出典:DAIWA
2022年、ダイワから新しい試みのロッド「ハートランド リベラリスト(HEARTLAND LIBERALIST)」が新登場!
ハートランドと言えば、「村上晴彦」さんが監修する岸釣り・オカッパリに特化したロッド。単に魚を釣り上げるだけではなく、釣行前から心躍り、釣りが終わるまでの全過程を遊び尽くせるような、見た目・性能・味わいを細部までこだわって作り込まれています。
「ターゲットに外道無し」
新登場するハートランドリベラリストの特徴は、ルアーで狙うターゲットであれば魚種を問わない点。従来のハートランドは、独特なテイストを持ちつつ、あくまでもバス釣りで遊ぶロッドでした。
対するハートランドリベラリストは「ルアー釣りで遊ぶロッド」。村上晴彦さん自身、何の魚を釣る竿かを断定できない程、汎用性の高い竿に仕上がっているそうです。
..とは言えバスを除外した訳ではなく、”バスを含む万能竿”。魚種不問のルアーロッドとして何かに特化しすぎる事なく、イイ加減での中途半端さ(良い塩梅での汎用性)を実現しました。
勿論、ハートランドらしいテイストも凝縮。「釣りは楽しい。釣れてくれたら、魚は何であれ嬉しい。」という、村上晴彦さんの想いが詰め込まれた仕上がりです。
本記事では、ダイワ2022年新製品「ハートランドリベラリスト」の魅力や特徴、機種のラインナップを紹介。バス以外の釣りをされる方も、これからバス釣り以外に挑戦してみたい方も要注目ですね。
バスロッドとして使用する場合も、従来とは全く異なる特性を備えています。
目次
ハートランド リベラリスト | 特徴と魅力、バスロッドとの違い
公式サイト出典:DAIWA
「ハートランド リベラリスト」は、シーバスや小型青物、ロックフィッシュやクロダイ(チヌ)、トラウトやシイラといった、ルアーフィッシング対象魚を幅広くターゲットにしたロッド。ターゲットにはブラックバスも含まれるので、万能ルアーロッドと呼ぶに相応しい特性です。
ハートランドリベラリスト | 仕様詳細
従来からある、どのロッドとも異なるハートランドリベラリスト。その仕様詳細を紹介します。
専用ケース
出典:DAIWA
バットジョイントを含む3ピース構造のハートランドリベラリストは、ショルダーベルト付きのセミハードタイプケースに収められています。
セミハードケースは、ロッドの保護力と携帯性両面でバランスが良い仕様。ファスナーの持ち手が大きめで、開け閉めがスムーズに行える点もいいですね。
立体仕様のネーム
出典:DAIWA
ハートランドロゴの隣で浮かび上がるリベラリストのロゴ。紫を基調とした新たな色彩と伝統のダイアモンドラップは、眺めているだけで心躍る仕上がりです。
フォアグリップ
出典:DAIWA
特徴的なフォアグリップは、想定外な大物とのパワーファイトも可能にします。
エアセンサーリールシート
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バスだけでなく、様々な魚種に対して快適に使用できるリールシート。紫に輝く外観が際立つ仕上がりですね。
ブランク&ジョイント
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ヘラ合わせでジョイントする細身・肉厚のブランクスは、至極の曲がりを見せるトルク溢れるロッドに仕上がっています。
ガイドセッティング
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従来のハートランドよりも口径の大きなガイドを採用。耐久性を重視したステンレスフレームで、ベイトロッドはオールダブルフット仕様。
グリップエンド
出典:DAIWA
「HEARTLAND LIBERALIST」のロゴと、誕生年を入れたエンドキャップを採用。
採用技術・テクノロジー
ハートランドリベラリストに採用されている技術・テクノロジーを紹介します。
感性領域設計システム「ESS(エキスパートセンスシミュレーション)」
ロッドが曲がり、元に戻ろうとする復元力を解析し、エキスパートの感性と呼ばれる領域まで設計するシステム。
X45 フルシールド(FULLSHIELD)
