2022年4月追記
日本でも、国内独自仕様のゼノンベイトリール発売が決まりました。
以下、海外で発表されたゼノンの元記事になります。
----------
アメリカで、アブガルシアの新型ベイトリールがお披露目されました!
新製品となるベイトリールの名は「ゼノン」。昨年、超軽量かつ斬新なスピニングリールとして登場したゼノン(ZENON)に続き、ベイトリールのラインナップが加わりました。
スピニングリール・ゼノンは、YouTube等でライントラブルについての問題が指摘され、悪い意味でも話題になった製品。ただ、フェザリングをキチンと行い、手でベールを戻す方であれば、問題はあまり発生しないというインプレもあります。
そうした使い方でない場合でも、従来のアブ製品なら問題が少なかったので、ハイエンドならではのピーキーさがあるのかもしれませんね。
高級セダンのような快適さではなく、使い手を選ぶスポーツカーのような尖った特性。それだけゼノンは、極限まで研ぎ澄まされた性能を追求していると言えそうです。
その軽量ハイエンドなゼノンにベイトリールが新登場!しかも、価格帯のグレード別に次の3機種がラインナップされています。
- Abu Garcia Zenon MG-LTX Casting Reels
- Abu Garcia Zenon MG-X Casting Reels
- Abu Garcia Zenon X Casting Reels
ベイトリール版ゼノンは、アメリカで2022年4月発売予定(ZENON MG-LTXの右ハンドル、ZENON XのSHS右ハンドルモデル以外は7月予定)。
日本での発売は未定ですが、アブ好きの方は気になる製品ではないでしょうか。
本記事では、3種類のゼノン・ベイトリールについて紹介します。
目次
アブガルシア 「ゼノン MG-LTX」 ベイトリール
性能・スペック
Model | Retrieve | Gear Ratio | Weight | Bearings | Line Cap. (Test/Yd.) | Price |
ZENON MG-LTX | Right | 8.3:1 | 4.5 | (8HPCR + 2CL) + 1RB | 10/120, 12/100 | $499.95 |
ZENON MG-LTX-L | Left | 8.3:1 | 4.5 | (8HPCR + 2CL) + 1RB | 10/120, 12/100 | $499.95 |
「アブ ゼノン MG-LTX」は、今までのアブガルシア製品において、最も軽量でコンパクト、かつロープロファイルなベイトリール。新しいSLC(スーパーライトコンセプト)スプールを採用し、セラミックベアリングとの組み合わせによって、軽量ルアーへの対応力を極限まで研ぎ澄まされた性能を実現しています。
一体成形のマグネシウムフレームと、カーボン繊維で強化されたサイドプレートによって、強度を保ったまま超軽量化を達成。カーボン製のカスタムクランクハンドル、カーボン製ドラグスター、EVAハンドルノブは、人間工学に基づいたデザインで快適な使用感を発揮します。
ゼノン MG-LTX の本体重量4.5オンス(約127g)は、限定販売された「アブガルシア MGエクストリーム ベイトリール」と同等。決して史上最軽量という訳ではないと思いますが、限定モデルではなく通常製品でこのスペックは驚きです。
また、写真を見る限り、ボディサイズはかなりコンパクトに見えるので、キャスト性能を含めて繊細な操作性に研ぎ澄まされたベイトリールと言えそうですね。
ラインキャパシティ12lb/100yd(約91m)は海外基準なので、日本企画で14lb/100m相当になると推測。いわゆるベイトフィネス機ではなく、バーサタイルな用途における繊細な使用感・キャストフィールを高めたモデルと言えそうです。
最新鋭の戦闘機やレーシングマシンを思い起こさせるデザインも斬新。アブのリールにこだわりを持つ方には、見逃せない1品ではないでしょうか。
ベイトリール版・ゼノン MG-LTX | SLCスプールの重量
▲少し見えにくいですが、ゼノンMG-LTXのスプール重量は約8.5g。スプールエッジ近辺まで肉抜きされている点がSLCスプールの特徴。
ZENON MG-LTX のスプール重量は約8.5g。ベアリングやシャフト込みでこの重量はかなり軽いですね。
特別なチューンナップモデルではなく、標準製品としては破格の重量です。
また、スプールサイド方面までキッチリ肉抜きされているのが特徴的。スプールサイドは、回転の慣性に影響が大きい場所なので、キャストフィールに大きく貢献してくれそうです
採用技術・テクノロジー
海外でのショップ情報によると、「アブガルシア ゼノン MG-LTX ベイトリール」は次のような技術・テクノロジーを採用しています。
