ロッド

丁度いいパーフェクトなサオ! | ダイワ ハートランド HL 722MHRB-19 実釣インプレ

ハートランド HL 722MHRB-19

「こなれた釣りが出来るレングスで、軽く、気持ちよく使えるパーフェクトなサオやデ。これも一生モンかも知れん」(引用:DAIWA

村上晴彦さん本人が自画自賛する、パーフェクトな竿「ダイワ ハートランド HL 722MHRB-19」の実釣インプレをレビューします!
7.2フィートMHパワーという重厚な作りからは想像できない取り回しの良さと、底物から巻物まで気持ちよく遊べる1品です。

ハートランド 722MHRB-19 の特徴

ハートランド HL 722MHRB-19

スペック HL 722MHRB-19, 全長(m)2.18, 継数(本)2, 仕舞(cm)113, 自重(g)154, ルアー重量7-21g 1/4-3/4oz, 適合ライン(lb)8-20, 適合ライン(PE#)1.0-2.5, カーボン含有率(%)100
採用技術 感性領域設計システム「ESS」/X45(=Xトルク)/3DX/HVFナノプラス/V-ジョイント/TUBULARPOWERSLIM/オールチタンフレームSiCガイド

ハートランド 722MHRB-19は、2019年にリリースされたハートランドスタンダードモデル。
スタンダードモデルは、あまりにもハイエンドに特化したハートランドを、より万人に使いやすい汎用的なバスロッドに近づけつつも、ハートランド特有の味付けをしっかり存分に味わえるシリーズです。

ですが、それは決して廉価版を意味しません。
村上晴彦さん自身が「スタンダードモデルは中弾性のハイエンド」と仰るほど、粘りとパワーが使いやすいバランスの素材を、最新の技術で最高峰に仕上げています。
それは、粘るのに高感度、強いのに繊細、...とカタログスペックからは想像できない使い心地。

繊細に誘う底物も、ピンポイントを狙う撃ち物も、ラインを正確にトレースする巻物も、その全てが気持ちいいハイレベルなバスロッドです。

キャスティングとフッキング | 気持ちよく曲がるハートランド

ハートランド HL 722MHRB-19

722MHRB-19は、MHというパワーバーサタイルに丁度いいデザイン。
スムーズなレギュラーテーパーアクションで、軽い力でロッドを振りかぶっても、ルアーの重みでロッドがキレイに曲がり、鋭くキャストできます。
魚をかけた時は、バスの重みと動きをロッドがナチュラルに捕らえ、絶妙な曲がりでいなします。

「キャスト」と「魚をかける」
この2点が、とにかくめちゃめちゃ爽快!

外観の所有感や実釣性能もさることながら、まず使用した感覚がパーフェクトなバスロッドです。

ハートランドの曲がり方

「ハートランドは曲がりがキレイ」とよく言われますが、疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。
最近のロッドが進化した結果でもありますが、静止した写真だけではなく、動画でハートランドの紹介を見た場合でも、その曲がり方はそれほど大差がないようにも思えます。

ですが、ハートランドの曲がりは、釣り人の体感部分が圧倒的に違います。
特に、MH以上のパワーがある722MHRB-19はそれが顕著。

キャスティング時は、まずライン先にあるルアーの重みをティップが感じ、それがベリーを伝って、バットを曲げ、手から腕・体へと伝わるイメージ。
そして投げる際は逆に、体から手、グリップからバット、ベリーからティップ、ルアー本体まで重みが走る感覚です。

説明が難しいのですが、「ルアーの存在をリニアに感じ取れる曲がり方」がハートランドの特性。
まるで、吹き戻し(ピロピロ笛)のようにロッドが体の内側に巻き込まれ、キャスト時にはねじり込まれた穂先を振るうようにして送り出すイメージ。

これは、キャスティング速度が遅い訳ではなく、他のロッドが一拍子(多段テーパーなら二から三拍子)で力点を感じる同じ瞬間の時間に、ハートランドは流れるような重力の移動を体感します。
それは、竿が自分の体と一体になったような、何とも言えない感覚で、とにかく気持ちいい仕上がり!

魚をかけたときの曲がり方はさらに爽快!
魚の重み、動きを、ロッド全体がリアルタイムでリニアに感じ取る感覚です。
その心地よさは、キャスティングの爽快さを上回るレベル。
「どうしても魚を釣りたい」ではなく、「どうしても魚でロッドを曲げたい」と感じてしまう竿になっています(笑)

体とシンクロするリニアなハートランドの曲がり方は、釣果に直結する要素ではありません。
しかし、1投1投のキャスティング、魚とファイトする一瞬一瞬が、体に伝わる感覚として染み渡り、まるで自然と一体化するような楽しさを実現!
気が付けば、自分でも信じられないキャスト回数を、高い集中力を持続したまま続けられ、不意のワンバイトにも油断が生まれにくい竿になっていると感じます。

ハートランド スタンダードモデルの感度

「中弾性のハイエンド」と言われるハートランド スタンダードモデルですが、722MHRB-19はかなりの高感度。
キンキンと高音で伝わるような感度ではありませんが、軽めの底物でもボトムの様子がゴソッゴソッとハッキリ分かります。
ある程度慣れが必要ですが、弱く吸い込むような微妙なアタリや、ストラクチャーの表面に触れる微妙な違和感も、722MHRB-19が手に馴染むころには自分の一部として伝わるイメージ。

