジした直後や強風が吹いた場合など、状況変化に対してややピーキーなイメージ。キャスト中のブレーキが微妙にタイトで、ちょっとしたキャストミスでも、バックラッシュする程ではありませんがラインが浮きやすいと感じます。
対するアルファスAIR TW は、設定がバッチリと決まったスティーズAIR TW 程では無いものの、どんな状況でも使いやすく、多彩なシーンにおいて満足度が高い使用感。

スティーズAIR TW と アルファスAIR TW の実質的な違いですが、まずTWSのウィングが異なっています。
黒色に塗られたスティーズAIR TWのTWSは、指で触れただけで アルファスAIR TW の TWSより滑らかなのが分かる素材感。
こうした細かい材質やグレードの差が、使用感の違いに影響しているのかもしれません。

また、最も異なると感じた点はブレーキの効き方。
スティーズAIR TWは、全体的なブレーキの効きがアルファスAIR TWより弱く感じられ、それが(ややピーキーながらも)最大パフォーマンスの良さに繋がっていると感じました。
実際、スプールの重量や大きさはほぼ同じながらも、ブレーキ量を決めるインダクトローターの可動域が異なるような気がしています。
正確な測定はできなかったのですが、スティーズAIR TW はインダクトローターの飛び出し量が少なく、その分だけブレーキが弱めなのかもしれません。

2つのリールを比べた場合、誰でもどんな状況でも使いやすいアルファスAIR TWは、トータルパフォーマンスに優れていると思います。
オカッパリでもボートでも使いやすく、渓流やソルトゲームでも高いパフォーマンスを発揮してくれそうですね。
対するスティーズAIR TWは、タックルセッティングを決め込んで、ボート等に積み込む専門用途に向いていそうです。ギリギリのセッティングで少しでも高いパフォーマンスを求める、フラッグシップモデルならではの上級者的な使い方に適しているのではないでしょうか。

アルファスAIR TW と アルファスCT SV や スティーズCT SV TW との比較

スティーズAIR TW や アルファスAIR TW が登場する以前、30mm径のスプールを搭載したスティーズCT SV TW や アルファスCT SVなどのCT機がリリースされました。
28mm径のアルファスAIR TWより大径なものの、一般的なベイトリールとしてはかなり小口径なスプール。その設計通り、CT機のスプールは立ち上がりが爽快で、軽量級ルアーのキャストフィールも良好です。

ただ、スティーズCT SV TW や アルファスCT SV といったCT機はスプール径こそ30mmですが、14lbを60m巻けるラインキャパシティがあり、ベイトフィネス専用機というよりはライトバーサタイルな特性。スプールのボールベアリングもマイクロタイプではなく、タフなキャストに耐えられるしっかりとしたサイズとなっています。
なのでCT機は、ライトリグや軽量級ルアーの投げやすさを向上させつつ、バーサタイルにも対応した汎用性の高いリールと言えますね。

またCTリール機には、ラインキャパが8lb50mの浅溝シャロースプール「RCSB CT SV 700S」が別売されています。スプールを交換すれば、かなりベイトフィネス寄りなセッティングも可能。
ですが、ベイトフィネス専用に限れば、28㎜という極限まで小口径化されたスプールにマイクロボールベアリングを搭載したアルファスAIR TW にアドバンテージを感じました。

従来ベイトフィネスで使っていたライトリグや軽量ルアーを、低弾道なキャストでよりスムーズに扱いやすいのがアルファスAIR TW。シャロースプールとの併用で、従来のベイトフィネス同等な使い心地と、太いラインによるバーサタイルな用途まで汎用的に使えるのがスティーズCTSVTWやアルファスCTSVです。

アルファスAIR TW | 使用用途

ダイワ アルファスAIR TW

自分の場合、7~8lbのフロロカーボンラインで、バス用ベイトフィネスに使用する頻度が高めです。

アルファスAIR TW を使ってみて感じたのは、従来のベイトフィネスリールより1g軽いモノが使いやすいイメージ。
ただ主用途としては、総重量3.5g前後のスモラバ、2.6gシンカーのダウンショットなど、4インチ前後のネコリグ、3インチ以上の高比重ノーシンカー、7g以上のミノー、5g前後のシャッド、小型クランクあたりが快適です。
勿論、こうしたルアーは従来のベイトフィネスリール機でも十分快適ですが、アルファスAIR TW はキャスト弾道や精度がより爽快な使用感。1g軽いルアーを使える特性は、逆を言えば従来のルアーが1gウェイトアップしたような使いやすさがあります。

より軽量なルアーを使うなら、1.8gのスモラバやダウンショット、3インチ前後のネコリグ、3g前後のプラグなども、かなり精密に扱う事が可能。
しかし、このクラスのルアーをフロロカーボンで使用した場合、キャスト後半の伸びがなく、完全に近距離専用になりそうだと感じました。

