フィッシングブランド「DRESS」からリリースされている「ホールディングショルダーバッグ マルチカム」は、米軍の最新装備にも使用されているMULTICAM生地を本格採用したバーサタイル性能に長けたショルダーバッグ。
実際に私も購入してみて大変満足しており、今ではオカッパリになくてはならない自慢のタックルの1つとなっています。
各メーカーからリリースされているショルダーバッグは独自のコンセプトを掲げそれぞれに個性は異なりますが、DRESSホールディングショルダーバッグの最も特筆すべきディテールは、なんといっても機能性の多さ、これに尽きると感じます。
同価格帯の類似商品と比べても、見劣りすることなく作りこまれたフォルムと岸釣りに特化した使い心地は、フィールドでのフィッシングライフをより爽快なものにしてくれるでしょう。
本記事では、DRESSのホールディングショルダーバッグマルチカムに焦点を当て、実際に使ってみた感想や特筆すべきポテンシャルをレビューします。DRESSのフィッシングアイテムをまだ使ったことがない方も、DRESSファンの方も、今後のフィッシングアイテムを購入する際の参考にしてみてはいかがでしょうか。
インプレでは、「マルチカムブラック」カラーのホールディングショルダーバッグを使用しています。
目次
ホールディングショルダーバッグ マルチカム|機能と魅力
公式サイト・本体サイズ:約W27×H24×D10cm
・ウエストベルト(取り外し可能):ベルト幅約4cm 最大全長約120cm ※バックル除く
・カラー:MULTICAM/マルチカム、MULTICAM BLACK/マルチカムブラック
・生地:MULTICAM:ポリエステル100%、MULTICAM BLACK:ナイロン100%
ホールディングショルダーバッグマルチカムのカラーパターンは、「マルチカム」と「マルチカムブラック」の2種類。フィールド全体をランガンするためにふさわしい、多くの機能が搭載されています。
そのきめ細やかな諸機能と、どのようなシーンで便利なのか、といった魅力について紹介します。
ホルダー類
バッグ右側には、フィッシングプライヤーやフィッシュグリップを収納できる専用のホルダーが2か所搭載されており、改めてプライヤーホルダーを準備する必要がありません。
小物がカバンの中に収納されているととっさの時に探す手間がかかるので、使いたい時にサッと使えるのが便利ですよね。
また、バッグ両サイドにはベイトとスピニングタックルの両方に対応するロッドホルダーが2か所、左サイドにはペットボトルホルダーが搭載されており、暑い夏場の釣行に機動力を実感できる仕様です。
ロッドホルダーにはショックコードが備え付けられていて、ロッドをガッシリと固定可能。移動中でもふらつきやガタツキをしっかり抑え、2本のタックルを同時に携帯できることはオカッパリアングラーにとってかなり強みとなるはずです。
ホルダー類が豊富で、ここまで多くのフィッシングツールを1度に持ち運びできるバッグは意外と少ないのではないでしょうか。
ショルダーパッド|ウエストベルト
バッグを背負うことにより、ストレスを感じる部分のひとつにショルダーパットの有無が挙げられます。
「ホールディングショルダーバッグ マルチカム」のベルト部に装備されたショルダーパッドは、スライドさせることで簡単に左右への移動が可能。移動時にズレが生じても、すぐにパッド部をちょうどよい肩の位置へ戻すことができ、自重に対する負担を軽減します。
他社のバッグの中には、固定されていてスライドできないものもありますので、選ぶ際には使い心地をよく確かめる必要がありますね。
また、取り外し可能なウエストベルトが装備されていることで、しっかりと腰回りに固定が可能。ランガン時の移動や、しゃがんで魚をランディングする際にバタつかず、邪魔になりません。
極限まで、実際に使うユーザー目線で考えられたショルダーバッグだと思います。
生地
ホールディングショルダーバッグのメイン生地は、現代戦装備に様々なギアを提供しているクライ・プレシジョン(Crye Precision)社が開発した迷彩パターン(マルチカム)をベースとしたデザイン。世界中の軍や法執行機関などで採用されている汎用性の高い迷彩柄となります。
また、非常に優れた耐摩耗性・撥水機能を備えているので、ブッシュの中を分け入って進まなければならない藪漕ぎが必要なシーンや、急な天候の変化など、過酷な状況下の使用でも十分に耐えうる耐久性能。
