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バス・タクティクス《夏の戦略》 | 攻略・実践詳解

バス釣り - 夏の攻略

熱いサマーゲームの世界へ!

梅雨がまだ残る中、少し汗ばむ朝からの雨は、少しヤル気を無くしてしまいますよね。
また、梅雨が明けても夏の時期に雨は付きものです。
ですが水中では、春のスポーニングを終え、ストラクチャー奥に身を潜めて徐々に回復してきたバスが活性化。
曇天下の風で水面がかき回され始める頃から、身近に捕食できるベイトを活発に追う様になります。
朝からの雨は、捕食者であるバスのベイトたちの警戒心も薄れさせる好材料。

雨は、水際に立つアングラーの存在も気付かれにくく、水面や水面直下といった目視できる激浅レンジでも、バスが活発にルアーへアタックします。
活性が高くなるこの時期は、「トップウォーターゲーム」や「シャローゲーム」で、思う存分バスのバイトを目の当たりにしたい所!
さあ、心臓破るサマーゲームを開始しましょう!

※本記事は雨の釣りを推奨するものではありません。大雨や雷、滑りやすい足場や増水した水辺など、危険な状況での釣りはくれぐれも控えてください。

夏のバスフィッシング | サマーゲームのポイント

サマーゲームを展開する上で、特に重要かつ基本となるキーワードは次の3点です。

  • 日影(シェード)
  • 風の当たる場所(ウィンディーサイド)
  • 水通しの良い場所

晴れ・曇天・雨の日に限らず、朝一と夕暮れ時であれば、比較的どのポイントでも1番目のキーワード「日影(シェード)」をクリアします。
このタイミングであれば、岸際となるシャローエリアのストラクチャー周りで、活発なバスの求餌行動(フィーディング)が見られますね。

次の項目で、フィールドエリアの特徴に応じた攻略方法を紹介します。

夏の基本的な攻略については、次の記事も参考にしてみてください。

夏のバスフィッシング攻略(シーズナルパターンの実践)
いよいよトップウォーターシーズンの到来!!6月下旬。ムシムシとした本格的な「梅雨」の中、バスはスポーニング後にシェードへ...

エリア別トップウォーター攻略

バス釣り - 夏の攻略

夏のバスを狙うエリアの特徴別に、トップウォーターを主体とした攻略方法を紹介します。

オープンウォーターでのトップウォーターゲーム

夏の朝晩は風が無い日も多く、2つめのキーワードを満たさない状況も多いですね。
その場合「日影(シェード)」「水通しの良い場所」に該当するポイントが狙い目。
例えば、北斜面の岩盤エリア内にある本流に近い小さなワンドや、ウィード、立木、倒木、沈船、桟橋などがあるシャローエリアから攻めてみましょう。
ドシャローが一番の狙い目なので、不用意に岸に近付かず、身は伏せ気味に、遠目から斜めにキャストして攻め始めるのがセオリーです。

ここで紹介するオープンウォーターとは、ルアーを通しやすいコースが確保されている状況。岩盤沿いの何もない場所は勿論、立木やウィードがあっても、水面をルアーがトレースするコースに障害物が少ない状態です。

おすすめルアー

オープンウォーターでおすすめなルアーを紹介します。

バズベイト

立木や倒木があってもトレースコースに障害物が少ないオープンウォーターや、ウィードやアシやウィードがまばらに水面に出ている程のポントでは、バズベイトがパイロットルアーとして有効です。
水温上昇と共に水面へ茂ってくるウィードやヒシモ、アシにコンタクトさせながらも、それらを乗り越えて広範囲にチェック可能。金属ペラの甘い音でバスを狂わせます。

おすすめのバズベイト

ゲーリーヤマモトのジャンボバズは、長年の実績で評価が高いバズベイト。ただ、若干キャストし難いルアーなので、初めてバズベイトを使うのであれば、キャストしやすくリーリング時の姿勢も安定したバブルトルネードがおすすめです。
ボルケーノ グリッパーは障害物回避性能に優れ、水面の表層を巻き続けるバズベイトとしては比較的スローに使いやすいルアー。

バズベイトのトレーラーフック

水面の表層をトレースするバズベイトは、スピナーベイトに比べると致命的な根がかりのリスクが低いので、ワンタッチで装着できるトレーラーフックを推奨。
トップウォーターはミスバイトも多いので、その回避にも役立ちます。

