「バス用のクランクベイトでニジマスが釣れる」と言ったら信じられますか?
それも管釣りではなく渓流で!..となれば、興味が湧く方も多いのではないでしょうか。
トップの写真ですが、ニジマスの口元にあるのはバス用クランクベイト。
そうです!バス用クランクベイトでもニジマスが釣れます。
それも管理釣り場ではなく、自然の渓流で!
本記事では、バス用クランクベイトでニジマスを釣るヒントやコツ、テクニックを紹介。
ルアーのチューニング方法やおすすめタックルなども記載しているので、参考にしてみてください。
※渓流での釣りは、管理する漁協によって遊漁券が必要な場合があります。遊漁料は、豊かな自然を守るために必要なコスト。それぞれのフィールドでの必要な情報を事前に調べておいてください。
目次
クランクベイトでのニジマスの釣り方
それでは、バス用のクランクベイトでニジマスを釣る方法を紹介します。
基本的なクランクベイトでの釣り方
まずはスタンダードなクランクベイトでの釣り方から。
テクニック
ニジマスを釣る際、基本的なクランクベイトの使い方は「タダ巻き」です。
ボトムやストラクチャー等にコンタクトさせることを意識しなくて大丈夫。
ただ、ちょっとしたコツがあります。
それは、一瞬止めること!
ミノーのようにジャーキングやトゥイチングも不要です。
基本はただ巻きで、一瞬止める。その僅かなステイがキモです。
クランクベイトを止める理由
巻くのを一瞬止める理由は、クランクベイトを追いかけるニジマスにバイトする間を与えるため。自分自身、多くのニジマスをこの方法で釣り上げました。
この間が無いと、ニジマスはクランクベイトをチェイスするものの、最終的にバイトすることなく逃げてきます。
クランクベイトのステイ、止め方
リールを何回か巻いたら、一瞬止めるというシンプルな動作で大丈夫です。
また、クランクベイトが川底や岩などにぶつかったら、止めてみるのもいいでしょう。
ステイ後、巻き始めたときにニジマスがバイトすることが多め。
止める時間は一瞬。1秒くらいでも十分です。
流れがある渓流なので、長い時間止めても効果が得られません。
また、ニジマスは警戒心も高いので、数秒間ステイしているルアーを見切る可能性もあります。
チェイスするニジマスが逃げたとき
「ニジマスがクランクベイトを追いかけ、ターンして逃げてしまった...」
これは、自分自身も体験する事があるシチュエーションです。
そうした時は、ニジマスの逃げた方向へ素早くキャストし、同じ動作(タダ巻きと一瞬ステイ)を繰り返してみてください。
ルアーを見切ったと思っていたニジマスが、もう一度ルアーを追いかけてきて釣れることがあります。
バス用クランクベイトでニジマスを釣る基本 | まとめ
クランクベイトでの基本的な釣り方は次の通り。
- 基本的な釣り方は巻いて止める
- 短い時間、止めることがコツ
- ジャークもトゥイッチも不要
ビックリするほど簡単ですね。
渓流の流れが、シンプルなルアーアクションに多様性を持たせてくれているのかもしれません。繰り返しになりますが、一瞬のステイ、ターンして逃げた時の再チャレンジがキモになります。
クランクベイトのトップゲーム
ニジマスは水面に浮かぶ虫を捕食します。
そこで、クランクベイトをトップウォータープラグのように使う釣り方を紹介。
トップゲームの釣り方
フローティングタイプのクランクベイトを下流へキャスト。
ラインを張って、竿先を2~3回軽くトゥイチングすると、水面に浮かぶクランクベイトが虫のように動きます。
そこへ、ニジマスがヒットする釣り方。
トップゲームの狙い時
この方法を自分が思いついたのは、バックラッシュしたリールのラインをほどいていた時、下流へと漂うクランクベイトにニジマスがヒットしたことがきっかけでした。
川の中の水生昆虫が羽化する時期など、ニジマスが水面を意識してボイルしているタイミングが狙い目。
特別なルアーに付け替える事もなく、クランクベイトの使い方を少し変えるだけで、トラウトのトップゲームが楽しめます。
クランクベイトのトップゲーム | まとめ
投げて巻いて浮かせて、竿先をチョンチョンと動かす。この繰り返しです。
練習や経験が必要なテクニックはいりません。
流れにのってラインが張るので、小さな移動距離で誘い続ける事ができます。
ニジマスが釣れるクランクベイトの選び方!
クランクベイトでカンタンにニジマスが釣れるとなると、ルアーそのものに秘密があるのでは…と思う方もいらっしゃるかもしれません。
次に、ニジマスを狙うクランクベイトの選び方を紹介します。
クランクベイトを選ぶポイント
ニジマスはバスと同様に貪欲な魚です。
なので、比較的大きめルアーにも興味を示し、管釣り用の小さいルアーを無視する場合も。
そうしたニジマスに最適なクランクベイトの条件と、おすすめのチューニング(フック交換)を紹介します。
クランクベイトの大きさ、重さ
クラインクベイトは、オカッパリや野池で使うようなバス用の標準サイズを使います。
5~7センチ(リップを含めると9~10センチ)位のサイズ感で、重さは7~10g(1/4~3/8oz)程度。
クランクベイトのカラー
自分の場合、クランクベイトのカラーは、金や銀色をベースとしたメタリック系をチョイス。
赤金、黒金、青銀、緑銀など、トラウトルアーでも主流なカラーを多用しています。
チャートや蛍光ピンク系でも釣れますが、メタリック系に比べると、魚がスレるのが早い印象がありますね。
クランクベイトの潜行深度
ニジマスをクランクで狙う場合、ストラクチャーやボトムにコンタクトさせず、水中を泳がせるだけで十分です。
なので、潜行深度はそれほど神経質にならなくても問題ありません。
渓流では、流れの中に大きな岩がたくさん潜んでいて、根がかりに繋がる事も多め。
なので、比較的浅めの深度を中心に、バリエーションを揃えておいたほうがいいですね。
フローティングタイプかシンキングタイプか?
