メガバスのルアーは、古くから非常に美しいフォルムと鮮やかな装飾で多くの釣り人を魅了してきました。事実、国際的なインタストリーフォーラムのデザインアワードを数多く受賞しています。
製造技術の向上した現在では、デザインやカラーリングに優れたルアーは数多く存在していますよね。ですが、まだシンプルな外観のルアーが主流だった頃から、メガバスのルアーはディティールに非常に凝っていました。そのこだわりは今でも受け継がれ、細部に至るまで非常に丁寧で凝った仕上がりです。
見た目だけではなく、実釣性能においてもトップクラスなメガバスルアー。
その性能は、日本国内だけではなく、海外でも高評価を得ています。
私自身、海外でフィッシングガイドを依頼した際、メガバスのルアーを勧められた事も多く、ブラックバスを含むフィッシュイーター全般に実績がある普遍的な性能と言えるのではないでしょうか。
本記事では、膨大なメガバスルアーの中から、特に厳選した実績と評価の高いアイテムを紹介します。
目次
ワンテン - VISION ONETEN
「ワンテン」は、世界最高峰のバストーナメントで鮮烈なデビューを果たし、メガバスUSAから日本に逆輸入されたルアーです。
特に、あらゆるフィッシュイーターに効果的なジャーキングによるスライドアクションが素晴らしく、ステイを入れた静止状態の姿勢も秀逸。
スローリトリーブでも艶めかしいアクションで、カバーに対してもこの手のルアーとしては比較的回避能力に優れています。
ロッドワークによるルアー操作で釣果が出やすいルアーで、ジャークベイトを極めたい方は勿論、初めてジャーキングに挑戦される方にもおすすめ。
ワンテンのスペック
メガバスを代表するミノー「ワンテン」の性能は次の通りです。
- Length : 110.5mm
- Weight : 1/2oz.
- Type : Slow Floating
- Hook : #6 + #6(Barbless hook)+ #6
バスが好むベイトライクなサイズと、軽すぎず重すぎない、使いやすい自重。
強いジャーキングアクションでも引き抵抗が少なく、ロッドワークによる負担が少ない事も魅力です。
ワンテンの使い方
ロッドワークを駆使するジャーキングで、左右に強烈なスライドを見せるのがワンテンの特徴。強いアクション性能とフラッシング効果、ジャーキング後のステイ(放置)でスローフローティングに中層を漂う姿は、離れたバスに対しても視覚的なアピールが強烈。
手早くフィールドチェックするには、2~3回のジャークに対し、2秒程度のステイが効率的です。バスのコンディションに合わせて、4秒、または6秒といった長めのステイが効く事も。
逆に、ステイ時間を一瞬で区切るスピーディーなアクションに狂うバスも居ます。
使用タックルは、M~MHあたりのロッドに14lb前後のフロロカーボンがアクションを付けやすいのでおすすめ。
ラインを12lbまで落とせば、より深い層を攻めることができます。
ジャーキングは、ロッドを持つ側の肘と、リールハンドルを支える手を使って、穂先を真下に降ろすような操作がおすすめ。手首でロッドを水平に動かすような操作だと、長時間のアクションが負担になります。短いロッドワークでもしっかりとルアーが動くバランスが理想で、細いラインや弱すぎるロッドではパワー不足になるので注意。
春や秋に特に効果的ですが、ステイ時間をかなり長めにする事で、中層を意識している冬場のバスに効く事も。
夏場であれば、カバーの陰から魚をおびき寄せる力も秘めています。
タダ巻きのリトリーブでも快適に扱えて、波や強い流れにも負けないバランス性能。
ワンテンのラインナップ、バリエーション
ワンテンには数多くの派生バージョンが存在します。
ベースとなるオリジナルのワンテンが一番結果が出やすいと思いますが、フィールドや状況に合わせて、よりマッチした種類を選ぶことが可能。
まずはオリジナルのワンテンをベースに使い込み、もっとこうしたい...と必要な要素に応じてベストなラインナップが揃っているのがいいですね。
機種によってスナップが付いているものと無いものがあり、それぞれのアクションに応じた最適設定になっています。
ワンテンジュニア - VISION ONETEN Jr.
- Length : 98.0mm
- Weight : 3/8oz.
