パワー系ロングバーサタイルモデル「ポイズンアルティマ 5ピース 174MH+-5」の実釣インプレをレビュー!
多用途を意味するバーサタイルは、オールマイティな万能性を表す特性。
バーサタイルなバスロッドは、巻物から底物まで幅広い用途において、さまざまなウェイトのルアーが使いやすいのがメリットですね。
ただ、パワー系ロングバーサタイルを含め、ライトバーサタイルやヘビーバーサタイルなど多種多様に細分化されてきているのも実情。軽量級が万能、重量系ルアーがオールマイティ..など、限定的な条件がある時点でバーサタイルじゃない気も少し感じます。
ですが、最近のバスタックルは目覚ましい進化を遂げました。
重量級ルアーを扱うパワー系ロッドでも、穂先が繊細で軽量リグまでシャープに操作可能。
リール性能も飛躍的に向上し、ビッグベイトから軽量ルアーまで快適に扱えるようになりました。
これらタックルが進化した結果、専門特化のセッティングであっても、対応できるルアーや用途の幅が広がったと言えますね。
パワーバーサタイル、ヘビーバーサタイルといった主用途が定められているものの、実際はかなりオールマイティに使えます。
また、スイムベイトやハネモノなど、ルアーの集魚性能が進化している点も見逃せません。
加えて、フリリグやジカリグ、ゼロダンといった底物メソッドや、高比重ノーシンカーワームなど、効率的で効果的な釣り方やメソッドも流行っています。
フィールドのプレッシャーも高まりつつある今、強いルアーで広範囲をサーチしつつ、カバーやストラクチャーをよりタイトにしっかりと攻めきることができる...そういったパワーと繊細さを兼ね備えたパワーバーサタイルこそが、これからの時代に向けた万能性能なのかもしれません。
つまり、ヘビーバーサタイルやパワーバーサタイルは、重量系ルアーだけ万能というイメージから、現状のフィールドを効率よく攻略できるアイテムへと変わりつつあります。
事実、2021年にも多くのMHパワーロッドが新発売・新登場しました。
中でも特徴的なのは、MH+という従来よりパワーがプラスされた製品。
いずれも7フィート前後のレングスがあり、長さがあることで繊細かつ懐の深い操作性を実現しています。
その中で「ポイズンアルティマ 5ピース 174MH+-5」は、コンパクトに収納できるマルチピースモデルとして登場!
遠征先にも手軽に持ち運べて、繊細さと力強さで現代のフィールドを攻略する、そんなパワー系ロングバーサタイルロッドの魅力を紹介します。
目次
ポイズンアルティマ5ピース 174MH+-5 | 魅力と特徴
公式サイト品番 | 全長 | 継数 | 仕舞寸法 | 自重 | 先径 | 適合ルアー | 適合ライン | 適合PE | グリップ長 | テーパー | カーボン含有率 | 定価(円) |
174MH+-5 | 2.24m | 5 | 52.7cm | 122g | 2mm | 10~42g | 10~20lb | - | 265mm | RF | 99.9% | 97,000 |
※+=ワンランク上のパワーとの中間を表します。
「ポイズンアルティマ 5ピース 174MH+-5」の性能・スペックは上記の通りです。
一般的なMHパワーのロッドと比べると、適合ルアー下限はそのままで上限がかなりアップしていますね。
テキサスやフリリグ、ワーム自体の比重が高ければライトテキサスやヘビダンまで対応できそうな印象。その上で、スイムベイトやハネモノ、ヘビキャロといった重量級ルアーが、通常のMHロッドよりさらに安定して使えます。
実際、大きめなバイブレーションのTN80(自重29.4g)を使ってみましたが、ポイズンシリーズの従来からあるMHパワーロッドと比較して、174MH+-5はよりガッチリとウェイトを乗せて飛距離を出しやすいと感じました。
その上で穂先が決してガチガチではないので、長さによる操作性も相まって5g前後の底物でも快適です。
パワー系ロングバーサタイルとして、174MH+-5はカタログスペック通りに申し分ない性能。
