アメリカで驚きの新製品が発表されました!
その名は「ダイワ タトゥーラ SVTW 70 (Daiwa Tatula SV TW 70 Casting Reel)」。Daiwa USA から発売される新型ベイトリールです。
耐久性に優れたタトゥーラが、今までよりグッとコンパクトな小型ボディで新登場。しかも、トラブルレス性能に優れ、軽量~重量級ルアーまで快適なSVスプールを搭載し、繊細なアプローチに優れた”疑いようのない性能を持つリール”です。
日本でも2022年新製品として、コンパクトサイズの「22タトゥーラ TW80」が登場。こちらは、遠投性能に優れたマグフォースZスプールを搭載しています。
「タトゥーラSVTW70」は、22タトゥーラTW80 の SVスプール搭載版と言える製品ですね。
しかも、タトゥーラSVTW70 は、より小口径な”30㎜径のSVスプール”を搭載している模様(タトゥーラTW 80 は32mm径のマグフォースZスプール)。
軽量なルアー使用や、フィネスアプローチに対するレスポンスに適した性能となっています。
コンパクトなボディと軽量ルアーに適した小口径スプールを持ち、かつコストパフォーマンスに優れたSVスプール機を待ち望んでいる方も多いのではないでしょうか?
タトゥーラであれば、比較的入手しやすい価格帯で耐久性も十分。正に多くのアングラーが待ち望んでいたベイトリールが海外で発表されました。
本記事では、そのアメリカで発表された新製品「ダイワ タトゥーラ SVTW 70」について紹介します。
日本で発売される可能性を含め、いろいろ聞いてきました。
目次
タトゥーラSVTW70 | 魅力と特徴
海外公式サイト性能・スペック
MODEL | BALL BEARINGS | GEAR RATIO | LINE PER TURN | WEIGHT | Line Cap. (Test/Yd.) | DRAG | PRICE |
TTUSV70 | 7BB, 1RB | 6.3 | 23.2inch | 6.5oz | 10/90 | 9.9lb | $229.99 |
TTUSV70L | 7BB, 1RB | 6.3 | 23.2inch | 6.5oz | 10/90 | 9.9lb | $229.99 |
TTUSV70H | 7BB, 1RB | 7.1 | 26.3inch | 6.5oz | 10/90 | 9.9lb | $229.99 |
TTUSV70HL | 7BB, 1RB | 7.1 | 26.3inch | 6.5oz | 10/90 | 9.9lb | $229.99 |
TTUSV70XH | 7BB, 1RB | 8.1 | 30inch | 6.5oz | 10/90 | 9.9lb | $229.99 |
TTUSV70XHL | 7BB, 1RB | 8.1 | 30inch | 6.5oz | 10/90 | 9.9lb | $229.99 |
「タトゥーラ SV TW 70(Tatula SV TW 70)」の性能・スペックは上記の通り。幅広いルアーを使えるバーサタイル性能に加え、従来のベイトリールより小さなクランクベイト、ライトテキサス、その他フィネスなアプローチに適した特性を備えています。
リール重量は6.5ozなので約184g。日本で発売される「22タトゥーラTW80(自重180g)」より若干重たくなりますが、リールハンドルが90mmと長めなので、その分だけ増加しているようですね。
ハンドルの長さを考慮すれば、こちらもタトゥーラ史上最も軽量な小型リールとなります。
ラインキャパは、10lbが90ヤード(約82m)。アメリカのライン規格は国内と異なる※ので、日本基準で考えると12lbラインが70mという、スティーズCT SVTW と同じキャパシティだと思われます。
※アメリカのラインはテストライン規格。そのポンドの負荷では切れない事が前提。日本のラインはクラスライン規格。そのポンドの負荷で切れる事が前提。その為、同じ強度のラインでも、海外モデルは若干ポンド数が小さくなります。