水中も水面トップを狙う釣りも両方が楽しめるので、基本はフローティングタイプをチョイス。
バス用ではあまりありませんが、バリエーションの1つとして、潜らせて釣る為のシンキングタイプがあってもいいかもしれません。
ラトル音は必要か?
トラウト用のルアーはサイレントタイプが多いので、ラトル音のするクランクベイトは避けるべきという意見もあります。
ですが、実際に試してみた印象では、ラトル音の有無で大きく釣果に影響した経験がありません。
魚がスレたなぁ...と思ったら、むしろ場所を変えてみた方が効率的です。
ちょっとしたチューニング | フック交換
渓流のトラウトは、ルアーを後方からチェイスし、バイトします。
なので、基本的にはルアーのテール、つまりリア部分だけで十分フッキング可能。
私自身は、テールのリア部分だけにシングルフックを装着する事が多いですね。
スプーン用のやや大きめのフックでも、バス用フックより根がかりを抑える事ができます。
また、釣りが可能な渓流では、漁業協同組合が定めたルール(バーブレス使用、シングルフックのみなど)もあるので、事前に良くチェックしてみてください。
バーブレスは、プライヤーでフックのかえしを潰す方法でも認められるフィールドもあります。
おすすめのクランクベイト
さまざまな条件の中から、最もおすすめのクランベイトは「ダイワ ピーナッツ2」。
入手しやすさ、リーズナブルな価格、カラーバリエーションが豊富なこと、潜行深度の種類が多い、など、最も手軽でおすすめのクランクベイトです。
サイズ感もニジマス用にピッタリで、バス用途でも昔から評価の高い優秀なルアー。
交換用におすすめなフックも合わせて紹介しておきます。
元から付いている3本針のトレブルフックは全て外し、リアにだけこのフックを装着。
おすすめルアー
ピーナッツ2 SSRは潜航深度が約0.5m、SRは約1m、DRは約1.5mです。
おすすめフック
オープナー
フック交換には、スプリットリングのオープナーがあると便利です。
おすすめのタックル | ロッド、リール
クランクベイトでニジマスを釣るために、私はバス用タックルをカスタマイズしたものを使用。
ただこれはかなりマニアックな趣味なので、最新バスタックルの中から、クランクベイトでニジマスを釣る用途に向いた機種を紹介します。
どれも、オールドタックルに通じるような独特なテイストがありつつも、最新テクノロジーが凝縮したモデル。
勿論バスフィッシングにも最適で、ハードルアーによる釣りをより楽しめるタックルです。
セットするラインは、ナイロンの10lbあたりを基準としてください。
おすすめのロッド
シマノ スコーピオン1600SS-2は、小型ルアーを巧みに操作し、小さなバイトでもしっかり追従できる6フィートのベイトロッド。
シマノ スコーピオン1581F-2は、小型~中型ルアーのキャスティングや操作性能に優れたショートロッド。
持ち運びやすい5ピース版の15101F-5も要チェックです。
2021年新製品となるスコーピオンXV、マルチピースのゾディアスパックにも、クランクベイトで渓流釣りがやりやすいモデルがラインナップされています。
おすすめのリール
21カルカッタコンクエスト100は、最新テクノロジーでフルモデルチェンジした丸型リール。小型ルアーへの対応力と、圧倒的な巻き心地が進化した注目製品です。
SLX MGLは、比較的手頃な価格帯ながら、性能が高く耐久性に優れた製品。
スプール径が小さめなので、ナイロンラインを使用すれば小型クランクベイトにも対応できます。
また、ベイトフィネス専用リール「SLX BFS」も選択肢に。
ベイトフィネス用なのでラインキャパは少な目ですが、より小型なクランクベイトが投げやすくなります。
SLX BFSは価格帯も手ごろで、ベイトフィネス専用機としてはスプールが丈夫なので、魚種を問わずライトな釣り全般で活躍してくれますね。
渓流用のランディングネット
マス類は歯が鋭く、バス持ちすると出血することがあります。
またヒットした際に激しく抵抗するので、ランディングネットの使用がおすすめ。
まとめ
本記事では、渓流でのクランクベイトを使ったニジマスの釣り方を紹介しました。
投げて巻いて止めるだけで、とてもカンタンにニジマスの独特な強い引きを楽しめます。
「こんなルアーで釣れるかな?」と思われる方も多いでしょうが、実際に試してみてニジマスが釣れると最高の気分です。
バス釣りを含め、釣りの楽しさや奥深さが広がりますね。
真夏の暑いシーズン、涼しげな渓流でのニジマス釣りを是非試してみてください!
トラウトルアーフィッシング入門
渓流でのトラウト釣りについても記事にしています。
トラウトルアーフィッシングに必要な道具なども紹介しているので、参考にしてみてください。