出典:SHIMANO
2021年新製品として、シマノのスピニングリール「コンプレックスXR」が登場します。
コンプレックスは、バスフィッシング専用にチューニングされたスピニングリール。
新登場する2021コンプレックスXRは、そのフルモデルチェンジ版となります。
コンプレックスXRは、回転の軽さ・感度・操作性という3要素を軸に、シマノ最新技術を搭載したチューンナップモデル。
ジャッカルの加藤誠司プロ、小野俊郎プロといった名立たるアングラーが率先してインプレッションやプロモーションを展開しているのを見る限り、トーナメントシーンを含むより深いバスフィッシングを追求、ノウハウを凝縮したリールと言えそうです。
本記事では、新しく生まれ変わった「21コンプレックスXR」、その魅力と特性、性能を紹介!
目次
2021 コンプレックスXR | 特徴と魅力
公式サイト出典:SHIMANO
品番 | ギア比 | 実用ドラグ力 | 最大ドラグ力 | 自重 | スプール径/ストローク | ナイロン糸巻量 | フロロ糸巻量 | PE糸巻量 | 最大巻上長 | ハンドル長 | ベアリング数 | 定価(円) |
C2000 F4 | 5.1 | 2㎏ | 3㎏ | 155g | 43mm/13.5mm | 4lb-110m、5lb-90m、6lb-70m | 3lb-130m、4lb-100m、5lb-80m | 0.6-180m、0.8-110m、1-90m | 69cm | 45mm | 9/1 | 34,300 |
C2000 F4 HG | 6.1 | 2㎏ | 3㎏ | 155g | 43mm/13.5mm | 4lb-110m、5lb-90m、6lb-70m | 3lb-130m、4lb-100m、5lb-80m | 0.6-180m、0.8-110m、1-90m | 82cm | 45mm | 9/1 | 34,300 |
2500 F6 | 5.3 | 2.5㎏ | 4㎏ | 175g | 47mm/17mm | 5lb-130m、6lb-110m、8lb-80m | 5lb-130m、6lb-100m、8lb-75m | 0.8-200m、1-150m、1.2-100m | 78cm | 50mm | 9/1 | 35,300 |
2500 F6 HG | 6 | 2.5㎏ | 4㎏ | 175g | 47mm/17mm | 5lb-130m、6lb-110m、8lb-80m | 5lb-130m、6lb-100m、8lb-75m | 0.8-200m、1-150m、1.2-100m | 89cm | 50mm | 9/1 | 35,300 |
「コンプレックスXR」の性能・スペックは上記の通りです。発売予定は2021年4月。
4lb以下のフロロラインによるフィネス用途に向いた「F4」と、フロロ4~6lbラインや1号前後のPEラインによるバーサタイルなバスフィッシングに向いた「F6」といった分類は従来のまま。
そこに、かつてはステラに代表されるハイエンドモデルの専売特許だった「ロングストロークスプール」を採用し、このグレード以上のリールでしか搭載されていない「リジッドサポートドラグ」など、非常に充実した機能とスペックが魅力。
コンプレックスXRの採用技術・最新テクノロジー
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コンプレックスXRには、次のような最新技術・テクノロジーが採用されています。
ロングストロークスプール
スプールの糸巻き部分を長く確保することで、キャスト後半のライン痩せを抑え、飛距離とキャストフィーリングを向上。
リジッドサポートドラグ