補足:Daiwa USA 公式サイトのスペック表(2022年3月6日時点)では、ラインキャパシティが10lb/50ヤードと記載。しかし、公式サイトでの説明文や他のショップ情報、スプールには10lb/90ヤードと記載されているので、おそらく下限を示しているのではないかと思われます。(例えば日本のスティーズCTSVTWはラインキャパ12lb/35~70mと記載)
海外での発売予定日は2022年5月。ハイギアとエクストラハイギアの左モデルのみ7月予定となっています。
30㎜径SVスプール!? | タトゥーラ SVTW 70 のスプール重量
▲タトゥーラSVTW 70 のスプール重量は約13g。シャフトとベアリング込みの重量としては十分軽量。
▲海外版スティーズSVTW 70 のスプール。インダクトローラーの大きさなどから、タトゥーラSVTW70と同じスプール径のサイズ感に見える。
「タトゥーラ SV TW 70」のスプール径は正式にアナウンスされていません。
しかしラインキャパを見る限り、Φ30㎜スプールのスティーズCT SVTW に近いイメージで、サイズ感もよく似ています。
加えて、タトゥーラSVTW70のギア比7.1モデルは、巻取り長さ26.3インチ。これは、同じギア比のスティーズCT SVTWと同じ巻取り速度(66㎝)に相当します。
この点からも、タトゥーラSVTW 70 は、30㎜径のSVスプールを搭載していると考えられますね。
「タトゥーラ SV TW 70」のスプール重量は約13g。Φ32mmでワイド幅の20タトゥーラSVTWのスプール重量が12.8gなので、ほぼ同等の軽さです。
Φ30㎜という小口径でナロー化されたスプールとしては思った程の軽さではなく、耐久性を重視した高強度素材(その分若干重い)を使用しているのかもしれません。
とは言え、シャフトやベアリング込みで13gは十分軽量。自分の経験上、ある程度の軽さがあれば、物理的なスプールエッジの直径が軽量ルアーのレスポンスに1番影響します。
勿論、より軽量な材質であったり、ラインキャパを減らして糸巻き量の直径を狭める事でもレスポンスは向上しますが、物理的なスプールを小口径化する効果は絶大。なので、タトゥーラ70SVTWは、かなりフィネスなアプローチに対応できる特性だと考えられます。
採用技術・テクノロジー
特徴的なボディサイズやスプールに注目しがちですが、その他にも「タトゥーラSV TW 70」には、次のようなダイワ最新テクノロジーが凝縮されています。
ハイパードライブデザイン(HYPER DRIVE DESIGN)
剛性の高い”ハウジング”と、比類なき滑らかさとパワーを生み出す”デジギア”、”タフクラッチ”で構成された次世代コンセプト。初期性能が長く続く事を目標に、従来機以上のスムーズな巻き上げパワーを実現しています。
SVコンセプト(SV Concept)
SVスプールとエアブレーキシステムによって、軽い力でも大きなキャスト性能を発揮。力まずにキャストできるので、より正確なキャストが可能となっています。
軽量~重量級ルアーまでトラブルなく扱いやすい特性。
TWシステム(T- Wing System (TWS))
TWSは、ラインガイドの抵抗を大幅に軽減し、バックラッシュの少ない快適な釣りを実現します。
よく飛び、コントロール性が上がり、キャスト後のルアーフォールもスピーディ。ベイトリールの基本性能を向上させます。
アルミニウムフレーム&サイドプレート(Aluminum Frame & Side plate)
アルミ製のフレームとサイドプレートを採用。剛性感の高いコンパクトボディで、内部構造を高剛性・高精度でガッチリ支えます。
UTDドラグ(Ultimate Tournament Drag)
効き始めの食い付きを解消し、ムラのない滑らかさを実現。締めれば締めるほど効く最大ドラグ力を発揮します。
従来のタトゥーラと比較して、繊細な用途に適したやや弱めな最大ドラグ仕様。
90mmロングハンドル
フィネスからミドル、ヘビーデューティーの釣りまで、さまざまな用途に適した90㎜ロングハンドルを搭載。巻き上げパワー向上にも貢献しています。
日本版・22タトゥーラTW80 や 21アルファスSVTW との違いは!?
