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河川・リバーフィールドの「川バス釣り攻略法」 | おすすめルアー、使い方

川バス 攻略法

最近では、バスフィッシングのトーナメントでもリバーフィールドが豊富にラインナップされています。
かつては一部の地方大会以外では少なかったのですが、大規模な河川を舞台に様々な名シーンが誕生していますよね。

リバーフィールドは常に自然の流れがある事から、「川バスの泳力は強く、フッキング後に引くパワーが違う」と言われる事も。
確かに川バスには引きが強く、明確な違いがある様に感じられます。

ただ、川バスの魅力に惹かれ、いざ首都圏近郊の平野部にあるリバーフィールドに訪れてみると、コンクリート護岸が延々と続いていたり、景色が比較的単調だったり、地形変化が少ないと感じてしまう状況。メジャーリバーになる程こうした傾向で、「どこからどう攻めてみたら良いのか、皆目見当が付かない」「有名な河川のポイントなのに全然喰ってこない」といった事態に陥る事もあると思います。

本記事では、リバーフィールド(河川)の独特なバスフィッシング攻略法を基本から紹介。普段のホームが近場の野池であったり、遠征主体でリザーバーやレイクフィールド(湖)をメインにされている方が、初めてリバーフィールドに挑戦する際の参考にしてみてください。
河川・リバーをホームとされている方も、基本を見つめなおす意味でご覧いただければ幸いです。
そこから、新たな戦略が導き出されるかもしれません!

リバーフィールドのポイント | 広大な河川の何処が狙い目か

リバーフィールドにおいて、まずはどのポイントに立ち、どう攻めるべきかを紹介します。

関東の利根川、荒川、中部地方の長良川、木曽川、関西の淀川、四国の旧吉野川、九州の遠賀川など、メジャーな河川はかなり広大なフィールド。左岸と右岸それぞれからアプローチ可能で、上流から河口までかなりの距離があります。
広大なリバーフィールドのポイントをどうやって絞り込むべきか…正直迷ってしまいますよね。

広大な河川でポイントを見極めるには、次の3つの観点でフィールドを観察してみてください。

リバーフィールド3つのポイント
  • ①流れに変化がある場所
  • ②マンメイドストラクチャー(人工的な障害物)
  • ③シェード(日陰)

①流れに変化がある場所

川バス 攻略法 アウトサイドベンドとインサイドベンド

▲写真左側がアウトサイドベンド、写真右側がインサイドベンド

まずは、リバーフィールドの基本となる「流れの変化」について紹介します。
少しでも流れに変化をもたらす要素があるところは、リバーフィールドを攻略する上で重要なポイント。

川は、上流から下流方向を見て右側の岸を「右岸」、左側を「左岸」として区別します。

アウトサイドベンド、インサイドベンド

川は常に直線方向へ流れている訳ではありません。川がカーブを描いて曲がる屈曲部を「ベンド」と呼び、そこには流れの変化が伴います。

アウトサイドベンド

水は高い方(山間部や内陸部)から低い側(海側)へ流れるもの。
その流れが左右どちらかにカーブを描いて変わる時、底質が岩や砂など硬いところは水に削られにくく、硬い岩やゴロタ石などに覆われた「アウトサイドベンド(カーブの外側)」を形成します。
アウトサイドベンドは水の流れが速く、水深もあるエリア。増水時には激流が岸側に直撃する事を防ぐため、テトラポッドなどの消波ブロックで守られている事が多いのも特徴です。

アウトサイドベンドでは、常に流れが生じやすく、すなわち酸素量も豊富なエリア。春〜秋にかけて、ヤル気のあるアクティブな大型バスをストックし易いので、朝晩は巻きモノで、日中は消波ブロック等マンメイドストラクチャーやシェードの奥を、根掛かりしにくいリグで丹念に探ってみたいですね。