- 8 Stainless Steel HPCR Bearings + 2 CeramiLite Spool Bearings + 1 Roller Bearing
- One-Piece X-Mag Alloy Frame
- C6 Carbon Side Plates
- Carbon Matrix Drag System
- IVCB-4 Braking System
- Infini II Spool Design
- Super Lightweight Concept (SLC) Spool Design
- Compact Bent Carbon Handle
- Aircraft Grade Aluminum Main Gear
- Ti Coated Line Guide
- Recessed Reel Foot
- Lube Port
ブレーキシステムには、外部から細かい微調整が可能な「IVCB-4」を採用。ベイトフィネス用途であればマグトラックスブレーキの方が向いていると思いますが、軽量ルアーを含めて幅広い用途で快適なキャストフィールを実現するシステムです。
SLC(スーパーライトコンセプト)という言葉は初出ではありませんが、スプールに限定している点が要注目。日本では定番とも言える超軽量スプールが、グローバルスタンダードとなりつつある証なのかもしれません。
とにかく、アブガルシア ゼノンMG-LTX は超ハイエンドなベイトリールと言えますね。
定価$499.95(約57,000円)は、仮に日本で発売されたとしても、実売価格で4万円前後になりそうですが...
アブガルシア 「ゼノン MG-X」 ベイトリール
性能・スペック
Model | Retrieve | Gear Ratio | Weight | Bearings | Line Cap. (Test/Yd.) | Price |
ZENON MG-X | Right | 6.8:1 | 5.1 | 10HPCR + 1RB | 10/135, 12/110 | $399.95 |
ZENON MG-X-L | Left | 6.8:1 | 5.1 | 10HPCR + 1RB | 10/135, 12/110 | $399.95 |
ZENON MG-X-SHS | Right | 8.3:1 | 5.1 | 10HPCR + 1RB | 10/135, 12/110 | $399.95 |
ZENON MG-X-SHS-L | Left | 8.3:1 | 5.1 | 10HPCR + 1RB | 10/135, 12/110 | $399.90 |
「アブ ゼノン MG-X」は、軽量で高パフォーマンスの基準となる新型ベイトリール。ハイエンドモデル・ゼノンMG-LTXと同様に、マグネシウム製フレームとC6カーボンサイドプレートで、強度と耐久性を損なうことなく、軽量化を達成しています。
本体自重5.1オンス(約144g)は最軽量ではないものの、一般的なベイトリールとしてはかなりコンパクトですね。
ラインキャパシティ12lb/110yd(約100m)は海外基準なので、日本基準だと16lb/100m相当になると思われます。
十分なラインキャパを備えつつ、非常に軽量なボディに仕上げられている点が魅力。
定価$399.95(約46000円)は、仮に日本で発売された場合、実売30,000円台半ばだと予想。この価格帯でこの軽さは、かなりハイパフォーマンスなベイトリールと言えそうです。
ベイトリール版・ゼノン MG-X | スプール重量
▲ゼノンMG-Xのスプール重量は約9.5g。ベアリングとシャフト込みの重量としてはかなり軽量。
ZENON MG-X のスプール重量は約9.5g。上位機種 MG-LTX 程ではありませんが、かなり軽量です。
採用技術・テクノロジー
海外でのショップ情報によると、「アブガルシアガルシア ゼノン MG-X ベイトリール」は次のような技術・テクノロジーを採用しています。
- 10 Stainless Steel HPCR Bearings + 1 Roller Bearing
- One-Piece X-Mag Alloy Frame
- C6 Carbon Side Plates
- Carbon Matrix Drag System
- IVCB-4 Braking System
- Infini II Spool Design
- Compact Bent Carbon Handle w/ Flat EVA Knobs
- Aircraft Grade Aluminum Main Gear
- Ti Coated Line Guide
- Recessed Reel Foot