世界中で採用されている迷彩デザインなので、バッグを装備してカバーなどに身を潜めれば、魚に気づかれにくいカモフラ効果なども十分に期待できるかもしれません。
使用感、バーサタイル性能
実際に購入し長期間にわたり使ってみた感想、使用感をレビューします。
自分の場合、オカッパリで野池や河川のバスを狙うことが多いので、ラン&ガンスタイルでの目線が主体。
使い心地
実際にフィールドで使ってみたホールディングショルダーバッグマルチカムは実に軽く、ルアーやフックなどの小物をコンパクトに収納できて、身体の一部として一体化するような印象でした。
ボディに追従しフィットして馴染む、ごわつかない、しゃがんでも邪魔にならない、肩が痛くならないといった多くのメリットを感じる他、2箇所のロッドホルダーが搭載されている事で、複数タックルでもストレスフリー&ハンズフリーでランガンできる機動性の高さをまざまざと実感。
サイドポケットや各コンパートメントが、リング状のダブルファスナー機能により開閉しやすく収納物を取り出しやすくなっている点も好印象です。
とにかく、非常に使いやすく、快適なバッグであると感じました。
ラン&ガン性能
岸釣りに特化して設計されていることもあり、バッグ本体のフォルムが大きすぎず、まとまりのあるシルエットで持ち運びしやすいのが大きな利点です。
レンタルボートでの釣りでも使用しましたが、必要なアイテムをコンパクトにまとめて乗り込めるのがラクチンで、バッグを背負ったままキャストし続けられるのは大きなメリット。足下がゴチャつく事もなく、ルアーや小物やタックルが手の届く範囲にまとまっていて、シンプルで爽快なボート釣行を楽しめました。
カヤックの荷台にもすっぽりと収まるサイズ感なので、マルチなスタイルのアングラーにとっても便利なバッグとなるのではないでしょうか。
収納物が多くなっても、本体自体が軽いので、1日中背負い続けても肩に負担が掛かり過ぎずあまり疲れません。プライヤーやフィッシュグリップホルダーがバッグの右側に装備されているのも◎。
右利きの方にとっては、いざという時にアイテムが取り出しやすくてとても便利であると感じました。
タフさ・耐久性
生地は軽くて丈夫で、非常にタフな印象。
ファスナー部、ベルトの縫い目等に至っても妥協がなく、しっかりと頑丈に作りこまれています。多少の衝撃程度で破損するような華奢なイメージはありません。
カラビナを使ってラインカッターやキーホルダーなどの小物をサイドにぶら下げても、生地が痛んで剥がれ落ちてしまうといったトラブルも無さそうですね。
収納性
バッグの収納場所となるメインコンパートメントには、中型のケースが3~4個ほど収納可能。
私は、ルアーやワームを入れたツールケースやパックを4つほど収納して持ち歩いています。他にも、小型のケースやパッケージごとワームを収納できるスペースも設けられていますので、1回の釣行でも十分すぎるほどのタックルが詰め込める感覚です。
前面には、サブコンパートメントとも呼べるフロントポケットが装備されていて、メインで収納しきれなかったワームやフックなどの小物を収納可能。フロントポケット前面には更にジッパーポケットもあり、ちょっとした物を入れておくのに便利です。
サイドポケットには、スマホやキーケースなどの貴重品をしっかりと仕舞っておけるので、収納面ではかなり充実した満足感と仕上がりを感じました。
DRESSというブランド自体が、釣り具だけでなく、サバイバルゲーム関連のアパレル等にも着手している関係上、「あらゆるフィールドでの使いやすさ」に着眼しているコンセプトを非常に感じるバッグです。
ホールディングショルダーバッグ マルチカム | 収納例
一例ですが、「ホールディングショルダーバッグマルチカム」を使ったおすすめの収納方法を紹介します。実際にどれくらいの収納性があるのか、参考にしてみてください。
メインコンパートメント
メインコンパートメントには、よく使用する1軍ルアーをジップロックなどで小分けにして収納しておくと、中のものが取り出しやすく整理できるので便利。
ワーム等をパッケージのまま収納しておくと、中でゴチャゴチャになってしまう事があるだけでなく、袋が破れて中身がこぼれ出す場合もあり、ひどい時にはバッグ内部が汚れてしまうので、まとめて何かに入れておく事をおすすめします。