メインシャフトによるスプール支持を構造的に強化にし、ドラグ作動時におけるスプールのフラツキを抑制。
高負荷時でも安定したラインの送り出しを可能にしています。
NEW マグナムライトローター
操作性と感度の向上を追求する左右非対称のローター構造。
回転慣性を低減し、ローター剛性をアップしています。
AR-Cスプール
トラブルの軽減、飛距離の向上、ふたつの目的を両立させるスプール形状。
ライン整流効果に優れ、旧式形状と比較してライントラブルが大幅に激減しました。
ワンピースベール
硬く傷つきにくい一体成型の極細形状ベール。
段差のない構造で、ラインが引っ掛かるなどのトラブルを軽減。
“HAGANE”ギア
なめらかな巻きごこちを可能にする硬く、粘り強いギア。
マイクロモジュールギアⅡ
音鳴りの低減、滑らかなギアフィーリングを実現する、最新のギア設計。
X-SHIP
パワーの伝達効率が高く、強力な巻き上げを可能にするギアシステム。
Xプロテクト(スピニング)
回転の軽さを損なわないように、非接触式構造にこだわった防水システム。
従来の撥水処理に加え、水の侵入を抑えるラビリンス構造を複合させることで、高い防水性能を実現。
ストッパーベアリング部、ラインローラー部に採用されています。
サイレントドライブ
滑らかな回転性能、静粛性を伴った巻き心地を実現する設計システム。
Gフリーボディ
リールの重心を手元に近づけることで、ロッドとの一体感を向上。
キャストによる疲労低減、操作性の向上に貢献します。
CI4+
リールの小型軽量化に欠かせない、剛性・耐久性に優れたカーボン素材。
S A-RB
高い防錆性能を誇るシマノ独自のベアリング。
海水OK
錆に強いベアリング、外装の防腐処理などの設計で、海釣りでも安心して使用可能。
使用後はシャワーでの洗浄がおすすめ。
フィネスを究めるC2000サイズ、バスフィッシングに盤石な2500サイズ
「コンプレックスXR」の大きな特徴は、C2000番台と2500番台で異なるドラグシステムを採用している点です。
フロロ4lb以下のフィネスが主用途となる「C2000 F4」と「C2000 F4 HG」には「ハイレスポンスドラグ」を採用。
フロロ4~6lbやPEラインといったバスフィッシングでオールマイティ・バーサタイルに使われる「2500 F6」と「2500 F6 HG」には、ラピッドファイアドラグが採用されています。
それぞれのドラグシステムは、バス釣り用途に特化した次のような特性・機能があります。
ハイレスポンスドラグ
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ハイレスポンスドラグは、ライトラインによるフィネス用途に向いた「C2000 F4タイプ」に搭載されている機構。
ファイト中の魚のスピード変化に対するレスポンスが良く、ボート際で急激にスピードを上げるスモールマウスバスなどにも対応。
魚とのファイトにおける糸切れを防止性能に優れ、フィネスを極める釣りをサポートします。
ラピッドファイアドラグ
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ラピッドファイアドラグは、4~6lbラインやPEライン等、幅広いシチュエーションでオールマイティに活躍する「2500 F6タイプ」に採用される機構です。
最大の特徴は、ドラグノブの回転数に対するドラグ変化量が大きい点。
ストラクチャーに潜り込まれる前に魚を止める、足下で魚が急激に潜る場合のラインブレクを防ぐなど、瞬時にドラグをコントロールしやすい機能です。
コンプレックスXR インプレッション
コンプレックスXRはまだ発売前なので、プロのインプレを紹介!
