ゴメクサスのスティーズCT用カスタムスプール(OZ700 超々ジュラルミン製スプール)実釣インプレをレビュー!
実売7,000円台後半と優れたコストパフォーマンスながら、自重6.3gというハイスペックを実現しています。
しかも、スプール側とリール本体用にセラミックダブルボールベアリングを付属。このパーツだけで、スティーズCTSVTWのフルカスタムに近いパフォーマンスを発揮できます。
安かろう悪かろうのイメージを払拭し、良い意味で裏切られたカスタムパーツでした。
特に圧巻はそのキャストフィール。軽量ルアーへの対応力は勿論、伸びのある低弾道なキャストによるピッチングやショートキャスト、そして小径な浅溝シャロースプールとは思えない遠投性能。
純正の浅溝シャロースプール「RCSB CT SV700」や、他メーカーのカスタムスプールとは異なるラインキャパで、ギリギリまで攻めた性能と言えますね。
最近、SNSなどでも名前を聞く機会も増えてきているゴメクサス・スティーズCT用スプール。実釣で使用した感想を踏まえて詳しく紹介します!
目次
ゴメクサス スティーズCT用 浅溝シャロースプール | 性能・スペック
公式サイト■GOMEXUS OZ700 超々ジュラルミン製スプール(スティーズCT SV用) | 性能・スペック
素材 | 本体重量 | PEライン | フロロライン | 対応ルアー |
超々ジュラルミン | 6.3g | 0.8号-80m | 6lb.-35m | 1-7g |
OZ700 超々ジュラルミン製スプール(スティーズCT SV用)の性能・スペックは上記の通り。ベアリング込みで自重6.3gはかなり軽量です。
個人的にはもう少しラインキャパが欲しい所ですが、30mm径の小口径スプールに特化した用途を目指すのであれば、これ位思い切ったスペックの浅溝シャロースプールを待ち望んでいた方も多いのではないでしょうか。
ライトリグやスモールプラグは勿論、ライトソルトで使用するようなジグ単や、渓流でのルアーフィッシングにも対応できるスペックです。
スプール重量
ゴメクサスのスティーズCT用スプールは、本体重量がベアリング込みで6.3g。実測で6.5gでした。
ダイワ純正の「RCSB CT SV700」が重量9g、KTFの「フィネススプール KAHEN Ver2」がベアリング無しで4.5gなので、トッププラスの低慣性を実現してると言えそうですね。
ゴメクサス(GOMEXUS)について
ゴメクサスは2012年に設立された海外の釣具メーカー。2017年より日本市場に参入し、GOMEXUSブランドを確立しています。
2019年から日本釣具代理店と業務開始した事で、最近徐々に浸透してきている印象を受けますね。世界50カ国以上で製品が販売され、そのユーザー数は300万人を超えます。
特にここ数年は、日本のユーザーからの意見をフィードバッグしている為が、品質が良く、「こういうのが欲しかった」とツボを突いたカスタムパーツを多数販売。リール本体や電動リール要コード、チタン製プライヤーなども開発しているので、その技術力は多方面に渡って高そうです。
外見・デザイン・付属品
▲箱の底にベアリングとOリングが付属。ダブルボールベアリングは純正品より細いので、このOリングをスペーサーとしてリールサイドカップにはめ込み、その上からベアリングを装着する。
ゴメクサスのスティーズCTスプールを手にして思った事は、非常にデザインが優れている点!
パッケージデザインからこだわりを感じられ、ハイエンドなリールに相応しいカスタムパーツである事を感じさせてくれます。
特筆すべきは、スプールのベアリングがセラミックダブルボールベアリング。しかも、リール本体のサイドカバー用に取り付けるセラミックダブルボールベアリングが付属していました。
セラミックダブルボールベアリングは、2つのスプールを1個にすることで回転力を挙げ、磁気の影響を受けない軽量なセラミックでボール部分を形成。スプール回転の立ち上がりが早く、ブレーキの制御が良く効くようになるので、超軽量ルアーのキャストに最適。勿論、重めのルアーにもその恩恵は適用されます。
キャスト性能 | キャストフィール・使用感
実際にゴメクサスのスティーズCT用スプールを装着してキャストしてきました。
冬場の貴重なバイトをバラしてしまったのですが、数日投げ倒してみて、とにかくキャストが楽しくなる仕上がり。普段使っているKTFのVer2と比較しても、遜色の無いパフォーマンスだと感じました。
まず、8lb.フロロラインを30m巻いて使用しましたが、1.8gのスモラバも快適。ダウンショットやネコリグも、非常に繊細にアプローチできます。
5g程度のシャッドやライトテキサスなら、ラインが無くなるくらいフルキャストで遠投可能。もう少しラインキャパが欲しくなりますが、フロロカーボンラインを用いたバスフィッシングでのベイトフィネス用途には十分な性能です。
次に、PEを50m程巻いて、最近流行のチニングで使用。こちらも圧巻の使用感です。
もはやチニングやライトロックフィッシュといった、ショアソルト専用と言っても過言ではない使用感。2~5g辺りのジグヘッドやフリーリグが快適ですが、7~10g程度のリグを遠投するとビックリするぐらいぶっ飛びます。
もう少しラインを巻いておけば良かった...と後悔。次回は、PEを70m巻いてリベンジします。
※スペック以上のルアーを使用した場合、スプールに過度な負担をかける可能性があります。適合外のルアー使用は、ご自身の自己判断でお願いします。