- Type : Suspend
- Hook : #8 x 3pcs
「ワンテンジュニア」のスペックは上記の通り。
ワンテンのダウンサイジングモデルで、よりプレッシャーの高い場所や小規模フィールドでも使いやすいですね。
小さくてもスライドアクション性能が強く、重心移動によって投げやすい性能。
ワンテンプラスワン - VISION ONETEN +1
- Length : 110.5mm
- Weight : 1/2oz.
- Type : Suspend
- Hook : #6 + #6(Barbless hook)+ #6
ワンテンよりも1ランク深い水深、おおよそ1.8mまでのミッドレンジ攻略に適したルアー。
深く潜るジャークベイトはアクション時の引き抵抗が強くなりがちですが、ワンテンプラスは絶妙な設計で、快適な操作でしっかりとしたスライドを演出できます。
ワンテンマグナム - VISION ONETEN MAGNUM
- Length : 130.0mm
- Weight : 5/8oz.
- Type : Floating/Suspend
- Hook : #4 x 3pcs
「ワンテンマグナム」は、海外でのトーナメントで高い実績を持つサイズアップモデルです。
ハイピッチなローリングアクションで切れ味良く、ステイ時にブルっと震える仕草が絶妙。
フローティングモデルとサスペンドタイプがラインナップされています。
ワンテンLBO - ONETEN LBO
- Length : 115mm
- Weight : 1/2oz.
- Type : Floating
- Depth : Max 1.7m
- Hook : #6 x 3pcs
重心瞬間移動システム「LBOⅡ」を搭載し、逆風時に投げやすく進化したワンテンが「ワンテンLBO」
ハイピッチでシャープなロールアクションで際立つ明滅効果を演出する、最新技術で作られたジャークベイトです。
ワンテンR - ONETEN R
- Length : 110mm
- Weight : 1/2oz.
- Type : Slow Floating
- Depth : Max 1.7m
- Hook : #5 × 3pcs
琵琶湖での最強釣果を目指してチューンナップされたワンテンが「ワンテンR」です。
ジャーキングでのダートアクションはそのままに、リトリーブではナチュラルタイトアクションでタフなバスにも対応。
キャスティング時の飛行姿勢が美しく、抜群の飛距離が琵琶湖攻略に欠かせません。
ワンテンR+1 - ONETEN R+1
- Length:110mm
- Weight:1/2oz.
- Type:Slow Floating
- Depth : Max 2.2m
- Hook : #5 × 3pcs
ジャーキングのタイトアクションはそのままに、リトリーブ時のナチュラルアクションでタフなバスも攻略。
琵琶湖用に最適化されたワンテンRに対し、異なるレンジを狙えるのが「ワンテンR+1」です。
ワンテンR+2
- Length : 110mm
- Weight : 1/2oz.
- Type : Slow Floating
- Other : Depth : Max 3.0m
- Hook : #5 × 3pcs
ジャーキングのタイトアクションはそのままに、リトリーブ時のナチュラルアクションでタフなバスも攻略。
琵琶湖用に最適化されたワンテンRに対し、異なるレンジを狙えるのが「ワンテンR+2」です。
ワンテンR+3 - ONETEN R+3
- Length:110mm
- Weight:1/2oz.
- Type:Slow Floating
- Other:Depth : Max 4.0m
- Hook:#5 × 3pcs
ジャーキングのタイトアクションはそのままに、リトリーブ時のナチュラルアクションでタフなバスも攻略。
琵琶湖用に最適化されたワンテンRと異なるレンジを狙え、最大深度が遂に4mという圧倒的な性能を持つジャークベイトが「ワンテンR+3」です。
ヴィジョン95 - VISION 95
- Length 95.0mm
- Weight 3/8oz.
- Type Suspend
- Other Hook : #6 x 2pcs
タダ巻きで絶妙なロールアクションを見せるミノーが「ヴィジョン95」。
ワンテンとは異なりますが、日本のフィールドで昔から活躍してきたルアーです。
ジャーキングでのアクションも秀逸で、軽いトゥイッチでも華麗なダートを演出。
ステイ時のブルッと震える動作も秀逸です。
ポップX - POPX
「ポップX」は、カップ面に設けられたウォーターダクトが特徴的なポッパー。
日本で一番有名で、かつ実績の高いトップウォーターと言えるのではないでしょうか。
▲ポップXを特徴付けるウォーターダクト
その特徴的なウォーターダクトは、カップで受け止めた水を受け流すことで水流の泡を作り出し、音だけでは届かないディープのバスにもアピール。
ローリングしながらドックウォークするアクションも絶妙で、繊細なアクションでネチネチと虫のような誘い方も可能です。
タフコンディションな日本のフィールドで生まれた実力派トップウォーター。
梅雨時期から秋にかけて、とにかくハードルアーで釣ってみたい方におすすめです。
ポップXのスペック
ポップXの性能は次の通り。
- Length:64.0mm
- Weight:1/4oz.