インサイドベンド

アウトサイドベンドの対岸となる反対側、つまり川が曲がる内側の屈曲部は「インサイドベンド(カーブの内側)」と呼ばれています。
インサイドベンドの特徴は、アウトサイドベンドに比べて水の流れが緩やかな事。水中で巻き上げられた小さな粒子の泥や砂が、水流の遅いカーブの内側でゆっくり川底へと沈殿していきます。
その為、インサイドベンドは柔らかな汚泥底で、川底がなだらかである事が多いですね。
インサイドベンドの下流側に反転流が生じるエリアなどは、川底がなだらかになっている顕著な例です。

広大なインサイドベンドで、特に水深が浅い場所が続くエリアは、夏場にフレッシュな水が入りにくい事も。水質が悪くなりがちで、酸欠エリアにもなりやすいので、そうした時期は敬遠した方が無難です。

インサイドベンドの中でもある程度深さがあるエリアは、ゴミだけでなく、上流から流れてくる様々なエサの浮遊場所になります。上下の水流も生じていて酸素量も豊富。季節を問わずプランクトンやそれを追う小さなベイトフィッシュをストックするスポットに。
特に増水時や雨後の濁りの入った状態の場合はベイトフィッシュも浮き気味になりますので、シャローレンジから狙い始めたいですね。
冬場は特に冷水が直撃せず、日当りの良い日は水温上昇もし易いスポットとなりますので、午後を中心にボトムエリア中心にじっくり狙いたいエリアです。

流れに変化をもたらす要素

アウトサイドベンドとインサイドベンドは、大きな水の流れを形成する基本。その他、少しでも流れに変化をもたらす要素としては「本流と支流との合流部」があり、リバーフィールド定番のポイントです。
また、「堰下や水門等流れ込みエリア」も狙い目。多くのベイトフィッシュが集まり、そうした場所は水流によって削られたボトムの地形変化がある事も多いので、バスがストックされやすいポイントです。

②マンメイドストラクチャー(人工的な障害物)

▲アウトサイドベンドに設置されている消波ブロック

マンメイドストラクチャーとは人工的な障害物の事です。
河川の代表的なマンメイドストラクチャーは次の通り。

テトラポッド、消波ブロック

護岸がコンクリートで固められている河川でも、波が当たりやすい場所には岸を守る為のテトラポットなどの消波ブロックが沈められています。
こうした場所が、風を正面方向から受けるウィンディーサイドの場合、水が岸に当たってはね返った位置を観察してみてください。岸と平行に潮目が発生している場合があるので、その中心に狙ってみましょう。
消波ブロック自体もバスがストックされる有力なストラクチャーです。

河川の橋は、比較的川幅の狭い場所に架けられていることが多いですね。
川幅が狭いという事は、広い場所と比べて水流に勢いがあるので、橋脚周りは一概に絶好のスポットとなります。

③シェード(日陰)

「本流と支流との合流部」や「堰下や水門等流れ込みエリア」で生じる流れの変化、「消波ブロック」や「橋」といった人工物、その他にも河川には次のようなストラクチャーがあります。

  • オダ
  • ヘラ台
  • 船の係留用桟橋
  • 係留ロープ

こうしたストラクチャーは、広大なリバーフィールドにおいて小さな存在。ですが、シェード(日陰)を形成する見逃せないポイントとなります。
また、微妙な流れの変化であったり、小さいながらもマンメイドストラクチャーとして、釣れる好条件を複数満たす可能性も高いですね。

また、岸際に木がせり出したエリアやアシ原も狙い目。特にその岸際に向かって風が吹き付けているウィンディーサイドとなっている場合、絶好のチャンスエリアとなります。
岸際の凹凸部は見逃さずにアプローチしてみてください。

川バス攻略は「流れ(カレント)」がキモ!