±45度に斜行させたカーボンシートで、ロッドのネジレを抑制する技術が「X45」。そのX45を、ネジレの抑制効果が最も高いブランクス最外層に配置し、ロッド先端部分から締め上げる事で、さらにネジリ剛性をアップさせたテクノロジーが「X45フルシールド」です。
キャスティング、アクション、フッキングなどで発生するロッドのネジレを徹底的に排除。優れたキャストアキュラシーを実現し、パワーロスを抑える事でロッド本来の性能を引き出します。
V-JOINT α(Vジョイント アルファ)
出典:DAIWA
Vジョイントはダイワ独自のバイアス構造。ジョイント部のスムーズな曲がりを実現し、パワー・レスポンス・感度が向上します。
1ピースロッドのような滑らかな繋がりで、ロッド本来のパワーをロスなく発揮。そのVジョイントを、ナノプラスを含む高強度素材と高精度な設計・製造テクノロジーで、より強く・軽く・美しくパワーアップした技術が「Vジョイントα」です。
SVFナノプラス
繊維素材を接着するレジン量を減らし、軽さ・パワー・細身化を実現する高性能カーボン「SVF」。東レ(株)ナノアロイ(R)テクノロジーを組み合わせることで、さらなる高強度化・軽量化を可能にしました。
繊維素材より粒子が荒い、通常のレジンでは抑えきれない領域までカバーした製法と言えますね。
AIR SENSOR SEAT(エアセンサーシート)
カーボンファイバーで補強されたリールシートで、軽量化・高強度・高感度を実現。用途ごとの専用設計で、汎用リールシートでは得られない操作性を備えています。
バスロッドとハートランドリベラリストの違い
出典:DAIWA
ハートランドリベラリストは「肉厚・細身のレギュラースローテーパー」な設計。従来のハートランドに共通する”美しい曲がり”を継承しつつ、バスを超える大物ともファイト可能な懐の深さと、ソルトで使われる重量級ルアーも扱いやすい特性ですね。
専用バスロッドとの違いや、ハートランドリベラリスト独自の特徴を順に紹介します。
バスロッドの特徴
”バスロッド”は、淡水・海水を含めた他魚種のロッドと比較して特徴的な違いがあります。
それは、操作性重視の穂先を備えている点。村上晴彦さんが”穂先がある”という表現をされるように、繊細なティップを備えている点が多くの魚種用ロッドと比べて異なります。
この特性は、ウルトラライトのフィネスロッドもエクストラヘビーなパワーロッドでも概ね一致。端的にまとめると、「ティップが軟らかくてバットが硬い先調子」で「掛け調子」なバスロッドが多いと言えます。
土台となるロッド根本を硬いバットで固めつつ、そこから先を繊細かつシャープにすることで、細かいルアー操作やキャストのコントロールを制御しやすい構造。多彩なルアーアクションと高精度なキャストを繰り返す、バスロッドならではの構造ですね。
ルアーロッドの特徴
対するハートランドリベラリストは、ルアー全般で遊ぶための”ルアーロッド”として設計されています。
その特徴は、「ティップが硬くてバットが軟らかい胴調子」な特性。どちらかと言えば掛け調子なバスロッドに対し、ハートランドリベラリストは「乗せ調子」な仕上がりになっています。
その為、引きが強い魚に対しても十分に曲がり込み、サスペンションを効かせながらトルクを発揮して寄せやすい特性。リールのドラグ効果と曲がり込むロッドのクッション性で、バスを遥かに超える引きをみせる魚とのファイトでも、ラインが切れるリスクを軽減してくれます。
実際、プロトロッドを使用していた村上晴彦さんは、3キロクラスのハマチをグイグイ寄せて抜き上げていました。
また、しっかりとした穂先と追従性の高いバットによって、かなり重量があるルアーを扱いやすい点もメリット。軽めのルアーもパワー表記通りに使いやすく、穂先が操作性重視なバスロッドには考えられないレベルで重量級ルアーにも対応します。
重さのあるルアーで遠投が求められる、海辺の岸釣り・ショアソルトゲームでも不足を感じませんね。
バスを含む様々な魚種に対応する万能竿としてのポテンシャルを存分に秘めています。
ハートランドリベラリストだから出来ること
肉厚・細身のブランクスは、キレイなロッドの曲がりで最高な使用感を実現するハートランドの持ち味。
ですが、細軸厚巻きで胴調子のスローテーパーに仕上げた場合、ベナンベナンの竿になってしまうイメージがあります。