ひょっとすると「タトゥーラ SVTW 70」は、2021年モデルとして日本に登場した「21アルファス SVTW」の海外版なのか?とも思いましたが、小型タトゥーラのSVスプールバージョンで間違いなさそうです。
しかもタトゥーラSVTW 70 は、Φ30㎜という小口径なSVスプールを搭載している様子。日本で発売される「22タトゥーラ TW80」が、Φ32㎜マグフォースZスプールで小型~中型サイズのルアー遠投を得意とするのに対し、「タトゥーラ SVTW 70」はより軽量ルアーやフィネスアプローチに特化することで差別化が図られています。
Φ32mmSVスプールを搭載する「21アルファス SVTW」は、両者の特性をバランスよく取り入れ、タトゥーラより価格が高い製品に相応しい性能だと考えられますね。
タトゥーラSVTW70 の価格は $229.99 なので、日本円にすると約26.000円。日本で発売されている「20タトゥーラ SVTW(定価25,900)」と同じ価格帯だと推測されます。
もし日本でタトゥーラSVTW70 が発売されれば、実売価格は1万円台後半の19,000円台になる予想。21アルファスSVTW が実売22,000~23,000円台、22タトゥーラTW80 が16,000円台なので、丁度中間のグレードに位置します。
値段差が僅かですが、よりコストパフォーマンスに優れた小型SVリール機は是非とも欲しい所。日本での発売も期待してしまいますよね。
スプール径が30㎜なのであれば、軽量ルアーやフィネス用途にかなり適した特性になると思われます。
22タトゥーラSVTW、21アルファスSVTW のインプレ
22タトゥーラTW80 や 21アルファス SVTW について詳細は、次の記事を参考にしてみてください。
海外版・タトゥーラ80 も登場!
海外公式サイト性能・スペック
MODEL | BALL BEARINGS | GEAR RATIO | LINE PER TURN | WEIGHT | Line Cap. (Test/Yd.) | DRAG | PRICE |
TTU80 | 7BB, 1RB | 6.3 | 24.8inch | 6.5oz | 14/100, 16/90 | 9.9lb | $199.99 |
TTU80L | 7BB, 1RB | 6.3 | 24.8inch | 6.5oz | 14/100, 16/90 | 9.9lb | $199.99 |
TTU80H | 7BB, 1RB | 7.1 | 28inch | 6.5oz | 14/100, 16/90 | 9.9lb | $199.99 |
TTU80HL | 7BB, 1RB | 7.1 | 28inch | 6.5oz | 14/100, 16/90 | 9.9lb | $199.99 |
TTU80XH | 7BB, 1RB | 8.1 | 32inch | 6.5oz | 14/100, 16/90 | 9.9lb | $199.99 |
TTU80XHL | 7BB, 1RB | 8.1 | 32inch | 6.5oz | 14/100, 16/90 | 9.9lb | $199.99 |
タトゥーラSVTW 70に合わせて、「ダイワ タトゥーラ 80(Daiwa Tatula 80 Casting Reel)」も海外で新登場。こちらは、日本で発売される「22タトゥーラ TW 80」とほぼ同一製品だと思われます。
違いとしては、海外版には90mmロングハンドルが搭載(日本版タトゥーラTW80は85mmハンドル)されている点。コンパクトな小型ボディながら、よりタフユースなタトゥーラらしい設計になっています。
ラインキャパは海外規格なので、日本版タトゥーラ TW 80 とほぼ同じ※(海外での14lb100ヤードは、日本での12lb100mに相当)。ボディ重量はハンドルが長い分、やや重くなるようですね。