セラミックダブルボールベアリングの効果
▲PEライン使用時は、10gのフリーリグをコンスタンスに50m遠投できる。追い風の場合や、もう少しブレーキを追い込めばさらに飛びそうだが、トラブルレスに使いやすいのはこの辺り。ラインキャパも足りなくなるので(笑)
GOMEXUSスティーズCT用スプールは、本体重量が非常に軽量で、糸巻き量を最低限に抑えた浅溝シャロースプールのフィネス仕様。その上で、セラミックダブルボールベアリングを2個使用できる点がメリットです。
セラミックダブルボールベアリングは、回転初動の立ち上がりが早く、ブレーキによる制御がきめ細かに。
単にブレーキが強くかかるのではなく、リール側のブレーキを弱めても、懐の深いブレーキ力を発揮。キャスト中に風向きが変わると言った状況変化や、ちょっとしたキャストミスなどを、解像度の深いブレーキでカバーしてくれる使用感を感じました。
リール側のブレーキを弱める事ができるので、ピッチングが低弾道に伸び、フルキャストによる遠投も快適。全く別物のリールだと感じる使用感でした。
ブレーキシステム・構造
ゴメクサスのスプールは、キャスト時のスプール回転による慣性に応じて、マグネット部が伸縮する構造。マグネット部が伸びた所でカムロックがかかり、キャスト後半までそのブレーキ力を維持する構造のようですね。
キャスト後半や、ピッチングなどの低弾道時は、弱めのブレーキでスパーンと心地いいキャスト感を発揮してくれます。
まとめ
ゴメクサスのスティーズCT SVTW用スプールは、コストパフォーマンスに優れた価格設定で、トップレベルの性能を実現しているカスタムパーツ。スティーズCTをお持ちの方は、機会があれば是非試してほしい1品です。
6~8lbフロロによるベイトフィネスや、PEラインによる渓流ルアーフィッシング、チニングなどのライトソルト用に最適。推奨される0.8号以下の細PEの場合、バックラッシュなどでラインが浮くと、スプールとリールの隙間にラインが挟まるかもしれませんが、糸巻き量がそこまで多くないので、致命傷にはなりにくいと思います。
デメリットは、必要十分な強度を確保してはいるものの、ギリギリまで攻めた設計である点。純正浅溝シャロースプールや、他社の高価なカスタムスプールと比較すると、長期的な耐久性は不利かもしれません。
ゴメクサススプールはかなり精度が高い仕上がりですが、絶対的な完成度も高価なスプールには及ばないと思います。
ですが、比較的手に入れやすい価格帯で、ベアリングを含めたフルカスタムが可能な点は魅力。ラインセッティングを変えた予備スプールと合わせて、複数使いの釣行がやりやすい点も見逃せません。
スティーズCTをお持ちの方で、ベイトフィネスやPEラインでのチニングなどを楽しみたい方に最適。PEライン使用時のトラブルも少ないので、これからベイトPEに挑戦してみたい方にもおすすめです。
ゴメクサス・スティーズCT用スプール | 取りつけ方法
ゴメクサスのスティーズCT用スプールには、リールサイドカバーに取り付けるセラミックダブルボールベアリングが付属。ベアリングのセットアップ・装着方法を紹介します。
必要な工具、あると便利なもの
自分の場合、リールのハンドルノブを外す「ノブキャップリムーバー」でベアリングを取り付けました。
ノブキャップリムーバーは、ベアリングを押さえているリングを外したり、はまり込んでいるベアリングを引っ張り出すのに使えるので便利。あと、細かい部品が無くならないように、ステンレストレー上での作業がおすすめです。
1. ベアリングリングを外して、純正ベアリングを取り出す
リールサイドカバーを取り外し、細い針金のようなベアリングリングを外します。
ノブキャップリムーバーの先端をリングに引っ掛けると外しやすいですが、リングが飛んでいかないように注意。親指でリング全体を覆いつつ、慎重にリングを外してください。
万が一、ベアリングリングを紛失した場合、釣具屋でパーツ注文できます。10mm用の汎用リングでも代用可能。
ベアリングリングを外し、ベアリング本体を取り出します
ベアリングが外れにくい場合、ノブキャップリムーバーの先端に引っ掛けて、引っぱり出してください。
2. Oリングとベアリングを装着する
純正のベアリングを取り外したら、まずゴメクサススプール付属のOリングを装着します。
ダブルボールベアリングは、純正ベアリングより幅が細い仕様。それを補うために、Oリングをスペーサーとして利用します。
▲Oリングを装着した状態。
▲Oリングの上から、付属のセラミックダブルボールベアリングを装着。
ベアリングを指で押さえつつ、ベアリングリングを装着します。
ベアリングリングが飛んでいかないように注意!
この写真の状態では、まだリングの溝にキッチリとハマっていません。
ベアリングリングを溝にキッチリとはめ込めば、作業完了です。
ゴメクサスのカスタムパーツ、他リールのスプール
またゴメクサスは、タトゥーラTW80や、34㎜径スプールのジリオンSV・スティーズSV用スプールも販売中。こちらも、非常に性能が高く、ユーザーの評価も高いカスタムパーツです。
いずれも、手持ちのリールに合う製品があれば、試してみたいスプールですね
ちなみにリールには、ゴメクサスの「チタン製ハンドル TH80(ダイワ用の8*5mm、90mm仕様)」を装着しています。
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