リール

スティーズ CT SV TW に新たな派生形!? | タトゥーラ SV TW リミテッドも登場!

出典:DAIWA USA

2021 PRPDUCT SHOWCASE にて、ダイワUSAの新製品が発表されました。

中でも注目なのが、ベイトリールの「DAIWA US STEEZ CT SV TW 70」。
最初、日本国内でリリースされている「スティーズCTSVTW」の海外版かと推測しましたが、良く思い出してみると、スティーズCT SVTWは海外でもリリース済み。
海外で発売されたスティーズCT SVTWが、新たな派生形としてパワーアップしたようです。

さらに、アメリカでもベストセラー商品となっている「20タトゥーラSVTW」にもリミテッド版が登場。最近のダイワベイトリール同様にシルバーデザインで生まれ変わった「DAIWA US TATULA SV 103 LIMITED」としてリリースされます。

あくまでも海外での新製品発表ですが、国内新製品へのフィードバックも期待しつつ、NEWベイトリール2機種の詳細を紹介!

ハイパードライブデザイン搭載 | スティーズ CT SV TW 70

出典:DAIWA USA

新しく登場する「STEEZ CT SV TW 70(Steez CT 70)」は、待望の「ハイパードライブデザイン」採用モデル。
スティーズリミテッドSVTWや21ジリオンSVTW、アルファスSVTW等、2021年モデルとして登場した最新のダイワベイトリールと同じ技術・テクノロジーによってパワーアップしています。

ハイパードライブデザイン(HYPER DRIVE DESIGN)

ハイパードライブデザインは、最新ベイトリール機の高い初期性能を、長い期間持続させる事を目標としたコンセプト。
「ハイパーダブルサポート」「ハイパーアームドハウジング」「ハイパータフクラッチ」など、従来のダイワベイトリールが培ってきた技術の結晶で、加えて新設計の「ハイパードライブデジギア」が秀逸です。
同技術が採用されているバーサタイルベイトリールは勿論、アルファスSVTWといった比較的コンパクトでハイギアなリールでも、ハッキリと体感できる巻き心地とパワーを感じました。

国内でリリースされているスティーズCTSVTWは、軽量かつコンパクトなリールとしてはかなり良好な巻き心地。パワーも申し分ないのですが、ハイパードライブデジギアによって、さらに強く滑らかな巻き上げが期待できますね。

ハイパードライブデザインの各技術詳細は次の通りです。

ハイパーダブルサポート

ピニオン軸の両端をボールベアリングで支持する事で、リーリング時の回転フィーリングが向上。

ハイパーアームドハウジング

軽量かつ高剛性で、ギアとスプールを高精度に支持するボディ設計。
優れた耐久性と、たわみや歪みの少ない強力な巻き上げに繋がる技術です。

ハイパードライブデジギア

強度を落とさず、噛み合わせを大幅に向上させた新設計のギアシステム。
ギアを小さくしない事で耐久性を保持しつつ、噛み合わせの接地面を増やす事で、滑らかな回転が永く持続する仕組みです。

ハイパータフクラッチ

海水使用でも固着しづらく、繰り返しのオンオフでも壊れにくいクラッチシステム。

90mmロングハンドル

出典:DAIWA USA

ハイパードライブデザインを採用した「スティーズCT 70」には、その強靭で力強い特性を活かせる90㎜のロングハンドルを装備。
ウィードマットや立ち木からバスを引き離すパワーを持ちつつ、より快適なリーリングが楽しめる特性になっています。

従来のスティーズCTとの比較

出典:DAIWA USA

新製品として発表された「スティーズ CT SV TW 70」と、従来から販売されている「海外版 スティーズ CT SV」「国内版 スティーズ CT SV TW」の性能・スペックは次の通りです。