トップウォータープラグ

前項のバズベイトは、沈まないように巻き続けるルアーなので、無風に近い状況下では波動と音によるプレッシャーを与えてしまう事も。
また、バイトが浅い時は上手くフッキングできない時もあります。
そうしたタイミングでは、次のルアーも試してみてください。

水面でベイトをチェイスするのが確認できたり、ボイルが発生している状態であれば、トップウォータープラグが効果的。
着水後、一定位置でステイさせてからシェイクを入れる...といった、微波動でも誘える実績の高いルアー達です。

トップウォータープラグはロッド操作でアクションを付ける楽しさがあり、ヒットシーンを目の当たりにできる点からも、バスフィッシングの魅力が凝縮された釣り方ですよね。

おすすめのトップウォータープラグ

ヘドン クレイジークローラーは、左右にある大きな金属プレートのアームが一定速度のリーリングで交互に水による抵抗を受け、あたかもクロールをしているようなアクションです。ストップ&ゴーがおすすめ。

フレッドアーボガスト ジッタ―バグは、一定速度のリーリングでヘッド部分にあるカップ状の金属が水を受け、リズミカルなポップ音と共に左右に首振りアクション。軌跡に細かな水泡を残すのも特徴です。こちらもストップ&ゴーで。

ポッパーは、トゥイッチアクションで、ポップ音としぶきを出しながら、左右に大きくダートしてアピールします。
ネチネチとピンポイントで誘い続けてもいいですね。

ペンシルベイトは、水面下へ必要以上にプレッシャーをかけたくない場合や、ミスバイト後のフォローベイトにも最適のルアー。ポッパーと同じ要領のトゥイッチアクションで、大きく左右にダートさせます。
ダート後のストップ時に見せて喰わせたり、速めのトゥイッチでリアクション的な使い方も可能。

ベジテーションカバーや、ゴミ溜まりでのトップウォーターゲーム

バス釣り - 夏の攻略

「ベジテーションカバー」や「ゴミ溜まり」の下は、日光が遮られる恰好のシェードです。

こうした障害物に隠れた水面下は、サマーゲームにおける絶好のキーワードとなる「日影(シェード)」そのもの。
「ベジテーションカバー」とは、リリーパッド(水面に葉を広げるハスやヒシモ、アシ等の群生)や、ウィードベッド(カナダモ等の群生)を指します。

ただし、ベジテーションカバーのほとんどは、水面に浮いている葉から、その茎が水面下の地中にまで伸びている状態。
その為、ウィードレス仕様のトップウォーターか、オフセットフックでウィードレスにセッティングしたワームでのテキサスリグやノーシンカーでなければ、1投毎に草刈り状態となってしまいゲームが成立しません。

またバスがヒットした後も、掛けた魚が茎の中に潜る為、強引に引きはがすパワーが必要。
必然的に、20ポント以上の太糸や5号前後のPEラインなどで、それに適したヘビータックルが求められます。

おすすめルアー

カバーでのトップウォーターゲームにはフロッグが有効。フロッグは、上向きのフックポイントがボディでガードされている為、根掛かりを気にせずカバーに投げ込みやすいルアーです。

水面に浮かぶ葉が途切れた場所(ポケット)をカエルが泳ぐイメージで引き、葉の端に届いたらストップ。葉に引っかけた状態でシェイクさせて揺らした後、葉の上をスライドさせて次のポケットに移動、といった攻め方がおすすめです。

トップウォーターで反応が薄い場合

岡山県 青野ダム

トップウォーターで反応が薄い場合、次のような戦略を試してみてください。

シェードの奥の奥を攻めるキャスティング

オープンウォーターで水通しの良いエリアは、切り立った岩盤状の岬を形成している場合が多く、夏場は木の葉が水面上にせり出している状態(オーバーハング)になっています。
オーバーハングはバスにとって恰好のシェード。せり出した木と水面までの狭いスペースに対し、オフセットフックでウィードレス・スナッグレスセッティングを施したワームを使って、より奥へ奥へと投げ込むことが効果的です。