ダイワの中では中堅機種にも採用されているHVFカーボン製法ながら、細身肉厚のブランクスデザインと、チタンガイドのセッティングが絶妙で、ラインの微妙な動きも感じ取りやすいロッドになっています。
より上位なカーボン製法であるSVF採用機種のようなメリハリのある感度ではありませんが、価格に見合った情報収集性能を持っていると言えるのではないでしょうか。

デザインと使用感、用途

ハートランド HL 722MHRB-19

日本刀をモチーフとしたデザインは、722MHRB-19の質実剛健をそのまま表現しています。
どんなリールにも合い、目立つ奇抜さは無いものの、長く使っていても飽きがこない外見。

7.2フィートで自重154gと、最近のロッドとしては重たい印象ですが、その外見に相応しく、野暮ったさは全くありません。
全体が細めでしなやかに、緻密な働きを見せるティップとベリー、それでいて強いバット。
最新技術で補強されているにもかかわらず、細身のブランクスは中身がギッシリ筋肉質に詰まっていて、必要に応じて強い反発力を発揮します。

しなやかでありながら強いパワーを支える自重の割に、全体にバランスが良いためか、軽く扱えるのも特徴。長めのレングスにMHのパワーを持ちながら、7フィート未満のMクラスロッドとも思える操作性と取り回しの良さを兼ね備えています。

MHロッドとしては意外と軽めのルアーを扱いやすく、5gのフリリグやヘビダン、7g程度のシャッドでもキャスト可能。上限はキッチリ21gあたりがベストで、20g前半であればヘビキャロやハネモノも快適です。
1/2ozまでのワイヤーベイトや10~20gのハードルアー、10g以下のジグなどは本当に爽快。ただ、適正ルアー重量範囲内が気持ちよく使える分、ルアー上限を超える1ozあたりのスイムベイトは使用感がやや落ちます。

デザインされた使用用途の範囲内で最高なパフォーマンスが出せる、絶妙な設計と言えるでしょう。

センターカット2ピース

また、722MHRB-19はセンターカット2ピースである点も見逃せません。
高い性能と汎用性を持ちながら、携帯性に便利な2ピースモデルを望んていた方も多いのではないでしょうか?

しかも、ハートランドに採用されている「V-ジョイント」の継ぎ目は、非常にスムーズなテーパーを実現。
最近のマルチピースロッドは1ピースと遜色ない性能に進化していますが、それでもキャスティング時などに微妙な違和感がある事も。そうした不満点が、ハートランドの2ピースでは劇的に減少しています。

2ピースとは言え、見た目にもこだわっているのがハートランドならでは。
ロッドを継ぐ時、思わず顔がほころんでしまうような、絶品のデザインになっています。

ハートランド 722MHRB-19 インプレ | レビューのまとめ

ハートランド HL 722MHRB-19 釣果

▲722MHRB-19で高比重ノーシンカーを使用した時の釣果

「ハートランド 722MHRB-19」は、軽快にさまざまなルアーを気持ちよく使える竿です。
カバーへの撃ち物や大きめの巻物といった、必要なパワーをキッチリ抑えつつも、ライトテキサスやフリリグ、高比重ノーシンカー等も繊細に扱え、ロッド全体の使用感を軽やかにするべく、余分なパワーをそぎ落としています。

ヘビーバーサタイルと呼ぶには繊細で、バーサタイルにカテゴライズする程弱くない、そんな丁度いいパーフェクトなサオ。
それが「ハートランド 722MHRB-19」です。

ベイトロッド初心者にも扱いやすく、ハートランドを初めて使う方に是非おすすめしたい1本。
ハートランドは強い弱いの緩急がハッキリした機種が多いですが、丁度いい真ん中のハートランドを探している方にもいいですね。
「スタンダードモデルは中弾性のハイエンド」という、言葉の意味を垣間見ることができます。

ハートランド 722MHRB-19 に合うリール

722MHRB-19は、器用で取り回しのいいロッドですが、基本はMHのパワー寄りなロッド。遠投しやすいようにリアグリップも長めのデザインなので、200g前後のバーサタイルベイトリールがベストマッチします。
特に快適なのが「スティーズA TW」。浅溝やSVスプール等のラインナップも豊富なので、自分のスタイルに合うセッティングにカスタマイズしやすいリールです。
また、「20タトゥーラSV TW」も選択肢に入ります。スティーズ同様のデザインが722MHRB-19によく合い、使用できるルアーの幅が広い点も高相性ですね。

従来のハートランドはシマノのリールが装着できませんでしたが、722MHRB-19はギリギリ収まるようです。ただ、本当にリールがシートに触れるようなギリギリ状態なので、スペーサー等を挟まないとロッドが傷付くことも。
やはり、ハートランドにはダイワのリールが合いそうです。

スティーズA TWのインプレもレビューしているので、参考にしてみてください。

ダイワ スティーズ A TW インプレ
ダイワのスティーズ A TWを使い込んだインプレを主張します!2017年春に発売後、1年ほど経過してから購入し、最も多用するリ...

ハートランド | インプレ

他にも、ハートランドのインプレや、おすすめ機種を記事にしているので、参考にしてみてください。

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ハートランドはそれほど大量生産されるロッドでは無いので、購入を検討されている方はダイワ系列のキャスティングもおすすめです。中古品が並ぶこともあるので要チェック。

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