また、引きの強い魚を対象とする「乗せ調子」な仕上がりは、バス用のルアー操作に不向きな印象も受けますね。
こうした懸念点を、ハートランドリベラリストは高性能な素材と優れた設計でカバーしています。
ブランクスに採用される「SVFナノプラス」は、曲がり込んでからの復元力が強く、無駄なぜい肉をそぎ落としたシャープな使用感が特徴。細軸であってもベロンとなりにくい芯の強さがあり、胴調子のスローテーパーでも穂先までシャンとした操作性をキープしてくれます。
加えて、ロッドが操作性寄りになってしまう固さと、ボヨボヨになってしまう柔軟性を、ギリギリのところまで徹底的に詰めた設計で、バスを含めて何でもぜんぶ出来る竿を実現。シーバスロッドでも、ジギングロッドでも、もちろんバスロッドでもない、“似た物がないルアーロッド”として誕生しました。
何が釣れるか分からない竿だからこそ、全体的に曲がるロッド特性で負荷の集中を避ける耐久性も魅力ですね。
レスポンスの良い高性能なブランクスだからこそ、こうした設計がボトルネックにならず、メリットとして活用できます。
ハートランドリベラリスト | 機種のラインナップ
ハートランドリベラリストにラインナップされている機種を紹介します。
従来のハートランドとは異なり、会員先行で販売されるアイテムではありません。
通常通りの販売なので、多くの釣り人が手にしやすいですね。
ハートランドリベラリスト 803M+RSB-22
出典:DAIWA
803M+RSB-22 | 性能・スペック
品名 | 全長 | 継数 | 仕舞 | 自重 | 先径/元径 (mm) |
ルアー重量 | ジグ重量 | 適合ライン | カーボン含有率 | 価格(¥) | |
ナイロン | PE | ||||||||||
803M+RSB | 2.44m | 3本 | 103cm | 150g | 1.8/13.4 | 7-50g | 10-60g | 12-30lb | MAX2.5号 | 100% | 60,000 |
803M+RSB-22 | 対象魚(◎:最適、○:適、△:可)
ブラックバス | アカメ | トラウト | ナマズ | シーバス | 小型青物 | シイラ | クロダイ | ロックフィッシュ | |
803M+RSB | ◎ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ | ◎ |
ベイトタックルでのルアーフィッシングを存分に楽しめるロッドが「803M+RSB-22」。淡水ではバスやナマズに、ソルトでは青物をターゲットとしたショアジギング、アイナメやソイなどのロックフィッシュ、シーバスゲームなどに対応します。
どちらかと言えば巻きモノ竿のテイストで、ワーム竿としては少し粗目な仕上がり。ハートランドの感度を“糸にピンピン”としたら、リベラリストは“竿にドゥンドゥン”と、竿が振れて手元にくるイメージです。
ワームでリグ操作する場合は、入力を弱くし、バス専用ロッドよりも丁寧に扱うのがコツのようですね。
逆にチャターやディープクランクといった巻物に関しては、専用竿に引けを取らないくらい気持ちよく快適に扱えるそうです。
ハートランドリベラリスト 903ML+RSS-22
出典:DAIWA
903ML+RSS-22 | 性能・スペック
品名 | 全長 | 継数 | 仕舞 | 自重 | 先径/元径 (mm) |
ルアー重量 | ジグ重量 | 適合ライン | カーボン含有率 | 価格(¥) | |
ナイロン | PE | ||||||||||
903ML+RSS | 2.74m | 3本 | 117cm | 160g | 1.7/13.9 | 5-40g | 7-50g | 8-25lb | MAX2号 | 100% | 64,000 |
903ML+RSS-22 | 対象魚(◎:最適、○:適、△:可)
ブラックバス | アカメ | トラウト | ナマズ | シーバス | 小型青物 | シイラ | クロダイ | ロックフィッシュ | |
903ML+RSS | △ | - | ○ | - | ◎ | ◎ | ○ | △ | ○ |
「903ML+RSS-22」は、9フィート・ML+パワーのスピニングロッド。村上晴彦さん曰く、「8ft.以上かつミディアムヘビー以上のHEARTLANDベイトロッドをすでに持っている人は、こっちのスピニングロッドから試してほしい」との事です。
