シマノ クロナーク 100 D7(CHRONARCH 100D7)、通称「クロナークD」のインプレをレビュー!
クロナークDは、2009年前後に北米に輸出されていたリールで、2007年モデルのメタニウムMgと同形状なデザインです。
過去に海外リリースされていた「クロナークA」同様に、パールホワイトのカラーリングが最高に美しいリール!
07メタニウムMgと同一形状のアルミボディ、真鍮製ギア
「クロナーク 100 D7」は、ギア比7.0、巻上長75cm、A7075 Aluminum(超々ジュラルミン)スプールなど、基本スペックは2007年メタニウムMgと同様です。ラインキャパも同様に、国内基準の14lbラインが100m巻けます。
最大の違いは、「アルミニウム製のボディ」と「真鍮製のギア」です。重量が約215gと重めになりますが、非常にガッチリとした作りとなっています。
ハイギアなのに強い巻き心地
クロナークDで特筆すべきは、巻き上げの力です。
当時はかなりハイギアなギア比7.0にも関わらず、ウィグルワートのようなディープクランクでもグイグイ引く事ができ、コイがスレ掛かった時も強引に巻き上げる事ができました。
2007年メタニウムMgやMgDCのノーマル(ギア比6.2)と比べても、巻き上げ力はハイギアのクロナークDが圧倒的に強く感じます。クロナークのハンドル長が42mmなので多少有利だとは思いますが、かなり実感できる差で不思議な感覚でした。
個人的な感覚もありますが、クロナークDを4台、メタニウムMgとMgDC各2台ずつを使ってみた実感なので個体差では無いと思っています。
アルミ製ボディの剛性と、真鍮製ギアの巻き上げ感がここまで違うとは正直驚きです。
快適でストレスレスなキャスティング
クロナークDと07メタニウムMgの違いとして、スプールのブレーキシューを支えるピンが真鍮製になっている点が挙げられます。微妙な差ですが、この素材の違いで若干スプールが重くなっていると思われます。
ただ、スプールが重く鈍った分、逆に投げやすく、ピッチングもバシバシ決まり、07メタニウムMgのようなピーキーさを感じませんでした。
遠投にもそれほど大差はなく、軽量ルアーから重量級ルアーまで投げやすい事も同じ特性。ただセッティングをギリギリまで詰めれば、若干07メタニウムMgの方が有利なのかもしれません。
▲ブレーキシューは国内版と仕様が異なり、ピンクが内蔵されています。予備にグリーンのシューがあり、若干ブレーキが強い模様。どちらも、07メタニウムMgに付属する透明とグレーのブレーキシューより強めのようですが、ピンクとグリーンで極端な差は体験できませんでした。
まとめ
結論として、クロナークDは自分的に
旧SVS最高峰!
のリールだと思っています。
その理由は、「重すぎない」「同一形状でハイギアとローギアモデルがある」「軽いルアーも思いルアーも投げやすい」といったトータルバランスが良さ。
アンタレスARがもう少し軽ければなぁ、コンクエストにハイギアモデルがあればなぁ、スコーピオンXTの糸巻き量多すぎない?.....など、他のシリーズで感じていた不満がクロナークDでかなり解消されています。
そして何より、
見た目が最高!
パールホワイトのリールは至高の存在ですw
短すぎる栄光
ただ、そんなクロナークDもあっさり廃盤。2年も販売されていなかった記憶があります。最近はeBayなどで高騰していますが、廃盤直前の頃は結構投げ売りされていました。
メタニウムMgの海外版であるベイトリール「core」の下位グレードとして発売されていたのに、価格差があまり無かった事が要因かもしれません。また剛性が高い分、内部機構がタイトすぎて、ギアの噛み合わせに問題があったというウワサを聞いた事もあります。
どちらにせよ、SVSインフィニティに世代が変わりつつある今、短命すぎる名機でした。
一時期は北米のシマノTOPページにも出てたのに残念です。
ただ、このデザインはどこかでもう1度復刻されてほしい!
国内の現行リールランキングも記事にしているので、参考にしてみてください。