- Hook:#6 + #6 (TEASER HOOK)
使用タックルは、ML~Mパワーのベイトロッドで10~12lb前後のナイロンラインがおすすめですが、5lbフロロのスピニングタックルや8lbラインによるベイトフィネスでも対応可能です。
ポップXのラインナップ、バリエーション
ポップマックス - POPMAX
- Length 78.0mm
- Weight 1/2oz.
- Other Hook : #4 + #4(TEASER HOOK)
「ポップMAX」は、高い遠投性能と静かな着水性能が特徴の大型ポッパー。
ロッドワークに機敏に反応するレスポンスとダイナミックなアクションで、気難しいビッグバスにも強烈なアピール力。
規模の大きなフィールドでは活躍してくれそうですよね。
M~MH程度のベイトロッドに、14lb以上のナイロンライン使用が快適です。
通常のポップXと比べるとかなり大型で、アクションにはそれなりの力が必要。
ワンテンのジャーキング同様、肘を使ってロッドを真下に降ろすような方法で、しっかりと動かします。
ある程度太めのナイロンラインが動かしやすく、フロロカーボンはラインが沈み込んでしまうので適していません。
ベビーポップX - BABY POPX
- Length:50.0mm
- Weight:3/16oz.
- Hook : #8 + #10(TEASER HOOK)
ダウンサイズされた小型ボディでタフなバスを攻略する「ベビーポップX」。
小さいながら優れたキャスタビリティで、広範囲をテンポよくサーチできます。
野池や規模の小さなフィールドで力を発揮してくれますね。
ディープX300 - DEEP-X300
ディープX300は、重心移動による遠投性能と、最大深度を長くトレースできる急潜行能力に優れたディープクランクです。
シャローでも最大深度でもアクションを損なわず、タイトなウォブルアクションで光の届かないディープでも力強いアピール力を発揮。
特に深度3~4mあたりを狙いやすく、フロロライン12~14lbで、MHクラスの巻物用ロッドによる使用が快適です。
琵琶湖のウィードエリアといった広大なエリア攻略は勿論、オカッパリでブレイクを狙う場合にも強烈な戦力。
本格的なディープクランクにこれから挑戦してみたい方にもおすすめです。
ディープX300のスペック
ディープX300の性能は次の通りです。
- Length:75.0mm
- Weight:3/4oz.
- Type:Floating
- Depth : Max 5m
- Hook:#4 x 2pcs
ディープX300のラインナップ、バリエーション
ディープシックス - DEEP-SIX
- Length:80.0mm
- Weight:7/8oz.
- Type:Floating
- Depth:Max 6.4m
- Hook:#2 x 2pcs
水深6mオーバーを狙えるダイビングクランクが「ディープシックス」。
潜行深度を維持しやすい特性と、飛距離が出やすい機構によって、ディープをしっかりとしたアクションで攻める事ができます。
まとめ
メガバスのルアーは、どれも多彩で魅力的なオーラに溢れた製品。
所持しているだけでモチベーションが上がる雰囲気を発しながら、長年定番となり続ける実釣性能も本物です。
細かいマイナーチェンジも頻繁に行われるなど、さらに日々の進化を続けるルアー。
日本だけでは無く、世界各地でファンの多いブランドと言えるでしょう。
特に、本記事で紹介したワンテンのジャークベイトは、フィッシュイーター全般に効果的なメソッド。
タフなコンディションのバスでも水面まで誘い出すポップXも、定番と言える圧倒的な性能があります。
ディープX300は、ディープ攻略において効率的に結果が出やすいルアーですね。
ただでさえ美しいルアーですが、メガバスのオンラインショップではシーズンごとの限定カラーなども販売されています。
個性的なカラーや幻想的なデザインも多く、メガバスルアーの魅力の1つと言えますね。
メガバスのルアーが好きな方は、オンラインショップを定期的にチェックしてみる事をおすすめします。