セオリーが通じない時のネクストインスピレーション!!
いよいよサマーシーズン本番!気温も釣果もバス釣りで最もアツい季節ですね。
少しおさらいしておくと、真夏になる前の梅雨後半は、激しい雨続きとなる場合があります。
5月頃には早くも紫外線が盛夏並みに強くなり、それに伴い水温も急激に上昇。
そんな真夏と変わらない状況は、水中環境も酸欠になりやすいので、激しい雨風は溶存酸素を高めてくれる「恵みの雨」となります。ただし、そうした雨風は、「ニゴリ」や「急な流れ」「増水」をもたらすので、環境変化にうまく対応する必要がありました。
そして梅雨明け後。
目立った夕立でも無い限り、雨が全く降らない日が続くと水中は瞬く間に酸欠状態に。
人間もグッタリする様な夏の昼間は、バスも直射日光が届きにくいシェードの下方レンジに移動。
そうしたポイントをじっくりと的確に攻略できればチャンスが広がりますね。
本記事では、梅雨の末期から真夏にかけて、よくあるシチュエーション別の攻略法を紹介します。
目次
夏のパターンとセオリー
夏全体のパターンとセオリーとして、梅雨後半からの流れをおさらいで紹介。
季節の移り変わりを把握しておくことで、その後の戦略にも役立ちます。
梅雨後半からのバスの行動パターン
梅雨後半になると、アフタースポーン時はストラクチャーへタイトに身を潜めて体力温存していたバスは、身近にいる小魚やエビといったベイトフィッシュを捕食し始め、充分に体力を回復していきます。
雨の日は直射日光がセーブされ、水中に溶存酸素も提供されるので活性が上昇。
そのような梅雨後半から盛夏にかけての風雨による水面の波紋は、魚の警戒心を和らげると共に、ベイトとバスのレンジも上がりやすく、水面にも積極的なバイトが見られます。
ただし、最近は地球温暖化などの影響で空梅雨の年もあれば、真夏日が連続する中で、ゲリラ豪雨やヒョウが降るという急激な天候変化も。
突発的な水中環境の変化が起こる度合いも高まるので、降雨後に変化するバスの喰いには敏感に対応したいものです。
梅雨明けの盛夏は、往々にして高水温が続き、水中の溶存酸素量が不足がち。いわゆる酸欠状態になってしまいます。
当然バスは、少しでも流れがある水通しの良いシェード(橋脚、桟橋、岬の先端や岬周辺のオーバーハング、岩盤帯の岩や立木周り等で影を形成する場所)へと避難。そうした「縦ストラクチャー」の中層~下層で、タイトにサスペンドしている事が多くなります。
梅雨後半からのセオリー
朝一番は、大型なバスほどドシャローエリアで積極的に捕食活動を行ないます。
なので、特に岬周辺の立木エリアや岩盤やゴロタ石エリア、桟橋周辺、本流のカレント(流れ)に近いワンド周りのウィードエリア..といった水通しの良いエリアに直行しましょう。
攻め方としては、水際に寄っているベイトフィッシュを模して、遠目から手早くアプローチする必要があります。
目でサイトできる状況は、相手のバスからも気付かれやすいもの。
オカッパリの場合、いきなり水際に立つような事は避けて、可能であれば身をかがめつつ、自分が正確にキャストできる範囲でなるべく水際から離れてアプローチするのがいいですね。
ルアーのファーストチョイスは、雨天や風が多少でもある日はバズベイト、チャターベイト、スピナーベイトから。
晴天無風に近い日であれば、魚の警戒心にも配慮して、着水音の控えめなシャッドテールやカリーテールワームのノーシンカーリグからキャストを開始してみましょう。
梅雨後半のおすすめルアー
梅雨後半におすすめのルアーを紹介します。
バズベイト
チャターベイト
トレーラーワーム
スピナーベイト
ノーシンカーリグ
ノーシンカーで水面直下からフォールさせやすく、狙ったレンジをストレートリトリーブでも狙えるシャッドテールがおすすめ。
ネイルシンカーを埋め込めば、ウェイトを調整してレンジを変えて攻めやすくなります。
サマーシーズン(夏)の Next Inspiration(次の閃き)
それでは、夏のバス釣りで攻略ヒントとなるインスピレーションを紹介。
シチュエーション別のポイントを、梅雨後半からおさらいしています。
増水時の Next Inspiration 1
梅雨の後半から夏にかけては、雨続きの日や、最近ではゲリラ豪雨など急激な増水が伴う時期です。