しかし、それだけで174MH+-5の全容を把握することはできません。
「ハイエンドモデルを単にマルチピース化しただけではない」とアピールされるポイズンアルティマ5ピースは、次のような最新技術・テクノロジーによって、最上級アルティマに相応しい独自性能を実現しています。
マルチピースUBD(アルティメットブランクスデザイン)
ポイズンアルティマ5ピースで最も特徴的な事は、1本のロッドを単純に分割したパックロッドでは無い点です。
現在のバスロッドは、ネジレ補正や強度アップといった様々な技術が採用されていますが、基本は穂先から根元まで均一に適用。カーボンシートやカーボンテープを1本のロッドとして巻き上げる構造上、異なる技術を場所ごとに混在させるのは難しいですよね。
その為、ネジレにくいバット部分にもブレ補強が適用されていたり、比較的つぶれに強い穂先にも強度アップが使われるなど、やや過剰なオーバースペックになっている側面もあるようです。
しかしポイズンアルティマ5ピースは、マルチピースに分割されている事を逆手に取り、各セクションで適材適所の技術を採用。
それが、マルチピースUBDと呼ばれる5ピースモデル独自のアルティメットブランクスデザインです。
具体的には、ネジレに弱いティップ部分には補正力の強いハイパワーXだけを搭載し、円柱のつぶれを補強するバット部分にはスパイラルXのみを使用。どちらの要素も必要なベリーにはスパイラルXとハイパワーXをダブルで採用するなど、ロッドの部位ごとで特性に応じた技術が採用されています。
このマルチピースアルティメットブランクスデザインによって、各セクションに必要な技術が最適解で使用され、強度を保ちつつ軽量化を実現。
非常に合理的かつ効率良く、ロッドのパフォーマンス全体を引き上げています。
トーナメントスペックのバスロッドアクション
均等の長さで分割される事が多いマルチピースロッドですが、ポイズンアルティマ5ピースは各セクションの長さが不等長です。
同じ長さにこだわらず、バスロッド特有の物理的変化点を理想的に設計することで高い操作性を実現。メリハリの効いたロッドアクションが可能になっています。
また、前述のマルチピースUBDの効果と相まってロッドそのものが低慣性化。
アクションが非常に軽やかになり、1つ1つの操作と実動作にラグ(遅れ)を感じさせない、ナチュラルでクイックな使用感だと感じました。
その他の採用技術・テクノロジー
その他にも、ポイズンアルティマ5ピースは番手に応じてハイエンドに相応しい技術が採用されています。
シリーズ全体について詳細は次の記事も参考にしてみてください。
外観、デザイン
「ポイズンアルティマ 5ピース 174MH+-5」に触れてみて、見た目で感じた印象を紹介します。
専用ハードケース
ポイズンアルティマ5ピースは、専用のハードケースに竿袋が収納されている構成。
布製の竿袋は、1本1本の各ピースを区切って収納できるようになっています。
そこから各ピースを取り出し、ロッドを組み上げる工程から、すでに最高の所有感を感じました。
ただ、シリーズ全体に残念だと思うのは、竿袋の縫製がやや甘く感じる点。
過剰な豪華さが無い分、布袋が軽量でコンパクトなのはメリットですが、もう少し丈夫さが欲しい所ですね。
シンプルな竿袋は、ハードケースでの持ち運びを前提にしている為だと思います。
ですが、ハードケースは意外とかさばるので、ちょっとした出先に竿袋だけで持ち運びたい場合は頼りなく感じる事も。
自分の場合、キャリーバッグやスーツケースなどに詰めて長距離を移動するならハードケース、手荷物で移動するなら竿袋を保護クロスに包んで運んでいます。
パックロッドケースにも使える保護クロス
▲ハードケースが邪魔になる場合、自分の場合は保護クロスを使用しています。
▲XLサイズの保護クロスで174MH+-5がスッポリ収まります。