スティーズ CT SV TW 70
品名 ベアリング ギヤー比 巻取り長さ 自重 標準巻糸量 PEラインキャパ 最大ドラグ力
STZCTSV70H 12(2CRBB+10BB) +1RB 7.1:1 約58cm 約150g 8lb/約100m, 10lb/約77m 約2号/約82m 約4.5kg
STZCTSV70HL 12(2CRBB+10BB) +1RB 7.1:1 約58cm 約150g 8lb/約100m, 10lb/約77m 約2号/約82m 約4.5kg
STZCTSV70XH 12(2CRBB+10BB) +1RB 8.1:1 約75cm 約150g 8lb/約100m, 10lb/約77m 約2号/約82m 約4.5kg
STZCTSV70XHL 12(2CRBB+10BB) +1RB 8.1:1 約75cm 約150g 8lb/約100m, 10lb/約77m 約2号/約82m 約4.5kg
海外版 スティーズ CT SV
品名 ベアリング ギヤー比 巻取り長さ 自重 標準巻糸量 PEラインキャパ 最大ドラグ力
STZCTSV700H 12 CRBB + 1 6.3:1 約59cm 約150g 8lb/約100m, 10lb/約77m 約2号/約82m 約4.5kg
STZCTSV700HL 12 CRBB + 1 6.3:1 約59cm 約150g 8lb/約100m, 10lb/約77m 約2号/約82m 約4.5kg
STZCTSV700XH 12 CRBB + 1 8.1:1 約75cm 約150g 8lb/約100m, 10lb/約77m 約2号/約82m 約4.5kg
STZCTSV700XHL 12 CRBB + 1 8.1:1 約75cm 約150g 8lb/約100m, 10lb/約77m 約2号/約82m 約4.5kg
国内版 スティーズ CT SV TW
品名 ベアリング ギヤー比 巻取り長さ 自重 標準巻糸量 PEラインキャパ 最大ドラグ力
700H 12/1 6.3 59cm 150g 14lb-30〜60m、12lb-35〜70m - 4.5kg
700HL (左巻き) 12/1 6.3 59cm 150g 14lb-30〜60m、12lb-35〜70m - 4.5kg
700SH 12/1 7.1 66cm 150g 14lb-30〜60m、12lb-35〜70m - 4.5kg
700SHL (左巻き) 12/1 7.1 66cm 150g 14lb-30〜60m、12lb-35〜70m - 4.5kg
700XH 12/1 8.1 76cm 150g 14lb-30〜60m、12lb-35〜70m - 4.5kg
700XHL (左巻き) 12/1 8.1 76cm 150g 14lb-30〜60m、12lb-35〜70m - 4.5kg

ハイパードライブデザインと90mmのロングハンドルを採用している点を除けば、スティーズ CT SVTW 70 は従来機種とほぼ同スペックですね。
防錆ベアリングのCRBB数が異なりますが、マグシールドが防錆ベアリングの主流となっている国内ではCRBB数自体が表記されていないので、それほど気にする差では無さそうです。
また、「海外版 スティーズCT SV」と「国内版 スティーズ CT SV TW」に搭載されているドラグクリックが、「スティーズ CT SVTW 70」の公式サイトに記載されていません。
もしかするとドラグクリック非搭載で、少しでもシンプルな構造で強度重視な設計なのかもしれません。

その他の違いとして、ボディのカラーリングが少しマット調でガッシリとしたイメージに感じられます。

あと、国内版とラインキャパが違うように見えますが、これは日本と海外での規格が違う為。
アメリカではポンドテストライン(表記の負荷まで耐える)を採用していて、日本の規格はポンドクラスライン(表記の負荷で切れる)で表記されるので、ポンド表記とラインキャパに差が生じてしまいます。
ざっくりと、日本製の12lbラインがアメリカでは10lbと同強度。太さも同じ位なイメージで、実質的なラインキャパは同等だと思われます。

性能差ではありませんが、PEラインのラインキャパ表記があるのが海外っぽい所。公式サイトには「20/90」とだけで表記されていたので、おそらくポンドテスト20lb(直径0.23mmで2号相当)のPEが90ヤード(約82m)巻けるのだと思います。

スティーズ CT SV TW 70 | 日本国内での販売は?

出典:DAIWA USA

スティーズCT SV TWは、30㎜という立ち上がりが良い小径スプールに、14lbラインを60mまで巻ける十分なラインキャパ。
ベイトフィネスで扱うような領域から標準クラスのルアーまでを快適にキャスト可能で、重量級ルアーやカバー撃ちにも対応できる幅広さが魅力です。
また、国内では浅溝のシャロースプールも別売されているので、完全にベイトフィネス寄りな使い方もOK。

軽量かつコンパクトで使用用途の広いスティーズCTが、ハイパードライブデザインと90mmロングハンドルで更に力強く強固にパワーアップした事は非常に魅力的で、日本でも使ってみたいと考える方が多いのではないでしょうか。
海外版だけの特別仕様ではなく、是非日本でもハイパードライブデザイン採用のスティーズCTをリリースして欲しいと思います。

また、CTリール機に新たな派生モデルが登場した事で、21アルファスSVTWと入れ替わりに廃番となったアルファスCTSVの後継など、一層のラインナップ充実も期待したい所です。

国内版の「スティーズCT SVTW」とシャロースプールについては、次の記事も参考にしてみてください。

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シルバーに輝く限定モデル | タトゥーラ SV 103 リミテッド

出典:DAIWA USA

国内でもコストパフォーマンスの良さで評価が高いベイトリール「20タトゥーラSVTW」ですが、海外でもロングセラー商品のようです。
2021 PRPDUCT SHOWCASE にて、その限定モデルとなる「TATULA SV 103 LIMITED」が発表されました。