PEラインの場合、バス用途であれば1.5~2号あたりに、8~10lbあたりのリーダーが使いやすそうですね。
アルファスAIR TW は安定したブレーキでトラブルが少ないので、慣れた方であれば渓流釣りのようなラインセッティング(4~6lbライン、PEなら0.6~0.8号)でも大丈夫そうです。

ブレーキ設定

アルファスAIR TW をフロロカーボンでベイトフィネス用途に使う場合、私自身はマグダイヤルブレーキ8~10を多用しています。
遠距離用途でない限り、強めのブレーキでも十分な飛距離が出るのでトラブルレスを優先する設定。
リグやロッドのバランスが合っていれば、マグダイヤル4辺りでもトラブルなく投げ続けられたので、ロングディスタンスを狙う場合はセッティングを詰めてもいいかもしれません。

ラインキャパ、糸巻き量

アルファスAIR TW は、ラインの太さに関わらず、45m以下のラインキャパをパフォーマンス的に推奨しています。
さらにフィネスな使用感を高めるなら、30mあたりの糸巻量が最適。
ラインのメーカーや太さやによって異なりますが、スプールにラインを巻く際、おおよそ次のハンドル回転数を目安にしてみてください。

ギア比8.6モデル
  • 30m巻き:ハンドル約46回転分
  • 45m巻き:ハンドル約67回転分

まとめ

ダイワ アルファスAIR TW 釣果

「アルファス AIR TW」を使った印象は、「従来のベイトフィネスリール機より1g軽いルアーを使いやすい」事。逆を言えば、今まで使っていたルアーのウェイトが1gアップしたような軽快さを感じました。

ただ、実釣で使いやすいルアーウェイトは、今までのベイトフィネスで扱っていたものとあまり差がありません。どれだけ軽いモノを投げられるか...といったベイトフィネスの進化は、ある程度行き着いたのかもしれませんね。

アルファスAIR TWは、フィネススピニングより丈夫なラインを使い、ライトカバー等に手返し良く撃ち続けるベイトフィネスならではの使用用途を、よりスムーズで高レベルに進化させたリール。
極細ラインを使ったULクラスのスピニングと同じようなものを投げようとするのではなく、ベイトフィネス特有のメリットや使用感をより向上したと言えます。
ある程度太いラインを使え、精度の高いキャストで軽量ルアーを投げやすい特性は、場所ごとの条件が様々に異なるオカッパリでも活躍してくれますね。

アルファスAIR TWの実売価格は3万円台前半。
決して安い価格帯ではありませんが、極限的な性能を除いてはフラッグシップモデル「スティーズ AIR TW」に近いパフォーマンスを発揮することが可能で、ソルト対応やアルミハウジングによる強固なボディなど、その独自メリットも魅力的です。

ベイトフィネスの使用頻度が高い方に特におすすめなリールで、これからベイトフィネスを始めてみたい方にとっても、価格に見合った以上の高いパフォーマンスを体感できる仕上がり。
ベイトフィネスリール機の最新モデルとして、これからの時代に相応しいパフォーマンスを発揮してくれます。

アルファスAIR TW に合うロッド

タックルの進化で軽量ルアーに対する対応力が上がり、かつては特殊な用途であったベイトフィネスは身近なメソッドになってきました。

ただやはり、ベイトフィネス用途には専用ロッドが最適。
高いパフォーマンスを備えたアルファスAIR TWには、ベイトフィネスに特化したロッドがおすすめとなります。

ダイワ アルファスAIR TW

▲ダイワ リベリオン 652LFB と アルファスAIR TW の組み合わせ

おすすめは、ダイワのバスロッド「リベリオン」。
中でも、ソリッドティップを搭載した「リベリオン 641LXB-ST」が繊細なフィネス用途に最適です。
小型ハードルアーを含めてバーサタイルに使用するのであれば、センターカット2ピース専用となりますが、「リベリオン 652LFB」が有力候補。

どちらも操作性や感度に優れたベイトフィネスロッドで、ラインに負荷をかけずにデカバスをランディングしやすい粘り強さが魅力。

3.5g前後のシンカーや1/4ozスピナーベイトなど、やや強めのベイトフィネス用途には、2021年に追加機種としてラインナップされた「リベリオン 671L+FB」がおすすめ。

強めのベイトフィネスに絶妙な6.7フィートという長さと、Lパワーより強く、MLパワーより繊細なバランスに優れたモデルです。

ダイワ アルファスAIR TW

▲ダイワ 21ブレイゾン C68L-2・BF と アルファスAIR TW の組み合わせ

また、カーボンモノコックリアグリップ採用でフルモデルチェンジした21ブレイゾンも選択肢に。リベリオンに比べると鋭い操作性は控えめですが、十分な感度と軽量ルアーを投げやすいしなやかな粘りがあります。

ライトリグの操作性を重視するのであれば6.4フィートの「C64L-BF」、小型ルアーの巻物を含めてバーサタイルに使うなら「C68L-BF」がいいですね。
持ち運びに便利なセンターカット2ピース版として、「C64L-2・BF」と「C68L-2・BF」がラインナップされている事もポイントです。

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  • この記事を書いた人

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