174MH+-5なら、XLサイズの保護クロスがジャストサイズ。パックロッド2本程度なら、このXLサイズで十分カバーできます。
また、6.6フィート以下のパックロッド1本なら、Lサイズでも全体を包み込むことができました。
※ハードケース程しっかりと保護される訳ではないので、破損に繋がるリスクや取り扱いについては自己責任でお願いいたします。
外観、デザイン
1ピースに連結させた「ポイズンアルティマ 5ピース 174MH+-5」は、マルチピースのフラッグシップモデルに相応しい高級感。
使い心地も、7.4フィートのパワーロッドとは思えない軽さで、手に収まりのよい印象を感じました。
ロングレングスな為か、重心はリールシート前方の若干ティップ寄りに感じるものの、先重りがネックになる程ではありません。
レングスに見合ったリアグリップの長さとバランスが、ロッドを上向きに立てて操作する場合にも良好な使用感。むしろ穂先に適度な重みがある分、ショートキャストやサークルキャストで小回りが効く印象でした。
▲マルチピースの継ぎ目部分は表面の一体感が失われます。
ただ、ハイパワーXやスパイラルXなど、各セクションで異なる技術で巻き上げられたロッドは、表面のザラ付き方が異なるので連結部分に一体感がありません。
見た目にこだわる人であれば気になる要素かもしれませんが、連結部分の仕上げは丁寧な作りになっているので、マルチピース特有の味と考えれば十分なクオリティです。
ロッド表面のザラ付きを研磨して一体感を高めているマルチピースロッドも存在しますが、削った分だけ柔軟になってしまうので、採用技術による性能をフルに発揮するなら、こうした仕上がりが理想的だとも言えますね。
使用感、用途
実際にポイズンアルティマ 5ピース 174MH+-5を使ってみた感想や、自分的に最適だと感じた用途を紹介します。
最高峰マルチピースならではの使用感
▲トライアングルシェイプのフルカーボンモノコックグリップ。しっかりとホールド感があるのに、全体的に細身でシャープな使い心地。1度使うと、円柱のグリップが野暮ったく感じてしまいます。
ポイズンアルティマ5ピースは、キャスティングやロッド操作が最高に快適な使用感です。
ただ、マルチピースの違和感が無く1ピースと遜色がない..といったイメージとは少し異なりました。
各セクションのパーツが独立してそれぞれの役割を果たし、個別の結果が連動して1つの操作が完成される印象。
通常のロッドの場合、ルアーの重みを最初に穂先で受け止め、それがベリーからバットに伝達されるイメージがあります。
そういった力点が瞬間的に移動するイメージでは無く、瞬時に荷重が各ピースに分担され、それぞれが独自に機能する感覚。荷重の移動を感じる1ピースモデル以上に、ロッドの存在感が極限まで無重力に思えるようなナチュラルでストレスフリーな使用感です。
キャスティングでもロッドアクションでも、各ピースがオートマチックに最適な動作を発揮し、釣り人の意思とルアー動作が直結しているような感覚を覚えました。
それは、ルアーと釣り人の間にあるロッドの違和感だけを排除して、自分の体と一体化したような操作性。
1ピースに近づけるのではなく、適材適所に機能を集約できるマルチピースの特性を最大限に活かした、ハイエンドモデルに相応しい特性と言えるのではないでしょうか。
マルチピースのフラッグモデル特有の使用感がある為か、7.4フィートという長さがあるにも関わらず、174MH+-5は非常に取り回しが良い印象。
規模の大きなフィールドでの遠投性や操作性は勿論、意外と小場所でもチョイ投げしやすいロッドだと思いました。
トルザイトリング | 糸鳴りの問題
ポイズンアルティマ5ピースのベイトロッドは、トップガイド以外にトルザイトリングを採用しています。
トルザイトは、一般的なSiCリングに比べて軽量で高感度な特性。
SiCより薄いのが特徴で、同じガイド径のリングでもライン抜けが良くなります。
ただ、トルザイトはラインの糸鳴りが大きいという側面も。