タトゥーラ SV 103 リミテッド | 魅力と特徴

出典:DAIWA USA

「タトゥーラ SV 103 リミテッド」の特徴は銀色に輝くボディデザイン。
21ジリオンSVTW、21アルファスSVTWなど、国内でリリースされたダイワの最新ベイトリール同様にシルバーを基調とした外観です。
海外で販売されている白基調なバスロッド「タトゥーラエリート」にも合いそうですよね。
勿論、他のロッドにもシルバーのリールはワンポントでバッチリ似合います。

また、ザイオン製のノブを搭載したカーボンハンドルが標準装備なので、カスタムが施されたようなリミテッド感も満載。
それほど価格が変わらないのであれば、日本でもリリースして欲しい限定モデルです。

従来のタトゥーラSVTWとの比較

出典:DAIWA USA

「タトゥーラ SV 103 リミテッド」と、従来から販売されている「海外版 タトゥーラ SV 103」「国内版 TATULA SV TW」の性能・スペックは次の通りです。

タトゥーラ SV 103 リミテッド
品名 ベアリング ギヤー比 巻取り長さ 自重 標準巻糸量 PEラインキャパ 最大ドラグ力
TTUSVLTD103H 7BB+1RB 7.1:1 約71㎝ 約204g 14lb/約91m, 16lb/約82m 約3号/約91m 約5㎏
TTUSVLTD103HL 7BB+1RB 7.1:1 約71㎝ 約204g 14lb/約91m, 16lb/約82m 約3号/約91m 約5㎏
海外版 タトゥーラ SV 103
品名 ベアリング ギヤー比 巻取り長さ 自重 標準巻糸量 PEラインキャパ 最大ドラグ力
TTUSV103H 7(2CRBB) 5BB + 1 6.3 : 1 約63㎝ 約190g 14lb/約91m, 16lb/約82m 約3号/約91m 約5㎏
TTUSV103HL 7(2CRBB) 5BB + 1 6.3 : 1 約63㎝ 約190g 14lb/約91m, 16lb/約82m 約3号/約91m 約5㎏
TTUSV103HS 7(2CRBB) 5BB + 1 7.3 : 1 約71㎝ 約190g 14lb/約91m, 16lb/約82m 約3号/約91m 約5㎏
TTUSV103HSL 7(2CRBB) 5BB + 1 7.3 : 1 約71㎝ 約190g 14lb/約91m, 16lb/約82m 約3号/約91m 約5㎏
TTUSV103XS 7(2CRBB) 5BB + 1 8.1 : 1 約81㎝ 約190g 14lb/約91m, 16lb/約82m 約3号/約91m 約5㎏
TTUSV103XSL 7(2CRBB) 5BB + 1 8.1 : 1 約81㎝ 約190g 14lb/約91m, 16lb/約82m 約3号/約91m 約5㎏
国内版 タトゥーラ SV TW
品名 ベアリング ギヤー比 巻取り長さ 自重 標準巻糸量 PEラインキャパ 最大ドラグ力
103H 7/1 6.3 63cm 190g 14lb-45~90m, 16lb-40~80m - 5kg
103HL 7/1 6.3 63cm 190g 14lb-45~90m, 16lb-40~80m - 5kg
103SH 7/1 7.1 71cm 190g 14lb-45~90m, 16lb-40~80m - 5kg
103SHL 7/1 7.1 71cm 190g 14lb-45~90m, 16lb-40~80m - 5kg
103XH 7/1 8.1 81cm 190g 14lb-45~90m, 16lb-40~80m - 5kg
103XHL 7/1 8.1 81cm 190g 14lb-45~90m, 16lb-40~80m - 5kg

日本と海外ではラインのポンド表記の規格が異なるので、ラインキャパに違いが出ますが、実質的に同スペックだと思います。
気になるのは、カーボンハンドルで軽量化されているハズの「タトゥーラ SV 103 リミテッド」が若干重い事。どうやら、スタードラグがアルミ製で、より丈夫で強化なリールになっているようです。

国内版の20タトゥーラSVTWについては、次の記事も参考にしてみてください。

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まとめ

北米市場で発表されたダイワUSAのベイトリール新製品「スティーズ CT SV TW 70」と「タトゥーラ SV 103 リミテッド」。
どちらも、完全新設計ではないものの、現行で最も活躍しているとも言えるモデルの派生形と限定版です。
全てが新しいリールを期待されていた方には物足りないかもしれませんが、評価の高いリールが最新技術でさらに進化する事や、見た目や所有感が特別な限定版として発売される事は、既存機種を使い込んでいる人にとっても、その機種に興味を持っている人にとっても魅力的な製品ですよね。
また、派生形で十分な魅力を出せる事自体、最新のダイワベイトリールが高い完成度で仕上がっている証だと言えるのかもしれません。

特に、スティーズCT SVTWにハイパードライブデザインが採用された事は要注目なポイント。
実際に自分でも使用頻度が高いリールなので、派生モデルも個人的に使ってみたいと思う1品です。
また、更なるCTリール機の派生モデルや新規モデルにも期待したいですね。

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