川バス 攻略法

川バスの攻略は、カレントと呼ばれる水の流れが重要。前項では「流れに変化がある場所」を紹介しましたが、この項では条件によって様々に異なる「水の流れ(カレント)」そのものについて説明します。

リバーフィールド3つのポイント」で紹介した絶好のポイントであっても、時として川全体に及ぶ流れの変化で状況が全く異なってしまう事も。川バスを狙う場合、カレントを常に意識してアプローチする事が大切です。

潮の満ち干き

大都市部の平野に流れる川の場合、流域での高低差が少ない為、水が常に上流から下流に向かって流れているとは限りません。川に繋がる海の潮がフィールドに影響する場合も。

満潮に向かう時間帯は、海水の押し上げ効果で水の流れが完全にストップすることや、河口近くの汽水域では通常の流れとは逆方向(海側から上流に向かって)に水が流れる事もあります。

反対に干潮に向かう時間帯は、本来の上流から下流に向かった流れが加速。満潮に向かう時間帯より流れが一概に速くなるので、水流の変化が起こりやすい反転流スポットでは、より活性の高いバスがストックされますね。
水底に岩や木が沈んでいる等、ボトムに変化がある場所では、その影響が水面にも表れるので、こうした流れの変化に気づきやすくなります。

干潮に向かう時間帯は、一概に川全体が流れを生じてバスが高活性になるので、チャンスを逃さず集中して攻めてください。
良く言われる「いい感じにカレントが効いている」がこうした状況です。

アウトサイドベンドとインサイドベンド

満潮または干潮に向かうそれぞれの時間帯で、大きな流れとしてはアウトサイドベンドとインサイドベンドに違いはありません。
ただ少し注意すべき点は、満潮に向かう時間帯はインサイドベンドの屈曲部の頂点から上流側が反転流エリアで、逆に干潮に向かう時間帯は屈曲部の頂点から下流側が反転流エリアになりやすい…という違いがあります。
水流を良く観察すれば反転流の変化が分かるので、ベント部分に陣取った場合は見逃さないようにしてください。
狙い目は反転流エリアです。

風の強いタイミング

風が強い日は、川を流れる「水面の波の向き」が、実際の「水面下の流れ」と逆方向になっている事が良くあります。
トップやシャローを狙う場合は風向き(波の向き)重視で問題ありません。
しかし、ミドルレンジ〜ボトムレンジを狙う場合、風によって流されるだけではなく、ラインが波の向きに引っ張られ、水面下の流れで逆方向にルアーが流される場合もあります。
水面上に見えるラインは左に流されているのに、水中のルアーは右側に流されていた…など、狙っている所にアプローチできていな事も。

バスがいると思う絶好のピンスポットにライトリグを送り込んだつもりなのに、アタリがいっこうに出ないような時は、シンカーのウェイトアップを試してみてください。
もしくは、テキサスリグ等のしっかりボトムが取れるルアーにチェンジして、フォールスピードを上げてピンポイントを直撃しながらリアクションバイトも狙う..というのも有効な戦略です。

川バス攻略のおすすめルアー、使い方

リバーフィールドを攻略するおすすめルアーや使い方をスポット別に紹介します。

広く探るパイロットルアー

リバーフィールド3つのポイント」で紹介した各スポットいずれの場合も、まずは広く探る事から川バス攻略はスタートします。
早朝の第1投目は、バスがベイトをチェイスする為に岸際に付いている事も多いので、無造作に水面に近付いて立つのではなく、あえて岸から離れて斜め方向からアプローチ。水面から角度と距離を離し、岸際スレスレにルアーをトレースしてください。

河川を広く探るには、遠投がしやすく、深場からシャローエリアまで様々な水深レンジにも対応できて、根掛かりしにくいルアーがおすすめ。

スピナーベイト
トレーラーフック

スピナベのフックに通すだけで即使用可能なトレーラーフックです。

チャターベイト
チャターベイトのトレーラーワーム

水面にボイルが発生している時のおすすめルアー

春から秋にかけてコンディションの良い朝には、水面でボイルを発見することもあります。
そうした時は、スイムベイトをボイル先にキャストしてから、ゆっくりと魚のいるエリアを通してみてください。