空いたスペースには、バーサスのVS-3010NSツールボックスや小物ケースなどがスッポリと収まるシステム。
サブコンパートメント(フロントポケット)
メインコンパートメントほどの収納力はないものの、こちらにもワームやフックなどの小物が収納可能です。
内部には小型のポケットが付いているので、小さい物を納めておけば、飛び出したり散らかる心配も最小限に抑えられます。
自分の場合、シンカーやフックなどは整理するのが面倒なので、パッケージごとポケットに収納してそのまま持ち歩いています。
後は、空いたスペースに予備のワームを突っ込んだり、デジカメを収納しておいたり、さらに外側に装備されているジッパーポケットにはキーホルダーや入漁券なども入れておけるので便利。
他のショルダーバッグとの比較
DRESSのホールディングショルダーバッグは、比較的大容量ながら、肩に背負って、釣りや移動時に邪魔にならないのが特徴。
ラン&ガンに向いた、他タイプのバッグとの違いを紹介します。
肩から斜め掛けするタイプのバッグとしては、メッセンジャーバッグも代表的。
こちらはより大容量で、レインコートなどをバッグ下部に収納するような工夫が施されている製品もあります。大容量の荷物を安定して担ぎながら移動できるように、斜め掛けした際のフィット感が重視されているのも特徴。
ホールディングショルダーバッグほどのコンパクトさはありませんが、持ち歩く物が多い場合に便利です。
また、ヒップバッグもラン&ガンでは主流のバッグ。
コンパクト性能重視の腰から下げるタイプで、デイユースを意識したカジュアルなデザインが多い印象があります。必要最小限のアイテムだけを持って、他は車の中に置いておくようなスタイルで、機動性重視のバッグと言えますね。
DRESSのホールディングショルダーバッグは、オカッパリでの1回の釣行を想定した場合に詰め込めるアイテム量が十分で、それでいて邪魔にならずに手軽に持ち運べるのがメリット。毎回バッグを地面に降ろす手間もなく、背負ったままで中のものを取り出すことができる利便性に長けています。
ポイント移動の多いバス釣りでは、ラン&ガンに快適な携帯性が重視されますが、あまりコンパクト過ぎると収納できるものが限られてしまい、車に置いてある道具を取りに戻る手間なども発生してしまいます。
そうした手間や不測の事態を回避できる適度な収納性、そして実釣時や移動時の利便性がバランスよくまとまっているのが、「DRESS ホールディングショルダーバッグ マルチカム」の特徴です。
バッグひとつで、1回の釣りに必要なものを全て持ち歩きたいと考える、シンプルなスタイルに向いたショルダーバッグと言えそうですね。
まとめ
今回は、DRESSの「ホールディングショルダーバッグマルチカム」のインプレをレビューしました。
比較的、長期間に使用していますが、多彩な機能や機動性、収納性など、他のバッグと比べてもかなり万能な使用感が気に入っています。
ちょっとサイズが大きくなるメッセンジャーバッグは、より多くのアイテムを持ち運べるのがメリットですが、釣りの邪魔にならないようにコンパクトに荷物をまとめられるホールディングショルダーバッグは、機動性と収納性のバランスに優れていると感じています。
ショアのソルトやトラウトでも使いやすそうですね。少し値段は高めですが、それに見合う快適さが得られる製品。
オカッパリのラン&ガンでも、タックルの多様性を犠牲にする事なく、思う存分さまざまなアプローチを試したい方におすすめです。
おすすめのショルダーバッグ
その他にも、オカッパリのラン&ガンに向いたおすすめバッグを紹介します。
がまかつ ランガンショルダーバッグLE-301
メインポケットには、バーサス3010タックルケースが6個入る大容量収納。メインポケットは開けると作業台に早変わりし、リグやルアーチェンジの際に大変重宝する設計。
DRESSのホールディングショルダーバッグより収納力を求める方であれば、こちらのバッグも要チェックです。
ダイワ サイドフィットバッグ
背面パネル構造でアングラーの動作を妨げにくく、収納物を取り出しやすい開口部形状。背負っているバッグを極力意識せず、快適なキャストフィールを堪能したい方におすすめなオカッパリバッグです。
岸釣り・オカッパリ関連の記事
岸釣り・オカッパリについては、次の記事も参考にしてみてください。
また、他のDRESS商品についても記事にしています。