自分的には、バス釣りには2500番台が汎用性が高く、ベストだと考えています。
ただ、コンプレックXRのC2000番台は、これまでに無い特性・性能によるフィネス用途が魅力ですね。七色や池原といったクリアレイクに遠征する機会があれば、C2000 F4を導入したいと思っちゃいます。
4lb以下のライトラインならC2000番一択 | C2000 F4 / F4 HG
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加藤誠司プロは、4lb以下のライトラインを使う釣りでC2000番を愛用しているそうです。
その最大の理由は「軽い」というシンプルかつ絶対的なもの。
軽量のドロップショットやネコリグ、ジグヘッド、ワッキー、ノーシンカーワームなど、ロッドを立てて操作する釣りでは、軽量リールは細かい操作がやりやすく、アワセもクイックに。
「コンプレックスXR」は軽量なのに剛性感があって巻きごこちもシルキー、カッチリとした操作感がお気に入りのようです。
丈夫さと巻き心地を備えた上で、極力軽量な事がフィネスの操作性を向上させているようですね。
ハイレスポンスドラグで、これまで以上にライトラインを安心して使えるのも見逃せません。
ラピッドファイアドラグで守りながら攻める | 2500 F6 / F6 HG
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小野俊郎プロは、フィネスならC2000番、PEラインを用いたパワーフィネスなら2500番で使い分けているようです。
コンプレックスXR 2500番台のラピッドファイアドラグは、ドラグノブの回転に対してドラグ力の変化が大きいのが特徴。
バスに突っ込まれた際に瞬時にドラグを「守」と「攻」に切り換えられます。
ドライブセクションが一新されて、巻き上げは滑らかかつパワフルなのもメリット。
まとめ
コンプレックスXRは、待望のバスフィッシング特化スピニングリールがモデルチェンジ!
シマノの最新スピニングリールには、ステラやヴァンキッシュといったハイエンドモデル同等機能を採用し、2020年秋に衝撃的なデビューを果たした「ヴァンフォード」があります。
ヴァンフォードは、どちらかと言えば汎用的な釣りに準拠したリール。
多くの釣り人が手に馴染んでいる使い方で快適に高性能を発揮できるヴァンフォードに対し、コンプレックスXRはよりバスフィッシングに特化した性能ですね。
フィネスをより極める、オールマイティなバスフィッシングをより追求するといった、更なる深みへとコンプレックスXRは誘います。
これまでのスピニングリールは、フィネス用途にC2500番台(ボディは2500番と同じだが、スプールがより小径)がラインナップされる事が多かったと思います。
ですが、フィネス用途が4lb以下、2~3lbといったフロロライン使用が多い事を踏まえ、「C2000番」で振り切ったモデル展開も特徴。リール本体をより小型・軽量化することで、よりフィネスに特化したタックル構築が可能になりますね。
ヴァンフォード同様に、フラッグシップ同等の新機能もメリット。
さらに、ヴァンフォードには採用されていないリジッドサポートドラグなど、より高度なスペックが嬉しいですね。
フィネスやパワーフィネス、オールマイティなスピニング用途でも、「21コンプレックスXR」はバス用リールとして要チェックなシリーズです。
コンプレックスXRに合わせるロッド
コンプレックスXR C2000 F4 / F4 HG
ライトラインでの使用に向いたC2000番台には、ULクラスのフィネスロッドが最適。
勿論、Lクラスのスピニングロッドでバーサタイルな用途も可能ですが。軽量なリールボディは繊細な釣りが爽快です。
軽量で高感度なポイズンアドレナであれば、そのメリットを最大限に活かせますね。
2021年の追加機種にULモデルや繊細なソリッドモデルが多数ラインナップされています。
また、ホバストやi字形などの遠投性を高めた「ポイズングロリアス 267UL+」も有力候補。
こちらも2021年にフルモデルチェンジした最新性能で、力いっぱいキャストすると切れてしまうようなリグをロングキャストできる絶対的な特性が魅力です。
コンプレックスXR 2500 F6 / F6 HG
オールマイティなバスフィッシングに向く2500番台にはLクラスのスピニングロッドがおすすめ。
高感度で操作性に優れたバーサタイルスピンロッドが、コンプレックスXRとの組み合わせで高いパフォーマンスを実現してくれます。
また、より強いロッドでパワーフィネスを極めるのもいいですね。
パワーフィネス用には、「ポイズングロリアス 268M+」や「ポイズングロリアス 2610L/MH」が2021年に新登場します。
関東系リザーバーで有効なカバー周りのバーチカルなパワーフィネスには268M+、軽量リグを遠投し、繊細なティップで喰わせるなら2610L/MHがベスト。
その他の新製品、現行スピニングリール
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