スイムベイト、スイミングベイト

水面に反応が無い場合のおすすめルアー

朝のボイルが落ち着いた時間帯、またはそもそも水面が騒がしくない日は、水面より少し下のレンジを横にゆっくりとトレースできる次のルアーがおすすめ。春〜秋にかけて有効です。

シャッドテールワーム

高比重でやや大型のシャッドテールワームは、ノーシンカーで水面直下をゆっくりトレースできます。

ウェイテッドフックでレンジをコントロールする事も可能。

ジグヘッドリグ

ピンテールやフィッシュテールワームによるジグヘッドリグは、繊細な横方向の誘いが可能。

夏場の高水温期、冬場の低水温期のおすすめルアー

リバーフィールド3つのポイント」で紹介した「②マンメイドストラクチャー(人工的な障害物)」や「③シェード(日陰)」は、夏場の高水温期や冬場の低水温期にバスが身を潜める場所。消波ブロックやテトラポットが組まれている穴の中は、風雨の影響を受け難いので、小魚やエビなどベイトフィッシュの避難場所にもなっています。
また、消波ブロックなどを含むマンメイドストラクチャーの沖側に深場を控えたブレイクラインがあれば、そのかけ上がり沿いを丹念に探ってみてください。

時間帯や風の影響でカレント(水の流れ)が変化している場合は、マンメイドストラクチャーの上流側か下流側かのどちらかが反転流エリアとなっているハズ。
増水して流れが普段より強い場合や、冬場の低水温期は、特にこの反転流エリアを重点的にじっくり攻めてみてください。

おすすめルアーは次の通りです。

ダウンショットリグ
ネコリグ

何をやっても反応が無い場合

スピナベやチャターベイト、スイムベイト等で一通り流してみて反応を得られない時、メタルバイブにチェンジして、ボトム寄りのレンジを探ってみてください。
一定スピードで横にトレースする事から始め、リフト&フォールでのリアクションバイトも狙ってみましょう。

メタルバイブは、冬場の低水温期にボトムに貼り付くバスには最も効果的なルアーとして有名ですよね。加えて、巻物ルアーのスピーディーなフォロー用として、他のシーズンでも活躍してくれます。

メタルバイブ

メタルバイブは冬の定番ですが、スピナベやチャターのフォローでの使用もアリ。小さなシルエットと鋭いアクションが、バスのリアクションを誘います。

季節を問わず、おすすめのルアー

リバーフィールド3つのポイント」で紹介した条件を満たすアシの密生エリアや、消波ブロック、テトラポット、乱杭エリアでは、スナッグレス・ウィードレス効果の高いルアーやリグで、カバースレスレに撃ち込むのがおすすめ。

中でもテキサスリグは、フォール時のリアクションバイトと、ピンスポットでのシェイキングでバスの口を使わせる事ができます。
季節を問わず有効で、サイズアップも狙える王道リグと言えますね。

テキサスリグ

アシが密生するエリア、倒木や乱杭、消波ブロック帯など、ピンポイントに撃ち込みつつ、ボトムを探りやすいリグです。

まとめ

川バス 釣果

日本では、昔から色々な魚の釣り場として親しまれていた河川。豊富な魚種がいて、それぞれ大型の魚や甲殻類(エビ等)も根付いています。
バスが同居するようになったのは比較的最近の事なので、それぞれの地域のルールを守って釣りを楽しみたいですね。

アメリカのバストーナメント開催地でも広大なリバーがあります。
本場アメリカでもリバーの川バス攻略は選択肢が多く、その日のコンディションによるエリアやポイントの絞り込み、ルアーやアクションの選択等、選手それぞれの着眼点や、引き出しの多さが勝負のカギとなっています。
本記事は、そうした奥の深い「河川・リバーフィールドの川バス攻略」の基本とも言える戦略。まずは近場の川からでも、リバー特有の釣り方を体感してみてください!

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