- Lube Port
外部から細かい微調整が可能な「IVCB-4」ブレーキを採用。
ハイエンドモデル・ゼノンMG-LTX のようなSLCスプールではありませんが、かなり充実した性能ですね。
アブガルシア 「ゼノン X」 ベイトリール
性能・スペック
Model | Retrieve | Gear Ratio | Weight | Bearings | Line Cap. (Test/Yd.) | Price |
ZENON X | Right | 6.8:1 | 5.5 | 9HPCR + 1RB | 10/135, 12/110 | $299.95 |
ZENON X-L | Left | 6.8:1 | 5.5 | 9HPCR + 1RB | 10/135, 12/110 | $299.95 |
ZENON X-SHS | Right | 8.3:1 | 5.5 | 9HPCR + 1RB | 10/135, 12/110 | $299.95 |
ZENON X-SHS-L | Left | 8.3:1 | 5.5 | 9HPCR + 1RB | 10/135, 12/110 | $299.95 |
「アブ ゼノン X」は、ベイトリール版ゼノンで最も手頃な価格帯(定価$299.95(約34,000円))。もし、日本で発売されるとしたら、実売価格2万円台半ば辺りになりそうですね。
コストパフォーマンスに優れたベイトリールとしては、かなりコンパクトで自重5.5オンス(156g)と軽量。耐食性と剛性に優れたアルミニウム合金製フレームと、C6カーボン製サイドプレートを採用しています。
海外基準のラインキャパシティ12lb/110yd(約100m)も、日本基準であれば16lb/100mはあると思われるので十分ですよね。
外部ダイヤルで調整可能なブレーキシステム搭載で、軽量なルアーから重量級ジグまで、幅広いキャスト性能を実現しています。
ベイトリール版・ゼノン X | スプール重量
▲ゼノンXのスプール重量は約9.6g。この価格帯としてはかなり軽量。スプールを見る限り、インフィニブレーキではなく、IVCB-4を採用しているように見える。
ZENON X のスプール重量は約9.6g。一番グレードの低いモデルとは思えない軽量スプールです。
採用技術・テクノロジー
海外でのショップ情報によると、「アブガルシア ゼノン X ベイトリール」は次のような技術・テクノロジーを採用しています。
- 9 Stainless Steel HPCR Bearings + 1 Roller Bearing
- X-2 Craftic Alloy Frame
- Infini II Spool Design
- Infini Brake System
- Carbon Matrix Drag System
- Flat EVA knobs
- Compact Bent Handle Star
- Aircraft Grade Aluminum Main Gear
- Ti-Coated Line Guide
- Lube Port
上位2モデルと異なり、マグネットと遠心を組み合わせたインフィニブレーキを採用しているようです。
ですが、前項のスプール写真を見る限り、遠心ブレーキ「IVCB-4」のように見えますね。
また、C6カーボン製サイドプレートを採用している記載がありません。
発売まで期間があるので、何らかの記載ミスか、開発途中の仕様なのかもしれません。
まとめ
アブガルシアのベイトリール「ゼノン」は、3つの価格帯グレードで登場した超軽量なベイトリール。グレードによる差はあるものの、いずれも爽快なキャストフィールと、繊細な操作性が魅力の製品です。
ベイトフィネス機のような超軽量ルアーを扱うリールではなく、あくまでバーサタイル性能を主体としながら、極限まで軽やかに仕上げている製品と言えますね。
外観のデザインも独特で斬新。リール本体に記されたロゴマークは、最新鋭の戦闘機やレーシングカーを彷彿させるカッコ良さがあります。
海外で発売されるグローバルモデルながら、そのまま日本でも使えそうなスペックにも注目。日本国内でも販売して欲しいと思う方は多いのではないでしょうか。
海外ではリールに加え、ゼノンのロッドも発売されているようです。
また、アメリカのバスフィッシングトーナメントで活躍されている青木大介プロも、ゼノンシリーズを愛用しているとの事。アブガルシアを好きな方だけでなく、斬新で個性的なリールを求めている方も要チェックな新製品です!
アブガルシア「ゼノン」のスピニングリール
スピニングリール版「ゼノン」については、次の記事をご覧ください。
その他、関連記事
バスフィッシングの攻略法やおすすめ商品なども記事にしているので、参考にしてみてください。