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夏のバスフィッシング攻略(シーズナルパターンの実践)

夏のバスフィッシング攻略

いよいよトップウォーターシーズンの到来!!

6月下旬。
ムシムシとした本格的な「梅雨」の中、バスはスポーニング後にシェードへと隠れて体力を回復していました。
やがて、何度となく振る暖かい雨で水中の溶存酸素量が高まり、小魚やエビといったベイトが活性化。動き出したベイトを捕食しつつ、バスもにわかに活性を取り戻します。

早朝や夕方には、浅瀬にベイトを追い込み、「バホッ」と捕食する姿が見られられる様に。
日中、普段は無風のアシ原でも、風が当たるようになるやいなや、朝夕と同じように「バホッ、バホッ」と胸を裂く様な音で捕食を開始するなど、バスが活性を取り戻していく様子を目の当たりにする季節ですね。
こうした状況下では、バスの警戒心が薄れ、トップウォータールアーにも機敏に反応するようになります。胸を裂く様な水面近くのヒットシーンを目撃出来るのも、この時期から体験できる楽しみの1つ。

ただ最近は、地球温暖化などの影響もあり、気温・水温の上昇が予想以上に高くなってしまう事も。熱すぎる日中は、釣り人の集中力も体力も失われてしまいますね。
これからの季節、少しでも涼しい快適なエリアに避難したくなるのは、人間もバスも一緒。
フィールドに出かけたら、まずは少しでも過ごしやすく快適そうなエリアを探しましょう。

本記事では、夏の始め~終わりにかけて、時期ごとのバス釣り攻略方法を紹介します。

夏バス攻略のキモ | シェード・風・水通し

夏のバスフィッシング攻略

雨の多い梅雨時後半にもなると、水温もグングンと上昇しますよね。
ただ、水温が上がると、水に溶け込める酸素の量(溶存酸素量)が少なくなってしまう特徴があります。
つまり、水中のバスが酸欠状態に陥りやすい状況。
その為、バスは少しでも涼しく、追いかけ回さなくてもベイトを捕食しやすい、居心地の良い場所に潜みます。
人間だって、暑さでたまらない場所から、より快適なポイントへと移動したくなりますよね。

なので、次のような条件を兼ね備えていて、バスにとって居心地の良い場所を攻めるのがセオリー。

  • 日影(シェード)
  • 風の当たる場所(ウィンディーサイド)
  • 水通しの良い場所

日影(シェード)

日影(シェード)の代表的な場所は、橋脚、消波ブロック、桟橋、立木、切り株、ウィード、アシ、水にせり出した木々(オーバーハング)、沈船、倒木、岩、杭など。
係留しているボートや、そのボートを固定する係留ロープ一本でも立派なシェードとなります。

風の当たる場所(ウィンディーサイド)

ウィンディーサイドは、風のあたっている側を表す言葉。風裏の丁度逆ですね。
夏であれば南風か西風が吹くことが多いので、北側か東側の岸になるのが一般的。
ただ地形によっても異なるので、訪れる先の池や湖、川などのフィールドで、夏にどこからよく風が吹いてきて、どこに当たるのかを常に注視しておいてください。

ウィンディーサイドには、護岸に当たった水流のはね返りと本流のぶつかる境部分に「潮目」が形成される事も多く、そこには多くのプランクトンが存在します。
なので、プランクトンを捕食するベイト(小魚、エビ)が溜まり、当然それを狙うバスも集まる事に。

水通しの良い場所

池や湖であれば、岬の先端や垂直に切り立った岩盤エリア、深場に隣接したブレイクライン(かけ上がり)、水中を掘削した事で人工的なブレイクラインを形成している浚渫(しゅんせつ)エリアなどが水通しの良い場所。

川であれば、カーブの内側で流れが緩やかに淀む側(インサイドベンド)ではなく、外側で流れが直接当たる側(アウトサイドベンド)。
インサイドベンドはアシが密生する遠浅の汚泥底となっている事が多く、水が当たるアウトサイドベンドは護岸をコンクリートで固められ、消波ブロックなどが設置されている事も特徴で、底質は砂利や小石エリアになります。

「流れ込み等の合流部」や「水中の台地」、最初に紹介したシェードの外側(ディープ側)なども、池・湖・川共通で水通しが良い場所。

夏場のバスへのアプローチ

夏場の季節進行に応じたバスへのアプローチ方法を紹介します。

アーリーサマー(6月下旬〜7月中旬)のアプローチ

梅雨の半ば過ぎ6月21日以降に「夏至」を迎え、1日の内で昼が最も長く、夜が短い日となります。水温はまだ上昇しきっていなくても、バスは日照を避ける行動を取る様に。
梅雨末期の日照りがある朝、早くもアブラゼミ等がちらほら鳴き出す頃になると、「あと少しで夏本番!」と感じるのではないでしょうか。

この頃、アフタースポーンから回復してきたバスは、徐々にウィードの外側(ディープ側)やブレイクラインに沿ってワンドの入口近辺の岬周辺のストラクチャー(桟橋、杭、立木、沈み岩等)に付きます。
活性はだいぶ上がり出しているので、そうしたエリアを手早くチェックする事から始めましょう。

朝夕はバズベイトや、ペンシルベイトの様なトップウォータープラグにも積極的に反応し始めます。
日中は少しレンジを下げて、チャターベイト、クランクベイト、サスペンドミノーなどで、様々なレンジを探るのが効率的。