※Daiwa USA 公式サイトのスペック表(2022年3月6日時点)では、ラインキャパシティが8lb/100ヤードと記載。しかし他のショップ情報ではラインキャパ14lb/100ヤードと記載されており、また公式サイトでのPEラインキャパシティも14lb/100ヤード相当なので、何らかの記載ミスかもしれません。
いずれにせよ、22タトゥーラ TW80 と大きく異なる性能ではありません。
ですが、同時発売されることで、中型ルアーの遠投に長けた「タトゥーラ 80」、より軽量ルアーのレスポンスとトラブルレス性能に優れた「タトゥーラSVTW70」と選択肢が広がり、使い分けも広がるラインナップとなります。
タトゥーラ 80 のスプール重量
▲タトゥーラ80のスプール。タトゥーラSVTW 70 より若干スプール径が大きく見える。
タトゥーラ80 のスプール重量は約15g。同じ32mm径マグフォースZスプールを搭載する19タトゥーラ TW が約17g前後だったと思うので、幾分か軽量化されています。
スプール径の小口径化と幅を狭めるナロー化が効いているようですね。(19タトゥーラTWのスプールは直径34㎜・幅24㎜、タトゥーラ80は直径32mm・幅21㎜)
まとめ
「ダイワ タトゥーラ SVTW 70 (Daiwa Tatula SV TW 70 Casting Reel)」は、アメリカで発表された新製品。手に収まりやすいサイズ感と、トラブルレスに軽量ルアーまでコントロール可能な小口径SVスプール、滑らかで力強いギアシステムを備えたハイパードライブデザインなど、繊細な釣りのニーズに応じた最新ベイトリールです。
高品質な性能と耐久性に対し、比較的手頃な価格帯も魅力的ですね。
タトゥーラが発売され以降、海外でも着実にダイワ・ベイトリールを使うユーザーが増えている印象。これまでのタトゥーラはヘビーデューティーな機種が多かったのですが、軽量ルアーを快適に扱えるモデルが追加されたことで、さらに幅広い用途やスタイルに適合したと言えます。
小型ルアーを使った繊細なアプローチは、プレッシャーの高い日本でも多用されるスタイル。特に、スティーズCT SVTW に代表される30mm径SVスプールのベイトリールは、ベイトフィネスに近い領域の軽量ルアーまで扱いやすく、かつバーサタイル性能も備えたバランスで高い評価を得ています。
ですが、スティーズはあまりにも高価な点がネック。現状、コストパフォーマンスに優れたCT機はラインナップされていないので、「タトゥーラ70SVTW」が同等・または近い性能を持つのであれば、是非日本国内でも発売して欲しいですね。
タトゥーラ SVTW 70 の日本発売予定は?
ダイワの研究開発マネージャーに確認しましたが、残念ながらタトゥーラSVTW70 を日本で発売する予定は無いようです。
タトゥーラ80 にスプールは適合するようなので、別売でスプールだけでも発売して欲しい所。しかし、あくまでスプールが装着可能なだけであって、スプール径の違いからエッジ周辺にスキマが空く事が考えられます。
その為、別売カスタムパーツとしても、30㎜径のSVスプールを公式に発売する事は無さそうですね。
また、海外で発売されているハイパードライブデザイン版「スティーズCT SVTW 70」も、日本で発売予定が無いとの事。既存の日本製品と価格帯や用途が被るので仕方ないのかもしれません。
..とは言え、タトゥーラの初代モデルが海外で発表された時も、タトゥーラシリーズは日本で展開しないとアナウンスされていた記憶があります。
なので、国内での需要や要望によっては、将来的に発売される可能性もゼロではありません。
また、もう1つ新たな可能性も考えられます。
タトゥーラSVTW70は、国内版・22タトゥーラTW80 や 21アルファス SVTW と同一サイズ。このサイズ感で30㎜径スプールモデルが登場したことで、アルファスSVTWのCT機が登場する事も期待してしまいます。
過去に、30mm径SVスプールを搭載するアルファス(非TWS)が存在していたので、そのリニューアルモデルが登場すれば嬉しいですね。
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