ソルトを含む汎用性を考えたらスピニングタックルに分があり、1本のロッドでより多くの魚種を狙いたい用途に最適ですね。
軽めのルアーはML+(ミディアムライトプラス)の表記通りに扱えて、さらに重めのルアーにも適合範囲が広いモデル。9フィートという長さが余力を生み出すからこそ、実現した特性と言えます。
淡水ではバスのオカッパリ遠投を始め、河川や湖のトラウトに対応。ソルトではシーバスやタチウオ、小型回遊魚をねらったライトショアジギング、ヒラメ、マゴチなどのフラットフィッシュに対応します。
ベイトモデルの803M+RSB-22 同様、どちらかと言えば巻物寄り。バス相手にリグ操作する場合は、専用ロッドよりも丁寧に扱うのが良さそうですね。
他魚種の場合、ワームでもリーリングで操作するシーンが多いので、万能竿ならではの特性だと思います。
まとめ
出典:DAIWA
ハートランドリベラリストは、村上晴彦さんの感性とダイワテクノロジーが融合した魚種不問のルアーロッド。バスを除外することなく、バスを含めたルアーフィッシングの万能竿としてイイ感じに仕上がっています。
さまざまな魚種に対応するだけでなく、ロッドの曲がりが最高に気持ちいハートランドテイストも魅力ですね。
シーバスや小型青物、ロックフィッシュやトラウトなどをハートランドテイストで楽しみたい方は勿論、バスを含めた魚種不問の釣りを遊んでみたい人におすすめなアイテムです。
3kgくらいのハマチなら、ロッドの曲がりを楽しんでるうちに簡単に上げられるパワーや耐久性も魅力。
バスだけをターゲットとされる釣り人にとっても、他の専用竿には無いパフォーマンスを楽しめるロッドと言えますね。
2022年に新登場した「ハートランド リベラリスト」。ルアーフィッシングの楽しみ方が広がる期待のニューアイテムです!
ハートランドリベラリストに合うリール
さまざまな魚種に対応するハートランドリベラリスト。淡水をターゲットとする場合は、手持ちのバス用リールで幅広く遊べそうですね。
ただソルトまでターゲットを広げた場合、より汎用性の高いリールや、各釣りに応じた専用リールがおすすめです。
ハートランドリベラリストに合わせるリールをいくつかピックアップしてみました。
ベイトリール
村上晴彦さんは、ハートランドリベラリストのベイトモデルに「スティーズA TW HLC」を使用していました。
PEラインを巻いて、シーバスなどのキャスティング主体な用途に良さそうですね。勿論、バス釣りでの遠投用途にも最適です。
スティーズA TW HLC は遠投専用モデルでブレーキが弱めなので、ある程度メカニカルブレーキを締めた方がいいかもしれません。
バス用途でも、村上晴彦さんは状況に応じてメカニカルブレーキを多用されています。
また、魚種不問で幅広く遊びたい場合は、PEラインに特化したベイトリールもおすすめ。ロックフィッシュ用の「ダイワ HRF PEスペシャル」なら、シーバスやその他魚種用にも幅広く使え、コストパフォーマンスにも優れています。
シーバス用のハイエンドモデル「ダイワ モアザン PE TW 1000XH-TW」もいいですね。
ジギング用途の場合、キャスティングリールではなく、落とし込みに特化した専用リールがおすすめ。汎用性はありませんが、ジグの着底速度などが重要となるジギングでは専用リールが必須です。
スピニングリール
ハートランドリベラリストに合わせるスピニングリールは、淡水からソルトまで幅広い汎用性に優れたモデルがいいですね。
おすすめのリールは「20ルビアス LT3000-XH」。予算が許すのであれば、至高のハイエンドモデル「22イグジスト PC LT3000-XH」も要チェックです。
バス用途に限定するとやや強めですが、ラインセッティング次第で十分対応可能。海水域まで含めた幅広い釣りに対応できる汎用性が魅力の番手です。
8lbライン150m、PE1号が200mというラインキャパと、スピーディーでパワフルなリーリング速度が、ソルトを含めた使い勝手を広げてくれますね。
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