例えば、ロッドを水平に構えて重量級ルアーの糸タラシを調整する場合など、若干糸鳴りが気になりました。
特に、アンタレスのような大型リールを使用した場合、ガイドとラインの角度が急になる為か、顕著に糸鳴りを感じます。
糸鳴りの問題は、ラインとの接地面が大きいトルザイト特有の現象。加えて、SiCはラインの振動を吸収しやすく、トルザイトは反発力をラインに返しやすいようで、そういった要因も考えられます。
しかし、こうした特性こそが、トルザイトの好感度につながっているので、ハイエンドモデルならではの持ち味の1つと言えますね。
私自身、トルザイトはダイレクトな操作感にも貢献していると感じました。
後、トルザイはラインが擦れて白濁しやすいとも言われています。
それでもSiCより滑りが良い特性の為、実際はラインへの負荷が軽減するそうです。
トルザイトを使用しているロッドの中には、様々な操作で糸鳴りが気になる製品もあります。
174MH+-5は、キャスティングやリーリング時にそこまで糸鳴りが気にならないので、ガイドセッティングの設計バランスが良好だと感じました。
用途
ポイズンアルティマ5ピース 174MH+-5は、レギュラーファーストテーパーな設計。
巻物のバイトを弾きにくいテーパーアクションと、シングルフックでもバスの上顎を貫けるパワーは、3/8oz以上のスイムジグや1/2oz前後のスピナーベイトに最適です。
また、ロッドが曲がってからの復元力が強いので、レギュラーファーストテーパーなアクションでも、軽量な底物であれば穂先でシャープに操作可能。
自分的には、5~10gシンカーのフリリグやテキサスリグ、ヘビーダウンショットあたりが使いやすく、12gを超えて1/2ozクラスのシンカーやジグになるとややダルイ印象です。
ただ、ズル引きやリフト&フォールが主体であれば、1ozクラスのヘビキャロも余裕なパワーがあり、それほどウィードの濃くない時期に重宝しそうですね。
ロングキャスト性能に優れた長さなので、高比重ノーシンカーを遠投する用途にも快適。
MHにパワーがプラスされた事で、1ozクラスのスイムベイトやハネモノにも余力があり、強いルアーで広範囲をサーチしつつ、ピンポイントを繊細なワーミングで丁寧にアプローチできる使い勝手の良さがあります。
反面、バットパワーがかなり強めなので、小さなトレブルフックのハードルアーはバレやすい印象。逆を言えば、しっかりとしたフックサイズがあれば、適合重量のハードルアー全般にも十分対応できる特性だと感じました。
キャスティング | キャストフィール、キャスタビリティ
▲1ozクラスの重量級ルアーでも余力のあるフルキャストが可能
「ポイズンアルティマ 5ピース 174MH+-5」でルアーを投げてみたインプレッションを紹介します。
キャストフィール
174MH+-5のキャスティングは非常に気持ちよく、爽快です。
全体的な使用感同様に、1ピースと遜色がないキャストフィールというより、各ピースにルアー重量が適度に分散され、それぞれが独自に機能する印象。
マルチピースの連結部分に若干のノイズを覚えるかもしれませんが、独自に機能する各ピースの動作連動が非常にスムーズで、キャスティングに不満を感じません。
重量級ルアーを投げる場合でも、ロッドの物理的変化点が各ピースに分散され、負担の少ない軽やかなキャストフィール。
比重の高いトレーラーを装着したスイムジグや大型スピナーベイト、スイムベイトなどをラン&ガンしても苦になりにくく、高い集中力で投げ続けやすいと思いました。
軽量ルアーなら、5g前後のフリリグやライトテキサスでも、穂先がしなやかに曲がってしっかりとキャスト可能。ロッド全体が曲がり込まないライトウェイトであっても、ベリーからバットまでの各パーツが微妙な変化でキャストをフォローしている感覚で、軽快な投げ心地でした。
各ピースが独立して機能し、それぞれが独自な役割分担で曲がるような印象のある174MH+-5は、1ピースのロングロッドとは異なる取り回しの良さを感じます。
