出典:Shimano USA
シマノUSAのHPにクラド MGL 70K(Curado MGL 70 K)が発表されています。
アメリカのショップで予約販売が開始されていることからも、近日中にリリースされるようです。
また、日本国内仕様だったSLX MGLも海外で販売される模様。
この2機種、どうやら住み分けが考えられたラインナップのようです!
クラドシリーズといえば、国内スコーピオンリールの原型とも言えるモデル。
最近では、アメリカで話題になったクラド200Kをベースに、スプール等を国内向けにチューンナップしたスコーピオンMGLが発売されています。
MGLの前モデル「クラド70」といえば国内のスコーピオン70、かつてのスコーピオン1000に連なる伝統モデルに相当する型番。
これは、スコーピオンMGL70に期待が持てます!
目次
クラドMGL70K (CuradoMGL70K)の特徴
出典:Shimano USA
クラドMGL70Kは、MGLスプール採用に加え、HAGANEボディ、Xシップ、S3Dスプール、SVSインフィニティといった、シマノ定番のスペックが満載。
ラインキャパがアメリカ基準で10ポンド105ヤード、国内基準だと12lb 100m位とスコーピオン70とほぼ同等になりそうです。
※国内のライン規格は「ポンドクラスライン」と呼ばれる上限であるのに対し、アメリカの規格は「ポンドテストライン」と呼ばれる表記ポンド数までの耐久を保証する形式。
その他のスペックは次の通りです。
- CUMGL70HGK, ラインキャバ(lb/Yd)10/105 12/85 14/70, 自重(g)約195g, ベアリング8+1, ギア比7.4:1, 最大巻上長
(cm/ハンドル1回転)約74 - CUMGL70XGK, ラインキャバ(lb/Yd)10/105 12/85 14/70, 自重(g)約195g, ベアリング8+1, ギア比8.1:1, 最大巻上長
(cm/ハンドル1回転)約81 - CUMGL71HGK, ラインキャバ(lb/Yd)10/105 12/85 14/70, 自重(g)約195g, ベアリング8+1, ギア比7.4:1, 最大巻上長
(cm/ハンドル1回転)約74 - CUMGL71XGK, ラインキャバ(lb/Yd)10/105 12/85 14/70, 自重(g)約195g, ベアリング8+1, ギア比8.1:1, 最大巻上長
(cm/ハンドル1回転)約81
マイクロモジュールギア採用 | アルデバランへの搭載は?
出典:Shimano USA
何より「クラドMGL70K」で特筆すべきは、マイクロモジュールギアを搭載していること。
アメリカ シマノ公式サイトの誤字でない限り、このサイズのベイトリールにもマイクロモジュールギアが採用されるようです。
このサイズにマイクロモジュールギアが使えるのであれば、NEW スコーピオン70だけではなく、ニュー アルデバランBFSやアルデバランMGLへの採用もあり得そうです!
マイクロモジュールギアは「巻きごこちがシルキーでない」「すぐゴリがくる」といったネガティブな感想も見かけますが、その「巻きパワー」は本物です。
特に、引き抵抗の重いルアーや、ビッグバスに突っ込まれた際の、「最初の巻き始め」が超スムーズ。
力をグッと入れて巻き始める一瞬が格段に快適です。
釣行数が多い方であれば、この一瞬のロスで、ルアー巻き始めのバイトチャンスを逃したり、かかった魚に巻かれてしまうトラブルを経験されているのではないでしょうか。
釣行数が少ない方であっても、訪れたワンチャンスを逃さないためマイクロモジュールギアの効果は絶大だと思います。
あと、ベイトフィネスや小型ルアー向けのリールは、どうしてもギアが小さく、巻きパワーそのものが不足していた感は否めません。
そうした解決策として、マイクロモジュールギアは大きな技術進歩の1つになりそうです。
また、クラドMGL70KはCI4+採用にも関わらず、スコーピオン70とほぼ同じ自重なのは謎が残ります。心なしか、ギアボックスもスコーピオン70より大きくめるような...夢が広がりますね!
クラドMGL 70K | 国内では SLX MGL と競合するか?
クラドMGL70Kが日本でも発売されるかどうかは未定です。クラドのまま発売されるのか、スコーピオンMGL70として国内用にリファインされる可能性も。
ただ、すでにMGLスプールを搭載したSLX MGLが競合機種として挙げられます。
クラドMGL70Kは、ラインキャパや巻き上げ速度からも32mm径スプールと推測できるので、SLX MGLと同じ径。
もともとアメリカで発売されたSLXは、MGLスプールを採用していないジャスト1万円前後なコストパフォーマンスモデル。日本で発売されるタイミングで、MGLスプール機にチューンナップされた経緯があります。アメリカと異なり、日本ではコストパフォーマンスの高いMGLベイトリールが既存で存在する事がネックになるかもしれません。
幅広なワイドゲイブのSLXより、標準的なクラド70の方がスプールの立ち上がりが良さそうですが、用途が近い機種をあえてリリースするかな..という疑問はありました。
ところが、クラドMGL70Kと共に、SLX MGLもアメリカで逆輸出発売される模様。
SLX MGLが150ドル前後、約16000円。クラドMGL70Kが230ドル前後、約24500円で予約開始されていることからも、住み分けがキッチリされているようです。
なので、国内でのクラドMGL70K発売にも期待が持てます。ダイワの2020 タトゥーラSVTWや、ジリオンSVTWなどと競合する、かなり魅力的な機種になりそうですね。
アルデバランMGL との競合 | ライバルはダイワのCT SVになる?
出典:Shimano USA
クラドMGL70Kの予想価格帯を考えると、むしろ「18アルデバランMGL」を、よりタフにしたコストパフォーマンスモデルなのかもしれません。
日本で発売される際、スプールを8lb 100mという30番台などでチューンナップすれば、小型軽量ルアーを扱いやすいコストパフォーマンスモデルになりますね。
この価格帯であれば、ダイワの「アルファスCT SV」といった、ベイトフネスをやや強めにパワフルに扱える機種がライバルになりそうです。
国内版クラドMGL70Kとして発売されるのも嬉しいですが、スコーピオンMGL70として、赤基調にリメイクされる夢も捨て切れません。
スコーピオンロッドだけではなく、同じく赤を基調とした2020ゾディアスのライトモデルとも相性が良さそうです。
まとめ
アメリカで発売される「クラド MGL 70K(Curado MGL 70 K)」。
「スコーピオン70」と同程度サイズながら、マイクロモジュールギアやMGLスプールといった技術が採用されるコストパフォーマンスモデル。
軽量小型ルアーを快適に投げられて、しかもパワフルな巻き心地や、本体の高い剛性が期待できそうです。
日本での発売は未定ですが、国内のラインナップにも何らかの影響はありはず...。
2020メタニウムや19アンタレスがスプールのナロー化で軽量ルアーに対応しつつも、ベイトフィネスモデルやパワーベイトフィネスといった領域は、シマノにとってまだまだ手薄。
期待と妄想に夢が膨らみますね!
国内現行リールのランキングも記事にしているので、こちらも参考にしてみてください。