増水時は、普段は地上にあった草木やアシ、岩、テトラポットなどが水中に漬かり、岸際のストラクチャーがより増える事に。
その為、バスやベイトの隠れ先が増え、急激な増水が落ち着くまではシャローのストラクチャーにタイトに付く事が多くなります。
岸際に沈んだストラクチャーを狙う為に、スナッグレス効果の高い以下のルアーを用意しておくのがいいですね。
※増水時の川は、上流のダムの放水により、さらに急激に水位が増える事があります。毎年、中州に取り残される事件なども発生しているので、雨の後は不用意に中州などに入り込まないようにしてください。
増水時のおすすめルアー
増水時のおすすめルアーを紹介します。
テキサスリグ
ラバージグ
おすすめのラバージグは「オーエスピー ゼロワンジグ」。カバー攻略とフッキング性能を両立したバランスの良さが魅力です。
「エバーグリーン カバークリーパー」は、ヘビーカバー対応コンパクトジグ。スモラバでは強度不足や根がかりの不安がある場所で効果的。サスペンドしている際のジグストにも有効です。
トレーラーワーム
バックスライドリグ
バックスライドに適したワームは、丸みを帯びた部分を投げる先端側として、そこにネイルシンカーをセット。ネイルシンカーによる重さで、着水後更にカバーの奥へとスライドして潜り込みます。
オフセットフックをセットし、スナッグレス効果も優秀。
「ドライブショット」は頭側を先端(足側からフックをセット)、「ボムスライド」はお尻側を先端(爪側からフックをセット)としてネイルシンカーをセットます。
雨続きで水が濁っている時の Next Inspiration 2
川やリザーバーでは、上流の山間部における降雨によって、水量や流れ、濁りといった状況変化が伴います。
バスは急激な状況変化を好まないので、次のような場所を探してみてください。
- 少しでも流れや濁りの少ないエリア:本流の裏になるインサイドベンド寄りの淀みや反転流となっているエリア
- シャローのカバー周り:シャローは濁りが先に解消されるエリア
- 流れ込みエリア:合流部に濁りの違う境目が発生していたら絶好のチャンス
基本は濁りが少ないエリアを探しますが、適度な濁りは魚の警戒心が薄れ、ベイトフィッシュのレンジも上がりやすい傾向。この場合、シャローレンジを漂わせられるルアーが有効になります。
ただ高水温の夏期は、アフタースポーン時よりレンジが深くなる事が多く、流れの速さにも対応する必要性があるので、ウェイト調整によってシャローから中層、深場までレンジ攻略がやりやすいミドストがおすすめ。
ゴミ溜まりが発生している場合、そこがまさに淀みエリアとなるので、ジカリグ・ゼロダンで直撃するのもいいですね。
濁りがある時は、ルアーのカラーチョイスは「白、黄、オレンジ、ピンク、チャート系」、日中であれば「黒」もおすすめ。
濁りがある時のおすすめルアー
濁りのある状況でのおすすめルアーを紹介します。
ミドスト(ミッドストローリング)
ゼロダン(リーダーレスダウンショットリグ、直リグ(ジカリグ))
フックのアイにスプリットリングやスナップで、スティックタイプのダウンショットシンカーを直付けしたリグ。
スナッグレス性能が高く、ゴミ溜まりなどをかき分けて垂直に落としやすいリグです。
シンカー付きフック
デカバス・大型バスのスイッチを入れる為の Next Inspiration 3
「セオリーから入ってみたが、反応が悪い」「子バスしか喰ってこない」という場合は、発想転換が必要。
喰い気のないデカバス・大型バスにスイッチを入れる力があるビッグベイトやスイムベイト、ジャークベイトを投入してみます。
ビッグベイトやスイムベイトは、水面直下からストラクチャー(ウィード等)上面までの、目視できる範囲の浅いサスペンドレンジを、緩やかなダートアクションで左右にゆったりと泳がせます。
前項「雨続きで水が濁っている時の Next Inspiration 2」で紹介したような魚が上ずっている状態も、次に紹介するスイムベイトのドリフトや、ジャークベイトのジャーキング、トウィッチングが効果的。
デカバス・大型バスのスイッチを入れる おすすめルアー