1つの動作に対して各セクションが即座に反応してくれるので、軽い力で投げやすく、1ランク短い竿を使っている様な心地の良いレスポンス。
ロッド自体が軽量なことも大きく影響していると思いますが、7.4フィートという長さを忘れるほど、手の内に収まる様なキャスト感覚があります。
キャスタビリティ
爽快なキャストフィールの174MH+-5は、狙ったところに投げ込む精度も高いと感じました。
ハネモノのような空気抵抗のある重量級ルアーでもライトテキサスでも、良好なキャスタビリティ。
フルキャストによる遠投はもちろん、近距離へのピッチングや中距離のショートキャストでも、ロッドのブレを感じさせません。
ただ、他のポイズンシリーズ等、MHクラスのジグロッドと比較すると穂先が若干柔軟な印象があり、撃ちモノを繰り返すような釣りではもう少しハリが欲しいと思うシーンもありました。
10gを超えるラバージグやシンカーは、アプローチ時に微妙なブレを感じるかもしれません。
174MH+-5は、シングルフックを主体とした巻物にも対応しているので、ガチガチのジグ用途には少し華奢なイメージです。
感度、操作性、フッキング、バスとのファイト
操作性や感度、バスとのファイトなど、ポイズンアルティマ5ピース 174MH+-5を使っていて感じたことを紹介します。
操作性
パワーロッドでありつつも、レギュラーよりなテーパーデザインと、穂先がしなやかな174MH+-5は、意外と小回りの効く操作性があります。
5~7gの底物でチョコチョコと誘いをかけたり、ウィードへのスタックをほぐして外すなど、イメージ通りの操作がやりやすい印象。
ロッド自体が軽量なことと、操作アクションを各ピースで上手く分割して担当することで、シャープでスムーズなパフォーマンスを発揮していると感じました。
穂先はスムーズに曲がりやすいのですが、曲がってから復元する反発力が強く、ダルさはありません。
14g前後のトップウォーターやジャークベイトのロッドワークも十分対応できるレベルで、さまざまな用途で使っていて手に馴染むロッドです。
感度
174MH+-5 は、マルチピースバスロッドのフラッグシップモデルとして相応しい感度性能だと思います。
ただ、1ピースモデルのポイズンアルティマなど、ハイエンドモデルで得られる様なキンキンで金属質の超高感度ではありません。
ボトムの微妙な変化や水中でのルアー挙動、微妙なバイトなどを十分感じ取れるものの、従来のハイエンド1ピースモデルで感じた甲高い情報伝達は控えめ。
とは言え、これはマルチピースである事がボトルネックになっている..つまり、マルチピースだから感度がイマイチというより、ロッドアクションに重きを置いた使用感重視の味付けなのかもしれません。
実際、174MH+-5の各ピースの材質そのものが、そこまでキンキンでは無いように感じます。
高弾性高感度なマルチピースモデルは、それだけ接続部分の違和感も強く出てしまうので、1本のロッドとして組み上げたときの操作性能を優先したのではないでしょうか。
むしろ、各ピースを適材適所に設計された174MH+-5の高いロッドアクション性能は、若干感度がマイルドな味付けでも、他に変えがたい特性だと感じています。
ロッド自体の感度性能を極限まで高めるのでは無く、高レベルでストレスフリーな抜群の操作性能によって、釣り人自らのコントロールで釣果に繋がる情報を得やすいロッドだと言えますね。
ハイエンドの1ピースモデルにあるような超高感度でないものの、一般的なバスロッドのカテゴリーでは十分高感度なスペック。
その感度性能を、高いロッドアクション性能で存分に活かす事ができます。
フッキング、バスとのファイト
174MH+-5 は、様々なロッドアクションが快適なロッドですが、特に気に入ってる点がフッキング性能。
柔軟性のある穂先は巻物でも弾きにくく、それでいて曲がった状態から戻る反発力があり、シングルフックの底物でもガッチリとバスを掛けてくれました。