おすすめルアー

バズベイト

バズベイトは、水温上昇と共に水面まで茂ってくるウィードやヒシモ、アシにコンタクトさせながらも乗り越えて広範囲にチェック可能。
金属ペラの甘い音でアピールする、この時期のパイロットルアーです。

バズベイト - トレーラーフック

がまかつのトレーラーフックはワンタッチで装着可能。ミスバイト回避の為に、是非装着してみてください。

チャターベイト

ブレードの不規則なバイブレーションで、中層から表層近くまでをスイミングさせて攻略。
トレーラーワームを使用することで、シルエット全体のアピール力がアップします。

チャターベイト - トレーラー

ミッドサマー(7月中旬〜8月下旬前後)のアプローチ

梅雨が明けると、いよいよ本格的な夏の到来です。
日中のアブラゼミやニイニイゼミの騒々しい鳴声がより汗を滴らせ、日中はうだるような暑さ。我々人間も、外を歩く際は日影を辿って歩いたりしますよね。

人が直射日光を避けるように、バスもまた水通しの良い水深3〜5mの縦ストラクチャーのシェードに沿って、2〜3mあたりの中層レンジにサスペンドしながらタイトに付くことが多くなります。
朝夕や、風がある活性の高い日であれば、切り立った岩盤近くのゴロタ石エリアをディープクランクやディープシャッドで。
高水温で溶存酸素が少なくなり、バテ気味のバスが相手となるタフな日は、ジグヘッドリグやスモールラバージグ(スモラバ)&トレーラーでのスローフォールや、ダウンショットリグでのシェイキングで粘る釣りの展開となります。
倒木(レイダウン)、アシの中には、定番のテキサスリグが有効。

おすすめルアー

ディープクランクベイト、ディープシャッド

エバーグリーンのクランク「ワイルドハンチ 8フッター」は2.5mまで潜行可能で、障害回避能力も優秀。ストラクチャーをタイトに攻略可能です。
ジャッカルの「ソウルシャッド 62DR-SP」も2.5m以上の潜航能力があり、広範囲にレンジを探りやすい特性。

スモールラバージグ&トレーラー

高水温でバスが低活性の時、ストラクチャーにタイトに張付くバスをフォーリングやスイミングで直撃します。

スモールラバージグ - トレーラーワーム

いずれもスモラバのトレーラーに最適なワーム。
3インチグラブは長すぎるようにも見えますが、テールを伸ばした時の大きさなので、ボディはかなり短めです。
カラーや形状は、そのポイントでのメインベイトに合わせてチョイスを。

ダウンショット

ダウンショットは、ピンポイントを丁寧なシェイキングでじっくりと狙えます。

テキサスリグ

ザリガニを想像させる形状のワームは、バスのサイズをアップさせたい時に効果的です。

テキサスリグ - フック、シンカーなど

バルキーなワームにはワイドゲイブのフックが定番ですが、カバー攻略にはすり抜けが良い幅狭のナローゲイブがおすすめ。
フッキング重視ならサイズは3/0で、よりスナッグレス効果を高めるなら2/0を使い分けてみてください。

レイトサマー(8月下旬〜9月中旬)のアプローチ

夏の終りに近づくと、セミはアブラゼミから徐々にミンミンゼミの鳴声にかわり、夕方にはヒグラシのどこかせつない夏の終りを告げる鳴声を聞く様になります。
そうした頃、午後に吹き出す風は、暑さで参っていた私たちを生き返らせられますね。
この風は、日中の高温化で酸欠状態になっていた水中にも、息を吹き込みます。
シェードにタイトに付いていたバスも、徐々に行動範囲が広がり、クランクベイトやスピナーベイトといった「巻きモノ」に広いエリアでヒットしてくる様になります。
ただ逆に、バスの行動範囲が広がる事で、その日その日の居場所を絞り難くなる事も。

水温が落ち着いて、バスが活発に動き始めるものの、まだまだ高めである事に変わりません。
シェードの外側(ディープ側)のブレイクライン沿いを中心に、ベイトの居場所を追いかける様な展開になると思います。
加えて日中は、ミッドサマー同様に、サスペンドのディープクランク・シャッドの他、ジグヘッドリグを使ったフォーリング、スイミング、ミドストを合わせて試してみてください。

おすすめルアー

ジグヘッドリグ
ジグヘッドリグ - 推奨ワーム

シャッドテールは魅惑のテールアクション、ピンテールは繊細な動きで食い渋るバスに高反応です。

まとめ

うだるような暑さで無風の夏日、まったりと淀んだゴミ溜まりとなっている水面にルアーを落とし込むと、すぐに小さなアタリが連続・・・果たして、子バスとギルの猛攻に合っていた・・・。
この時期によくあるシーンとしてある意味楽しいのですが、やはり少しでも大型のバスに出会いたいですよね。

そんな時は、やはり水通しの良い本流側の岬周辺や、切り立った岩盤エリア、立木エリアにアプローチしてみてください。
風裏のよどんだ小バスエリアとは異なり、良サイズのバスがストックされているハズ。
雨が降ればにわかに活性が高くなり、さらにチャンスが到来です。

ただ、積乱雲の急激な発達による雷雨には要警戒。
カーボンロッドは暫く地面に寝かせて、何もない岸際や湖上からも離れて、できれば早めに車の中かボートハウス等に避難するようにしてくださいね。

雨上がり、1日も終りに近付く薄暮の頃には、活性の高まったバスを相手に、心臓を破るようなトップウォーターゲームがスタートします。
状況によってはバスが食い気を無くし、タフ化するシーンもありますが、様々なアプローチで夏のバス釣りを楽しんでみてください。

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