デカバス・ビッグバスにスイッチを入れる為のおすすめルアーを紹介します。
ビッグベイト・スイムベイト
中層に潜むバスの活性を上げて、バスのサイズを選んでバイトに持ち込む事も可能。
専用タックルが必要なルアーが多いですが、普通のロッドで使える製品を紹介します。
「ジョインテッドクロー 128 F」はルアー重量が3/4oz.なので、M(ミディアム)~MH(ミディアムヘビー)のタックルでも対応可能
「ダークスリーパー」はボトム専用スイムベイト。背ビレの中にフックが隠れているので、スナッグレス効果も高いですね。
ジャークベイト
オーエスピーベントミノーは、表層でトウィッチやジャークさせ、2~3mレンジが下がっているバスもアタックに持ち込める魅惑のアクションです。
高水温期の日照り続きなバスへの Next Inspiration 4
高水温期のベタ凪に近い日は、往々にしてバスも活性が低くなりがち。水通しの良いシェードや、縦ストラクチャーのミドルレンジで、バスがタイトにサスペンドしている状態が多くなります。
まずは一定のレンジを探る為、クランクベイトやスピナーベイトで様々な深さのコースを探ってみてください。
反応がない場合は、ワッキーリグやネコリグでストラクチャー沿いにタイトに。ゆっくりと縦にフォーリングさせながら、更にレンジを探ってみます。
ボトムから僅かに浮いたレンジを狙う場合は、重めのシンカー(5g以上)を使ったヘビダン(ヘビーダウンショットリグ)で、ワームを一定位置にとどめてシェイクしてみるのもおすすめ。
また、無風やベタ凪の日でも、午後になるとフィールド毎に決まった方向から風が吹く事が多くなります。風が吹き出した際、ウィンディーサイドとなる、風の当たる側の岸を狙えるスポットに入っておきましょう。
いざ風が吹き始めたタイミングで、岸際のアシやウィードがあれば、まさにそのストラクチャーの中に撃ち込むチャンス!
ストラクチャー対策には、「増水時の Next Inspiration 1」で紹介したテキサスリグやバックスライドリグ、ラバージグ+トレーラーが有効です。
高水温期の日照り続きに おすすめルアー
日照り続きで高水温な状況におすすめのルアーを紹介します。
ワッキーリグ
ノーシンカーでのワッキーリグは、縦ストラクチャーを丁寧に攻略するルアーとして最適。
ここで紹介するワームは、ネコリグやダウンショットにも使える汎用性の高さも魅力です。
ワッキーリグのフックポイントに上記チューブを装着することで、身切れを防ぎ、ワームを長持ちさせることができます。きつめのサイズを選び、ライターで少しあぶって固定。
ネコリグ
ネコリグでストラクチャーをタイトに攻めるため、フックポイントをワームのボディに隠せるカバーネコリグ用フックがおすすめ。勿論、ワッキーリグ用のフックを縦刺しにする事でも流用可能です。
ヘビダン(ヘビーダウンショットリグ)
まとめ
夏期の週末は、釣り以外にも様々なウォータースポーツや、キャンプなどのアウトドアが真っ盛りのシーズン。
週末や夏休みは何かとプレッシャーが高まってしまい、ただでさえ高水温で活性の下がったバスが更にナーバスになりがちです。
そうした状況では、繊細な釣りも必要になってきますね。
喰わない場合、まずは1点でシェイクし続けてみてください。
それでも駄目なら、あえて重めのシンカーに交換した上で、サスペンドしているレンジまでのフォールスピードを上げて、リアクションバイトを狙うのも効果的。
また夏場の減水時は、普段水中にあるストラクチャーが丸見えになるので、先々のシーズンに備えて「写メ」などで場所を記録しておくのがいいですね。
やがて、縦ストラクチャーをタイトに攻めなければ喰ってこなかったバスが、やや離れた場所や何の変哲も無いポイントでバイトするようになってくれば、いよいよ秋パターンの始まりです。
秋は一般的にバスを釣りやすい時期と言われていますが、良型バスは場所を特定しにくく、シチュエーションによっては攻略が難しいシーズン。今後の記事で、秋にありがちな難しい状況の対応策も紹介するので、その前にサマーシーズンを存分に楽しんでみてください!
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