加えて、適材適所に設計されたマルチピースのロッドアクションは、フッキングからバスとのファイトでも存分に発揮されます。
レギュラーファーストな穂先がロッド中央付近まで曲がり込みつつ、魚の引きを適度にいなしながら、ガッチリとラインテンションをキープしてバスを離しません。
暴れさせすぎず、ラインに負荷をかけすぎない絶妙なバランスだと感じました。
また、力強いバットも硬すぎる事はなく、微妙にしなることで負荷を軽減してくれます。
パワー系ロッドの中には全体的に硬すぎると感じるモデルもあり、強引なファイトで身切れによるフックオフ等が発生することもあるのですが、174MH+-5はオートマチックにオーバーパワーを吸収してくれます。
貴重なチャンスを高い性能でフォローしてくれる特性は、ポイズンアルティマ5ピース 174MH+-5 を使ってみて感じた最大のメリットですね。
まとめ
「ポイズンアルティマ 5ピース 174MH+-5」は、パワー系ロングバーサタイルのマルチピースモデル。
持ち運びや収納に便利なパックロッド...と一言で述べるにはあまりに高価なバスロッドです。
その分、マルチピースのフラッグシップモデルに相応しく、各セクションを最適設計する事で実現されたバスロッドとしてのアクション性能は、極限まで高められていると言えますね。
1ピースロッドや一般的なマルチピースモデルとは異なる、より釣り人の意思と一体化したようなキャスティングや操作性能を実現。
思いのままに自在にコントロールできるその特性は、今までと同じスタイルの釣りを全く異なるステージへと導いてくれるかもしれません。
また、7フィート4インチの長尺にレギュラーファーストなテーパーデザイン、MH+というパワー設定は、強い巻物によるサーチと繊細なワーミングによって、様々なフィールドをバーサタイルに攻略可能。
操作性に優れた特性は、意外と取り回しが良くコントロール可能なので、はじめてロングロッドを使う方にも最適ではないでしょうか。
ロッドの特性的に、大規模河川やビッグレイクなど、規模の大きなフィールドをメインとしながらも、実際は様々な場所で問題なく使えますね。
絶対的な感度やトータルパフォーマンスだけと突き詰めれば、確かに1ピースのハイエンドモデルに分があります。
アルティマ迄は行かずとも、ポイズングロリアスやポイズンアドレナの1ピースモデルの方が使い勝手良く感じるシーンも。
174MH+-5のメリットは、コンパクトに持ち運べる収納性と、トーナメントスペックのアクション性能。手軽な荷物で遠征した先でも、高性能なロッドパフォーマンスを求める方であれば検討の価値が高い製品と言えますね。
高価な価格設定もあり、万人におすすめできるモデルではありませんが、1ピースモデルと単純に比較できない尖った特性のロッドであり、独自の最高パフォーマンスを持っている事は間違いありません。
ロッドのアクション性能にこだわる方に、1度手にしていただきたい最新テクノロジーの結晶です。
174MH+-5 に合うリール
▲軽量な20メタニウムなら、ワーミングなどで繊細な操作がより快適
マルチピースの最高峰「ポイズンアルティマ 5ピース 174MH+-5」には、やはり高性能なリールがベストマッチ。
操作性に優れたロッドなので、軽量かつ剛性の高い「20メタニウム」がおすすめです。
また若干重量が増しますが、より高い剛性を求める方には「19アンタレス」もいいですね。
基本的なスペックは20メタニウムと同じですが、内部のギア素材やブレーキ調整ダイヤルなど、ハイエンドリールに相応しい設計で長期間快適に使えます。
▲パワー系バーサタイルロッドの特性を最大限に活かす21アンタレスDC
さらに、圧倒的な飛距離や安定性を求めるなら、「21 アンタレスDC」が最良の選択肢。
進化したデジタル制御のブレーキが、使いやすさとトラブルレスな絶対的な遠投性能を発揮してくれます。
その他のタックルインプレッション
他にも様々なタックルのインプレをレビューしているので、参考にしてみてください。