オカッパリの場合、周辺が木に囲まれていて通常のキャストができない事も。
ですが、そうした場所ほど他の釣り人からも敬遠されるので、プレッシャーがかかっていない事が多く、できるだけ攻めたい場所ですよね。
立ち位置の後ろが木に覆われている場合は、ピッチングやフリッピングでのアプローチが有効。場合によっては、バックハンドキャストやスキッピングでしか攻め込めないシーンもあります。

夏場は特にこうしたシチュエーションが多いので、さまざまなキャスティング技術を磨いておくのがベスト。
キャスティング技術を身に付けるためには、失敗を恐れず実地訓練を重ねるしかありません。
初めの頃は、単価が安いワームとオフセットフックなどを使って、何度もトライして技術を磨いてください。
無風の日中やアングラーの多い夏休み中など、プレッシャーが高まる日ほど、キャスティング技術の差が釣果を左右します。

おすすめのワーム

バックスライド系ワームは、オーバーハング(水面にせり出した木)と水面の狭いスペースに打ち込みやすく、着水後、カバー奥の奥に潜り込んで行ってくれるスグレもの。
足や爪などがある側からオフセットフックを刺し、比重の高い頭側をキャスト方向の先端に向けます。
必要に応じて、先端側へネイルシンカーを埋め込むことで、より奥へと潜り込みやすくなるのでお試しください。

タフな日中は、縦ストラクチャーのディープに切り替え!

夏場に日が高くなって水温が上がると、トップウォーターでなかなか良型がバイトしない場合や、バイトがあっても乗らない事があります。
そうした場合、喰わせ要素の高いルアーや、少しレンジを下げた水面下へのフォローベイトも試してみてください。

また日差しの強い日中は、少しでも低水温で溶存酸素が豊富な5m前後のディープレンジが、ベイトとバスにとって好条件になりやすいですね。
この場合、バスは縦のストラクチャー(橋脚、立木、桟橋等)に沿った中層にサスペンドしている事が多くなります。

フォローベイトで水面下を巻きつつ、徐々にレンジを下げていき、ここぞという縦ストラクチャーではフォールさせる事で、バスのレンジを特定しやすくなります。
バスのレンジを特定できれば、そのレンジをディープクランクやスピナーベイトで攻めるのが効率的。

おすすめルアー・リグ

小型スイムベイト

ガンクラフト ジョインテッドクロー70は、元祖S字系の小型サイズモデル。
水面直下をジャークしながらゆっくり巻き取り左右にスライドして泳がせ、下層のバスもおびき出します。
ステイ時にルアーを見せることで、水面下のバスも喰わせられるルアー。

ノーシンカーリグ

高比重ワームのノーシンカーは、水面直下でスロースイミングさせたり、ストラクチャーに引っかけてシェイクで誘えます。
オフセットフック使用でウィードレス性能が高く、ベジテーションカバーにも積極的にアプローチできますね。
ネイルシンカーをボディの下側(スリット先端側)へ低重心になるよう差し込んで、スローシンキングでディープまでフォールさせる事も可能。
バスの居るレンジでそのまま横引きスイミングも開始できる、夏の万能ワームです。

まとめ

1日激しい太陽にさらされた後の夕暮れ。少し爽やかな西風で水面にさざ波が立ち始める頃、再び水面でベイトとそれを追うバスがざわめき出します。
日中のシェードを攻めていたワームやディープクランクから、おもむろに朝一番で使っていたトップウォータープラグに付け替え。ラストチャンスタイムを開始してみると、ディープに落ちていたバスが面白い様に水面にアタックしてくるなど...こうしたドラマが真夏のゲームフィッシングの醍醐味ですよね。

ただ夕方は、トップウォーターにナマズなどの外道がヒットすることも...フックを手で外す事に抵抗がある方は、タックルボックスにプライヤーを忍ばせておいてください。

タカミヤ ステンレスアングラーズプライヤー ベントノーズタイプは、ステンレス製でスプリットリングの取り付けやラインカッター等、多機能でコスパ良好。

暑い日の釣りが終われば、家に帰ってゆっくりと体をクールダウン。水分補給を兼ねて冷たいものを飲みながら、1日のヒットシーンや次回にやり残した事などを振り返り、「さあ、来週はどこに行こうか」などと思いを巡らせてみるのもいいですね。

夏のハイシーズンは、いよいよこれからが本番。是非、楽しんでください!

夏のバス釣り - 攻略関連

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